30分即興あとがき

全く打ち合わせなし段取りなしの純粋な即興としては2年ぶりだった先日のFOuR dancers。終わりを決めていなかったため結局8分超過の38分間のステージでした。体感でも30分は超えてるよなぁ。というのが分かる自分がすごいです。ダンサーだけでなく音楽家も縦横無尽に舞台上を移動します。舞台上でどんどん景色が変わっていきました。

コントラバスの田嶋さんは何度目かの、サックスのかみむらさんとは初めてのセッションでしたが、お二人とも予想通り時に自己中、時に他者想いの猛者でした。即興というのは他者とどうかかわっていくのか。社会の中での自分の人間関係の構築傾向と如実に結びついているなぁ。と改めて感じた舞台でした。

1800年代生まれのコントラバス
こちらのサックスも味わい深くて


出演者は3人だけれど、デュオでもあり、ソロでもある、またソロとデュオの同時であり、全員ソロでもある。そしてそれらの関係を肯定している。そんな関係性を即興ではあっという間に構築できてしまう不思議。舞台で自分の明確なスキルを披露するというルールの基だと、普段の会社や知人間での人間関係の在り方よりもシンプルに相手のことが見えてきます。

そういった視点では今回は本当に安心できる猛者たちとの宴だったと思います。僕が一番楽しんでしまったかもしれません。そして今回38分間はあっという間で終わりましたが、もっと続けていたかったというのも本音です。38分間で出したお互いの手の内が尽きて、さぁ、どうしよう。どうする?の試行錯誤からが更に熱を帯びて面白くなってくるのです。

田嶋さんかみむらさん、また機会があれば是非やりましょうね。

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