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言葉のちから(東日本大震災から考える)

こんにちは!Aliceです🙋

今回は一旦受験から離れて、

言葉のちから

について書いていこうと思います!


ですが、その前に。(投稿日は12日ですが)
この記事を書いている今日という日は、
3月11日。東日本大震災が発生した日です。

まず、この場を借りて、この地震により命を落とされた方々に、心よりご冥福申し上げます。
そして、そのご遺族の方々をはじめ、東日本大震災で辛く苦しい経験をされた皆様に、今後一層の幸せが訪れますようお祈り申し上げます。


さて、これから本題へと移りますが、今回記述する内容というのは、東日本大震災のニュースを見て 考えるきっかけとなったものです。

ですので、この記事を成立させる上で 途中で 震災の描写が入っている箇所があります。

そういった描写により、気分を害してしまう、辛い気持ちになってしまう恐れのある方は、これ以降の記事の精読を控えることをおすすめいたします。

その点を留意した上で、読んでくださいますよう よろしくお願いいたします。🙇‍♀️


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今日は東日本大震災に関するニュースが止めどなく流されていましたね。

そのニュースを見ながら思ったんです。

ちょうど震災が起こったとき。
その現場にいた人々は何を考えていたのだろうか。

彼らに何が見えていたのだろうか。

彼らはどんな行動をとったのだろうか。


そんなことを考えているうちに、ふと思ったことがありました。

それは、

自分があの場にいたらどうなっていただろうか。

ということです。


例えば、こんな出来事があったとき、あなたはどうしますか。



震災が発生した直後、皆が一斉に高台へと避難。

そこであなたは、一人の年配の女性を見かけました。

もうすぐそこに津波が押し寄せているのが分かるというのに、その女性は どこか戸惑った様子で、ずっと自宅の付近で逃げようとしません。

あなたは、その女性に早く避難するよう促しました。

しかしその女性は依然としてその場から離れようとしません。


なぜ避難しないのか。

そう尋ねたとき、女性が発した一言

「父親の形見の時計を落としてしまった。
それは私が幼い頃亡くなった父が私に唯一残してくれたものだ。
私にはあれがないと生きていけない。
このままこの場を去るわけにはいかない。」


しかし、津波はもう自分たちのすぐ側まできていて このままだと呑み込まれてしまう、と言って女性に避難するよう再び促すと、

「私はもう先が短いんだ。時計が見つからないなら、いっそ もう父のところへ行ってしまおうか。」

と言った。


女性はそう主張するも、「さすがにこのまま置いていく訳にはいかない」と焦る自分。

あなたは この女性に避難してもらうために、どのような言葉をかけますか?

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もし私たちがその当事者だったら。

当然 その女性をそのまま置いていく訳には行きませんから、

言葉を掛けるどころか、腕を引っ張るなり背負うなりして無理やりにでも避難させるでしょう。

私たちにとっては、その女性の"父親の形見の時計" よりも、断然その女性の "命" の方が大切です。

ですが、その女性は「逆」なのです。

自分の命よりも、父親の形見の時計の方が大切なのです。

そこには、

その女性にしか分からない 形見の時計への愛着

であったり、

「絶対に守らなくてはならない」という "強い気持ち"

があります。


なので、その女性には、たとえ津波に呑み込まれそうになっても

自分の命より大切な時計を置いていく訳にはいかない

という気持ちがあります。

それなのに我々が女性に時計を探すことを諦めさせ、無理やり高台へ避難させたら、その女性の心理として、

自分の命より大切な時計がないから
生きた心地がしない

という結果になってしまいます。


ですから、私たちは

相手の気持ちを無視して、自分の価値観を無理やり相手の価値観に当てはめてはいけない

ということになります。

(※ですが実際、自分だって いつ津波に呑み込まれてしまうか分からないような危険な状態に いつまでも身を置くわけにはいきませんから、そこまで冷静な判断をするのは極めて困難だと思います。

しかし、もし自分がその場にいた場合、女性が抱く不安をできるだけ最小限にし、かつ確実に避難させるためには何ができるのか、を考えていこう という試みのもとで記述している点をご留意ください。)


……………………………………………………

まず、私たちがしなくてはならないこと。
それは、

相手の気持ちを理解し、尊重すること。


では、どうすれば良いのでしょうか。

まずは、

「自分はあなたの気持ちを理解している」ということを相手に知ってもらう

必要があります。


ですから、まず、このような言葉掛けをしてみるのはどうでしょうか。

👵女性:「父の形見の時計がない。あれがないと生きていけない。」

👩👨私:

