妊婦でも配偶者でもないけど妊婦検診に行っている話①（付き添う経緯編）

生まれて初めて妊婦検診に行った。

しかし、私は妊婦ではない。
妊婦に付き添う夫でもない。

◆私の立ち位置は何なのか？
実のところ、よくわからない。
多分、しばらく模索し続けるのだろう。
一方で、定義することは必要がないのだろう、とも、どこかで薄々感じている。
シンプルに言えば、生みの母となる子の、友達なのだろう。

かのじょは非婚出産、社会的妊娠、コミュニティでの子育て、といったおそらく現代社会では冒険的と思われる道を歩んでいる。

◆家族社会学やセクシャルマイノリティ研究という土台
私たちは学生時代に出会った。
長くなるので詳しくは別の機会に譲りたいと思うが、社会学のゼミでセクシャルマイノリティ周りの論文を書いた。
私は、いわゆる LGBTQ+のコミュニティに参加している異性愛者の思いについて。
かのじょは、バイセクシャルについて。
どちらもある意味、LGBTQ+コミュニティの中の"マイノリティ"、マージナルな人間の心模様を描いたのではないかと思う。
そんなわけで、"家族とは何か?"ということについても、それを自明のものとはせず、よく考え問い直すタイプの人間なんだろう。

私がかのじょの子育てに参加したい（程度や距離感がまだ分からないにしても）と思っているのも、やはり、家族社会学に触れたこと、近代的な家族観にハマること、（もっといえば近代的な労働観にハマってカチカチ働くこと）への違和感が、ベースとして存在しているように感じている。

◆初付き添い前
「妊婦検診に付き添う」と周囲の人に話したときの反応は、いまのところ概ね4種類。

（1）ご懐妊おめでとう！
「付き添う」と言っても、たぶん妊婦検診の方がインパクトが大きくて、私自身が妊娠したのだと解釈されるケース。
友達が妊婦検診に同伴するというケースはそんなに多くはないと思われるので、無理もないかもしれない。
（というか、コロナ下で配偶者でない人間を同伴させてくれる病院の寛容さに感謝🙏）

（2)いいね！おもしろいね！
シンプルにいいね！おもしろいね！という反応を返してくれる子もいた。
ちなみに私の独断と偏見では、このタイプの反応を示した人は、自分の気持ち正直に生き、チャレンジしていて、もともとジェンダー周りの話題にアンテナを張っている人。

(3)何か事情があるの？
そのお母さんは、お父さんと何かしら事情があってお別れしたのか？（深入りして聞きはないけど）とか、
そのお母さんは日本語が母語じゃない方だから、サポートが必要なのか？
とか、
"事情があって支援がいるから"、私が付き添うのではないか、
と（自動的に？）想像されるケースも複数見受けられた。
（これは私が外国の方向けの教育相談の仕事をしている、いうバックグラウンドも影響しているかも）

（4)なんであえて結婚しないんだろうね？🤔
あまのじゃくで、ややひねくれた私からすると、「なんで結婚して出産するということが自明だと思ってるの？」
と、こちらから問い返したくなってしまうのだが。😆
まぁ、珍しいとか、自分の当たり前と違うから、"なんで？"って思うのは感覚としては分かるし、自分も色んなとこでやってしまってるだろう。素朴な疑問にもっと優しく寄り添える心のゆとりがあるといいんですが。(?!)
（これって例えばゲイの人になんで男が好きなんですか？って聞くのと似ている気がしている。じゃあ聞くけど、異性愛者のあなたはなんで異性が好きなんですか？😆）

やや脱線しました。
なぜ非婚なのか、
本人の気持ちも変わるかもしれないし、
私もまだ咀嚼しきれていなし、
いろいろ経緯あった、ということもありつつも、
やはり、こっちの方が面白そう😉だからじゃないかな。
と、今のところ理解している。

映画『沈没家族』を見たときも思ったけれど、
子ども自身も、「コミュニティで育てられたことが面白かった、いろんな大人がいて、生みの親とうまくいかない時も逃げ場があってよかった」、というようなことを言っている。
ある意味、サードプレイスみたいなものが家の中にある、という環境なんじゃないだろうか。

最近読んだ対談では、レズビアンやゲイカップルの子の方が、ジェンダー平等意識が高い、情緒が安定しているなどの調査結果が示されていた。
いわゆる"普通"の子育てと"コミュニティー子育て"、優劣をつけたいわけではないけれど、いろんな大人が関わって子どもを育てるというのは面白いことなんじゃない？

そして、この宇宙に生まれてくる子どもたち、&元・子どもたちがみんなハッピーでありますように、という願いはきっと共通だ。

続く。

★母なる友人（本人）ぴやまによるブログはこちら💐
https://ameblo.jp/piyama01/entry-12636864663.html
社会的妊娠（かのじょの造語）とはなんぞや？！ということも書かれてます📝