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映画鑑賞締め日(4月)

真面目に観たり、作業用に観たり、字幕で観たり、吹替で観たり、日によって変えてるただの映画好きの簡単な感想。

感想前提で観ると純粋に楽しめないので、あまり深い感想では無いです。本意気で別途書く場合は、人生に影響与える映画かも。

月15本が目標。
今月は20本。

サラリーマン・バトル・ロワイアル
(アマプラ字幕鑑賞)

アマプラ説明文

個人評価★★★☆☆3.1

オフィスに閉じ込められての殺し合いバトル。以前に「Z Bull ゼット・ブル」★3.4を観て導入が若干似てたが、最近ビル閉じ込めのグロが流行ってるのだろうか。真新しさの無いデスゲームなので見所はグロ描写のみ。時間が良心的なので、流し見にも最適。というかほぼ作業用鑑賞。


◆恐怖の幻想
(アマプラ字幕鑑賞)

アマプラ説明文

個人評価★★☆☆☆2.7

同じく作業用流し見。スペインとカナダの合作。現実か幻想か、観る側を試すやり口のホラー。アマプラの粗筋でも分かる通り、情報量少ないが故に意外性があまり無い。サイコスリラーとしては悪くないが、スペインホラーはオチが読めるんよなぁ。


◆パーム・スプリングス
(アマプラ字幕鑑賞)

アマプラ説明文

個人評価★★★★☆4.0

考察を取っ払った理不尽で楽しい楽しいループモノ。身内の結婚式の1日を延々と繰り返す。面白いのはループに他人を巻き添えに出来る所。コメディ寄りな為、中盤は定番のループを使って遊び散らかす場面や、とにかく死んで何とかループを抜けようと色んな死に様レパートリーを見せられる。ツッコミ所はあるし、結構下品だが、最終的にはラブコメで、脇の俳優も素晴らしいので飽きずに楽しめる。米ループコメディ映画は駄作はあまり無いので、とにかく笑えるかに依存しそう。個人的には結構笑わせて貰ったので、評価高め。


◆ある閉ざされた雪の山荘で
(アマプラ鑑賞)

アマプラ説明文

個人評価★★☆☆☆2.3

久々の日本映画。「沈黙のパレード」以来かも。
小説を数年前に読んでいる前提で鑑賞。
色々言いたい事はあるが、まず宣伝が悪い。エンタメ感が強い宣伝文句にどんでん返しを謳うCM。かなり前の小説とは言え、やっぱり悪手よな。仕掛け自体は映像化しようと思えば出来るし、「仮面山荘殺人事件」に比べたら演技に求めるハードルは低いけど、招待されたメンツに山荘のルールを説明する時、現代的なエフェクトを使ってナレーションに大塚明夫氏を使う特大の違和感。
ボイスチェンジャーじゃ駄目だったの?
犯人がマウスプロモーション経由で大塚明夫に「雪の山荘で仮想殺人事件やりたいんでナレーション頼みたいんですけど」と依頼したかの様な背景を勝手に思い浮かべてしまってとんでも無く萎えた。現代テクノロジーを映像に使った結果逆に安っぽい仕上がりになって残念でならない。2時間ドラマスペシャルでやってくれた方が良い作品に出来上がっていたと思う。キャストから既に期待が薄かったが更にそれを下回ったので、評価かなり下げてる。


◆ニュー・オーダー
(アマプラ字幕鑑賞)

個人評価★★★☆☆3.5

メキシコの格差社会の縮図。ミシェル・フランコの長回し術で、よりリアルに嫌な描写が流れる。正直面白いかと言われれば、そうでも無い。理不尽な暴力を延々と見せられるが、「色」で政治的背景を訴えかけてるのが良い。背景を取っ払うとただの「ファニーゲーム」(★3.1)になるので、監督のファンとしてちゃんと観させて頂いた。ラストの虚無感と救いの無さはいつも通り。個人的には「或る終焉」(★3.7)の方が好きかな。


◆アメリカン・フィクション
(アマプラ吹替鑑賞)

