夜をほどいたキャベツ炒飯とビール #夜更けのおつまみ
時刻は丁度0:00。私の終電は間もなく終わるが、そんなことは気にも留めていなかった。連日家に帰らない娘に呆れた母親は、もう連絡をしてこない。大学4年生、私と友人の2人は、すっかり手放していたはずのギターとベースを各々抱え、曲作りに没頭している。
大学入学時に軽音サークルをいくつか見学にいったが、いずれもキラキラしていて近寄れず、新入生歓迎会ではひとこともしゃべらずに出てきてしまった。カラーの入ったまつエクに唇を真っ赤に色付けした4年の先輩が「テレキャスター、一緒だね!」と