28歳独身腐女子が、フリーダムの意味を知った話

※この記事は、2017年9月にprivetterにアップロードした文章に、加筆修正を加えたものです。


28歳独身腐女子が、TRFのSAMのダンスワークショップを受講して、フリーダムの意味を知りました。
楽しい思い出になりましたので、記録します。

仕事でたまたま、うちの部署全員に対しこのワークショップを受講することがdutyになってしまったんですが、部員全員がめんどくせー!早く帰りてえよ!と言ってる中、私はひとりでワクワクしてしまいました。
上司からの「ありかはTRF世代じゃないだろ?なんでそんなに……」というツッコミは聞こえません。
これを読んでいる皆さんにはお分かり頂けると思いますが、プリティーリズムレインボーライブ(=人生)を知ってしまった人間は、TRFの前にひれ伏しCRAZY GONNA CRAZYするしかないのです。

しかし、私のダンス経験は、高校時代の3度の体育祭での出し物「女子ダンス」で得た、今思い出しても泣くほど苦い経験しかありません。
スクールカースト上位の女の子達がキラキラと目と汗を輝かせて溌剌と踊るその後ろで、(※自主的に正面から見えない後ろの方の役割を務めることを申し出ていた)私は、笑顔を作れず、振りを間違え、ドタバタと鈍く走ってきました。
私のように運動神経が秀でていない方には共感頂けると思うのですが、私は自分でも自分の体を思うように動かせないのです。そして、運動神経の良い方というのは、そういう人種がいることを理解できないものなのです……。
高2の夏、スクールカースト頂点の同級生の女の子から、夕日の差し込む赤い教室で「今から50回通しで練習しろ!それが終わるまで帰るな!」とブチギレられたことは、今でも忘れられません。ちなみにその時私は10回ぐらいしか練習しないまま、隙を見て帰りました。運動神経もですが、人間性にも問題がある気がします。

思い出話はこのぐらいにして、とにかく私は運動神経が鈍いのです。
私が参加者の誰よりもプリズム摂取過多に端を発するTRF熱望症候群患者であることは間違いないのですが、それと同時に自分が参加者の誰よりも運動神経が鈍いだろうことも予想していたので、いわゆる「EZ DO DANCERCIZE」みたいなやつだったら絶対踊れねえ……死ぬ……恥をかく……でもSAMに会いたい……ああ〜でも踊るの辛い……と、受講日は一日中、夕方に控えたワークショップのことを考えていました。

今回私が受講したのは、SAMさんが代表理事を務める団体「ダレデモダンス」による、アクティブシニアダンスのワークショップ。
ダレデモダンスという団体は、「誰もがダンスに親しみやすい環境を創出し、ダンスの普及と指導者の育成、ダンサーの活躍の場の拡大、さらに、アクティブシニア世代の健康寿命伸張への貢献を目指します。」とのことで。(公式HP http://www.daredemodance.or.jp/org/ )

……なんか社会派。


そのまま公式ホームページをスクロールして、団体アドバイザーの欄を見ていると、ETSUやCHIHARUの名前もあります。TRFの方達って、それぞれいろんな場所で活躍なさってるんですね……。
そして、アクティブシニアダンスとは、「心臓に極端な負荷がかからない有酸素運動である」(程度で言うと、ラジオ体操第一ぐらいだって……本当か?)(←ここは CV:前野智昭に変換して読んでください)と裏付けのあるダンスで、ロコモ予防、認知症予防といった有効性が期待できるんだとか。今は心臓リハビリという観点から、長期成績の調査中だそうです。医学の分野にも挑戦しているダンスなんですね。ここがたまたま私の仕事とカブっており、今回このワークショップを受けられる運びとなったので、本当にラッキーでした。私とSAMさんの仕事がカブっていたことは、2017年で最高の出来事。SHACHIKU MEETS SAM......

ワークショップは、座長の先生方のご講話に始まりました(先生方、内容を省略して申し訳ありません)。お話が終わるといよいよ、会場奥の扉が開いて、SAMさんが登場。
ギャアッ!とオタク特有の黄色い声を上げそうになりましたが我慢です。これは菱田監督の舞台挨拶ではない。一般市民らしく拍手でお迎えしました。
生で見たSAMさんは、とても長かった……髪が……体が……本当に本物のSAMさんだった〜〜〜!!!!ワ〜〜〜〜〜!!!!!!オタクは感動しました。


感動間も無く、さっそくワークショップのはじまりはじまり。まずは坐位のままウォーミングアップ。それが終了したら、椅子を片付けてダンス本編の振り付け指導に入ります。さあ私が一日中心配していた、地獄のカーニバル開幕だ。
しかしここでSAMさんが「大丈夫です!誰でも踊れます!」と言って下さったので、オタクは、本当か?(←ここも再びCV:前野智昭に変換して読んでください)と思ったのです。

結果として、1時間程度の振り付け指導で、そんなに大きな苦しみもなく、3分の曲がひとつ踊れるようになってしまいました。
しかもその上、楽しい!という気持ちがじわっと溢れてくるし、後輩が「ありかさん、運動ダメって言ってたけど普通に踊れるじゃないですか!?」と言ってくれる。自分で自分に、本当か?と思いました。
ひょっとしたら、私は今まで、ダンスを踊ることが嫌いだったのではなくて、カースト上位の女の子達に圧力をかけられることが嫌だっただけなのかもしれない……。そう気付いた時、トラウマがひとつ消えて少し自由になった気がしました。これが、プリズムの煌めき……!?いや、カヅキさんが教えてくれたフリーダムだ……!!なんだかもう、今にもプリズムライブができそうな気持ちのまま、電車に乗り帰路に着いたのです。

そんなわけで私はSAMさんとの90分で、ひとつ殻を破ってしまったのでした。

アクティブシニアダンスは、今後心臓リハビリ分野のエビデンスを獲得していくであろうシニア向けのプログラムですが、運動が苦手なオタクの心にも絶大な効果を発揮することがわかりました。(ダンス監修の丸山先生に、是非このことも論文に追記して頂きたい位です。)
ぜひ、心の荒んだオタクにもオススメしたいワークショップです。週末会える監督の次は、週末会えるTRFに会いに行くのもいいかも知れません。
SAMさん、素敵な体験をさせて下さって本当に感謝致します……また会いたいです……。

【余談】
ダレデモダンスによるダンスワークショップは、首都圏のカルチャーセンターで講座が開かれていたり、地方会場に自分で呼べちゃったりもするみたいです。
詳しくはダレデモダンスの公式ホームページで、ワークショップ関連の情報 http://www.daredemodance.or.jp/workshop/ が参考になります。
ワークショップ関連のお知らせ欄に掲載されている集合写真はどれも愛しい……このページの写真なんて特に!→http://www.daredemodance.or.jp/2017/07/06/1450/
SAMさんやインストラクターの皆さんにつられてストリートな写真の写り方をしてしまっている、前列左側のおばあちゃん達本当に可愛らしいじゃないですか……これがストリートの力だ……