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「パラサイト 半地下の家族」を観た感想。

かなり話題になっていたので観てきました。別に避けてたとかいうわけでもないけど韓国映画を観るのは初めてだった。
観賞後いちばんの感想は「こりゃパルムドール獲るわあ〜〜〜〜!!」だった笑
富裕層の家族と貧困層の家族、この対比の暗喩が台詞や映像、緻密に組まれたストーリーの随所に散りばめられていて、「なるほど」と感心で唸るほどだった。
映画のあらすじ以外の情報は一切入れずに観るスタイルだから、観賞後にネタバレレビューや感想を読み漁るんだけど、この記事読んですごい納得した。

https://cinemore.jp/jp/erudition/1182/article_1192_p1.html

「デザイナー的」な作り方をする監督さんなのだねえ。シリアスとコメディのバランスも秀逸で、作品自体130分超えの大作だけど、長い…と全く感じなかったし、テンポもとても良かった。無駄な表現が一切ない。

原題知らんけど邦題の"半地下"っていうのがキーワードになっていて絶妙だよなあ。「半」地下なのよ、地下じゃないの。少し上がれば地上に上がれるはずだし、一歩間違えば地下へ落ちる。まさに主人公家族を言い得てる。
だって主人公家族、めちゃくちゃ有能じゃないか…大学には落ちちゃうけど兄は勉強できるっぽいし、妹がマジでイカしてるし、ぽんこつっぽいお父さんも穏和でスマートな仕事ができるし、お母さんがキッチン片しながらジャージャーラーメンを8分で作るシーン最高だった。

もうひとつ重要なキーワードになっている「匂い」。映画という特性上、視覚と聴覚以外に働きかけることって4DXとかじゃない限り難しいんだけど、この映画からは匂いが感じられたのがまたすごいところ。俳優さんの表情から、映像の光の加減から、質感から、台詞により想起される観客自身の経験から、なんだか辺りが匂ってくる。

物語の終わり方も私は好きでした。「んなことあるかよww」を最後の最後に裏切られて良かったです。計画、成功するといいですね。

あとストーリーには全く関係ないけど題字のフォント(特に原題のハングル)が可愛くて好きでした。