アマプラ説明文

個人評価★★★★☆4.1

まず、何故にR18+なのか謎。そこまで過激な描写も無いし、主人公の書く小説のタイトルが「ファック」だからなのか??
黒人モノの作品は奴隷や差別モノを書くとウケると言うのを、黒人自身が皮肉っている。物書きをしてると、こう書けばウケると思ってしまうのは仕方ないのだが、特に黒人映画で受賞に絡むのはどうしても奴隷時代になりがち。小説という題材をうまく使ってるのが目に見えて分かるので、脚色賞受賞も納得。仕掛けも楽しい。字幕で見れば良かったかなぁと少し後悔。


◆SISU/シス 不死身の男
(アマプラ字幕鑑賞)

アマプラ説明文

個人評価★★★☆☆3.7

シス(死す)のに不死身。副題狙って付けてるのか。ナチスを無双しまくるフィンランド産ランボー。撃たれようが首吊られようがとにかく死なない。一応現実的な描写はあるし、実在した人をモチーフにしてるので、普通に楽しめる。ナチス軍が終始英語で喋ってるのはご愛嬌なのか。爽快とまではいかないが、ヨルマ・トンミラの寡黙で泥臭いアクションは癖になる。


◆エリザベス・エクスペリメント
(アマプラ字幕鑑賞)

アマプラ説明文

個人評価★★★☆☆3.4

アマプラの粗筋を貼っつけて今初めて気づいたが、ストーリー上中盤まで濁してる情報思っきりバラしてる。先に読んでたら評価下げてたかも。
未見の方、すみません。
英題はエリザベスハーヴェストだが、邦題もわざわざ変えたせいで若干ネタバレ入ってる。隠す気無いのを見るに、そういった隠しタネに重きを置いてないのね。題材は面白く、開始40分程まで古典的なホラーな演出で良いスリルを味わえる。種明かしから少しづつ失速して、オチは弱め。似ている題材の「エクスマキナ」は未見なので結構新鮮に楽しめた。主演のアビー・リー・カーショウがリュック・ベッソンが好きそうな容姿だなぁ、と。


◆ロードハウス/孤独の街
(アマプラ字幕鑑賞)

アマプラ説明文

個人評価★★★★☆4.0

リメイク版。アマプラ独占。今は亡きパトリック・スウェイジ版はラジー賞ノミネートの不名誉があるが、あれも作品としては泥臭くて味わい深かった記憶。最近のジェイク・ギレンホールずっとムキムキマッチョなんよな。でも声はキュート。リメイク版の肝はあのコナー・マクレガーを起用しての殴り合い。★評価が軒並み高くて、ジェイクの体の張りっぷりは勿論だが、とにかくコナーのヒールっぷりが評価値上げてそう。


♦ドント・ウォーリー・ダーリン
(アマプラレンタル字幕鑑賞)

個人評価★★★★☆4.2
※ネタバレ避けてます。

今月イチオシ。自分が好き系なストーリーとだけざっくり知ってて予備知識無しでヴァチクソ以来のレンタル鑑賞。

中盤までの不気味さや登場人物の意図の不明さがジョーダン・ピール作品に似てて、キャストが黒人ならもうピール味充分。中盤以降の種明かしは毛色が違って来るも、伏線の回収もしっかりしててタイトルの意味も納得で非常に良作。女性監督ならではのメッセージ性と、期待を越えた映像の脚色性が光る。こういうのゲーム制作でも作ってみてぇと唸ってしまう作品。
補足。ネトフリで普通に観れるようになってた。


◆インシディアス/赤い扉
(ネトフリ吹替鑑賞)

ネトフリ説明文

個人評価★★★☆☆3.6

ついにパトリック・ウィルソンが監督にまで成り上がってしまった。恐らくインシディアス完結作。シリーズ二作目からの10年後の話。初期のストーリーは結構忘れてて、更に死霊館とごっちゃになってる。少年ダルトンが大学生になって、米映画お決まりの父親と不仲。シリーズ続くと大体こうなる。かつては子役だったタイ・シンプキンスがシリーズ通して出てるのが良い。ジャンプスケアは相変わらずだが、扉が題材なだけあって古典的扉開閉不穏ビビらせが多い。完結と考えれば特に不満は無く素直に面白かったと思う。


ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE
(ネトフリ吹替鑑賞)

ネトフリ説明文

個人評価★★★☆☆3.9

これに関しては森川智之の声が合いすぎてるので吹替で見がち。時代に乗ったAI自我系。驚異の162分。新ヒロインのグレースが毎回虎の穴に飛び込んで助けてられては裏切りの繰り返しで好きになる要素が無い。非協力的過ぎる意味がわからん。イルサが死んでようやくしおらしくなって仲間になるが、いやいや代わりは務まらんくらいヘイト溜まってるのたが。
2は来年公開だそうで、前編だけだと評価は少し辛め。トムの体当たりアクションは変わらず素晴らしい。列車でのアクションなど、初期を思わせるものから進化を続ける高性能なスパイ道具まで、集大成としては概ね満足感のある一本。ただ、敵がAIはもう風呂敷広げきってシリーズとして締めにかかってるのが如実に分かるので寂しさもある。評価4にしなかったのはグレースのせい。


◆炎の少女チャーリー
(ネトフリ吹替鑑賞)

ネトフリ説明文

個人評価★★★☆☆3.4

パイロキネキスの超能力を持つ少女が闇落ちしていくスティーブン・キング得意の能力モノスリラー。オリジナルは未見。音楽がジョン・カーペンターなので、リブート版とは言え侮れない。主演の子がラジー賞候補になって非難が集中してた作品。能力者管理局的なものがあって、風呂敷自体は大きめなのだが、ストーリーは小さく纏まってる。「キャリー(76年)」★3.7よりは救いがあって、能力がより実戦的。「ストレンジャー・シングス」は観てないので、比較は出来ないが、評価としては普通。チャーリーの吹替が久野美咲ちゃんなので、可愛さが勝っておる。スティーブン・キング作品のリメイクが最近盛んな気がする。ちなみに一番好きなのは「痩せゆく男」★3.9。


◆アステロイド•シティ
(アマプラ字幕鑑賞)

アマプラ説明文

個人評価★★★☆☆3.3

ウェス・アンダーソン好きとして期待鑑賞。セットの計算された作り込みと、万全に揃えたお馴染みの豪華キャスト。技法と構成が確立されてるいつものアンダーソン節で、設定は奇天烈。アマプラでも配信されてる同監督の最高傑作♦「グランド•ブダペスト•ホテル」が★4.1。しかし今作は贔屓目でもあまり高い評価はしにくい。登場人物が多い割に冗長で、ストーリーの面白みに関しては物足りない。他のレビューで「意識高い系が観る作品」と書かれてたけど、否定出来んのが辛い。★1もあれば★5もある。公開時の映画予告の期待値が高すぎたかな。


◆ヴァイラス
(アマプラ字幕鑑賞)

アマプラ説明文

個人評価★★★★☆4.0

1999年の作品。SF界隈では隠れた名作として名高い。映画を見まくり始めた少年時代にVHSの映画予告で頻繁に見てた記憶。なのに観るのは初。超放電の映像が流れまくってたので、子供の頃はヴァイラスの意味が雷的な何かと思い込んでた。B級中位になりがちな所を、演技力の高いキャストが完璧にカバーしている。ジェイミー・リー・カーティスが主役なのが何より良い。自分の世代は♦「トゥルーライズ」(★4.7)の彼女が神格化されてて、色んな映画に出てくれるだけで嬉しいのよ。作品自体も「トゥルーライズ」の視覚効果を担当した人物が監督しており、評価が高いのは機械のデザイン性と、しっかりグロさを見せてくれる所かと思う。90年代のコンピューター社会だからこそ観れる丁度良さ。ドナルド・サザーランドの狡賢さと、呆気なさが良い味を出してる。


◆トランサーズ/未来警察2300
(アマプラ字幕鑑賞)

アマプラ説明文

個人評価★★★☆☆3.0 

79分と言う短さと、B級ならではの長期シリーズ一作目。売れる前のヘレン・ハントが出てた。設定は面白いが、時間が短いのに中弛みもあって、作業用に観てたらすぐ終わってしまった。深夜に放送してたら取り敢えず流し見したい愛すべきB級映画。BGMが頭に残り続けている。


◆ロブスター
(アマプラ字幕鑑賞)

アマプラ説明文

個人評価★★★☆☆3.4

コリン・ファレルの中年体型がハマってる。設定が面白いと思って観てたらとにかくシュールな作品だった。監督調べたら「聖なる鹿殺し」のヨルゴス・ランティモスだった。こういう作品は、自分の立場ならどうするかと考えれば考えるほど楽しめる映画なのだが、個人的にはそこまで自己投影出来ず、中途半端な感情で観てしまった。結論として、選んで動物にされるなら猫にしてくれ。


バニーレイクは行方不明
(アマプラレンタル字幕鑑賞)

アマプラ説明文

個人評価★★★★☆4.2

娘が失踪したのに「そんな人間はいなかった」と口を揃えて誰も信じてくれない類の映画。
自分の世代は「フライトプラン」★3.9が出てくるけど、あれはジョディ・フォスターも暴走気味で、飛行機内の限られた空間という舞台装置をうまく活用してる。対してこちらは会話劇を重点に置いて、考察を掻き立てられる。
失踪したバニー・レイクが冒頭から失踪が発覚するまで一度も姿を見せてないので、周りが妄想と疑うのを、視聴者も同じ目線で疑わせる手法は素晴らしい。モノクロ映画の役者は良い意味で演技っぽさがあるので、言動がわざとらしく見えて疑わしい部分だらけになってくる。
これ系の作品で妄想エンドは正直駄作なので、「犯人」が中盤で明らかになって安心して名作と判断出来た。オチよりも動機がエグくて、この映画がカルト映画として支持されてる所以が分かった気がする。想像を越えた終盤力の強さで評価値上げました。


ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密
(ネトフリ吹替鑑賞)

ネトフリ説明文

個人評価★★★★☆4.4
※ネタバレ避けてます。

今月イチオシ追加。と言うか評価では今月トップ。アマプラでも配信あり。
推理ミステリー映画。アガサ・クリスティ味を出してるだけあって、古典的プロット。そして探偵役のダニエル・クレイグの格好良さ。吹替も演技力抜群の声優陣。開始30分までは王道の展開で、以降劇的に面白くなる。
遺産争いと王道を外した搦め手が視聴側を飽きさせず終盤の追い込みの完璧さ。ミステリー好きなら結構読み筋なので、自分も読み切れたのが気持ちいい。
評価の高さも頷ける、近年珍しい骨太のミステリー大満足。


◆ナイブズ・アウト: グラス・オニオン
(ネトフリ吹替鑑賞)

ネトフリ説明文

個人評価★★★★☆4.1

4月ラストの滑り込み。気になってすぐ鑑賞。
凄い。前作が古典的なのに対して今作は現代的。全く毛色を変えてきた。
コロナ禍に撮影してそれを時代背景に組み込む荒技。クローズドサークルベースのミステリーゲーム。キャストは前作に比べるとランクは下がってるけど、舞台セットの凝り様に予算注ぎ込んだのかなと。
前作より取っつきやすく、エンタメ性強め。登場人物の癖の強さも現代的。
ストーリーの導入は変わらず王道、前作同様中盤から一気に展開を盛り上げる転換部分があり、面白さが保証されてる。ラストもスカッとさせてくれて、満足度は高い。
推理要素がありつつも、かなりエンタメに振り切ってるので推理よりも驚きが勝ってる。舞台装置のオチも伏線からある程度予測も出来て、逆にそれがハマって気持ちいい。
好みの比較がしやすいので、個人の映画傾向でどっちが上かはっきり分かる。自分は前作が好き。
更なる続編を是非とも作って欲しい。


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5月はイコライザーFINALやゴジラ1.0など大物がアマプラ配信。コナン映画もネトフリ共に一挙配信されてるので、観れてない直近4作をせっかくなので観てしまおうと思う。

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