「あなたの大切な時計がなくなってしまったのですね。それはお辛いですよね。

ですが、津波がもうすぐそこに来ていますので 早く高台に避難しましょう。」


などというように、私たちが女性に、

「あなたの気持ちが分かりますよ、伝わっていますよ」

ということを伝えることで、
女性は

「自分の思いを分かってくれた」

と思うことができるでしょう。


そうすることで女性は、私たちの

「高台に早く避難するべき」

という気持ちを受け入れやすくなるのではないかと考えます。

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そして、女性が発した2つ目の言葉

「私はもう先が短いんだ。時計が見つからないなら、もういっそ 父のところへ行ってしまおうか。」

この発言から読み取れることは、

女性は未来への希望を完全に失っている

ということです。

今まで大切にしてきた形見の時計を突如無くしてしまうが見つからない「不安」

しかしこのままでは自分が津波に呑み込まれてしまうから 形見の時計が見つからないままこの場を離れざるを得ないという「罪悪感」

しかし形見の時計を無くして今後生きていかなければならないという、これからの人生への「諦め」


これらが結果として、今後の未来への「絶望」となり、それが言葉となって私たちに訴えかけています。

こういった場合には、女性にはどのような言葉を掛ければ良いのか。


正直、この問いの答えを出すのは、まだ18歳の私には難しすぎました。

ですが、1つ 考えられるものを提示したいと思います。

ここでも先程と同様に、
相手に「あなたの気持ち伝わってますよ」ということを分かってもらうことが大切です。

ですので、このような声掛けはどうでしょうか。


👵女性:「私はもう先が短いんだ。時計が見つからないならもういっそ父のところへ行ってしまおうか。」

👩👨私:「大切な時計が見つからないまま この場を離れるのは嫌ですよね。しかも、今後 お父様の形見が側になくなってしまうなんて生きた心地がしないですよね。

ですが、ここにいてあなたが津波に呑まれてしまっては お父様が酷く悲しむと思います。ですから、私と一緒に高台に避難しましょう。お父様もきっとそう望んでおられると思いますよ。」


やはり、相手の発言がネガティブであればあるほど、
声掛けにはたくさんの言葉を必要とします。

ですが、実際の現場ではこんなに長々と話せる時間も余裕もありません。

これに関しては非常に難しく、適当な答えが出ませんでした。

みなさんだったら、どのような声を掛けますか。

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言葉は、使い方次第で、人の心を癒し、人の心を深く傷つけます。

「言葉選び」という言葉がありますが、みなさんはこの言葉にどのような印象を持っていますか?

私個人としては、

相手に誤解されないように 言葉を選ぶ

というイメージがあります。


確かに、どんな言葉を使うかによって、相手に与える印象って大きく変わりますよね。

例えば、

自分の気持ちを伝えたいばかりに、自分の思いのたけをありのまま伝えたはずなのに、

かえって相手から「何が言いたいの?」と言われてしまったとき

ってありますよね。


つまり、話し手が

自分の気持ちを相手に伝えよう

と思って言語化してるつもりでも、

実際、聞き手は

話し手がイメージしていることと違った印象を受け取っている

ことがある、ということですね。


上記で述べた震災の場面で、例えば私たちが女性に2つの言葉を掛けたとしましょう。

どちらも、

「女性に早く避難してほしい」

というメッセージが込められています。


1つ目は、

「このままではあなたの身が危険です。ですから、早く逃げてください。」

と、ストレートに自分の気持ちを伝えます。

2つ目は、

「ご自身の大切な時計が見つからないまま、この場を離れるのはお辛いですよね。ですが、あながここに残って津波に呑み込まれてしまったら、お父様が酷く悲しまれるのではないでしょうか。」

と、自分の気持ちを直接言うのではなく、女性の立場に立って、気持ちを理解しながら避難を促しています。


この2つの言葉は、女性にどんな印象を与えるのでしょうか。

ちゃんと私たちの「避難してほしい」という気持ちが伝わり、確実に女性を避難させることができるでしょうか。



1つ目の言葉に対して、女性の返答として考えられるものは、

「そんなこと分かってるわよ!でもこの時計が無いと私は生きていけないの…!!(涙)」


というふうに、

私たちの「避難してほしい」という気持ちは伝わっていますが、どちらかというと そちらより

この人は私の気持ちを分かってくれてない

という印象を抱いているかもしれません。

これでは、女性はこのまま動こうとせず、私たちが女性を確実に避難させるのは難しいです。


では、2つ目の言葉に対する返答として、どのようなものがあるでしょうか。

「確かにそうかもしれないわ。時計をこのまま置いていくのは死ぬほど辛いけれど、でもこのまま津波に呑まれてしまっては、お父さんが悲しんでしまうわね。だったらあたしも避難しなくちゃね。」

というふうに、

私たちの「避難してほしい」というメッセージが伝わり、尚且つ、女性は私たちに対して

この人は私のことを分かってくれる人

という印象を抱いてくれるかもしれません。

そうすれば、女性も私たちの気持ちを受け取りやすくなり、避難することを受け入れてくれる可能性が高くなるのではないでしょうか。


言葉というのは、少し使い方を工夫するだけで、こんなにも異なった印象を与えます。

言葉というのは、まるで魔法ですね。


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ここまでご覧くださり、本当にありがとうございました。

最初に述べたように、この「言葉のちから」を考えるきっかけとなったのは、

東日本大震災の映像や、
当時の経験を語っている人々のインタビュー映像

をニュースで見たことです。


実際私は、当時の現場で東日本大震災を経験した身ではありません。

ですから正直、実際に東日本大震災を経験した身ではない者が、震災について構想上で語って良いものではないような気がして、この記事を書いている途中、これを投稿しても良いのかと、判断に苦しみました。

もしかしたら、この記事が、実際に東日本大震災を経験された方々に、

「あの頃こうすべきではなかった、こうしたらあの人を助けられたのかもしれない」

といった後悔などを抱かせ、辛い気持ちにさせてしまうのではないかと思い、途中で記事作成を断念しようと考えました。

ですが、この記事が伝えたいことは、津波に呑まれそうになっている人を救出する手段でも 方法でも 解決策でも何でもありません。

ただこの記事は、「言葉の与える力」について、
東日本大震災のニュースなどを見て考えるきっかけとなり、
そこから見い出した個人の意見を 発信しよう
という試みのもとで作成した記事であります。

ですので、どうかその点をご理解いただきますようよろしくお願いいたします。


もし万が一、この記事をご覧になった方々でご不快な思いをされた方々がいらっしゃいましたら、誠に申し訳ございません。心よりお詫び申し上げます。


今後も、少しでも多くの方々に愛される記事を書いていこうと思いますので、

引き続き、Aliceを どうぞよろしくお願いいたします🙇‍♀️


それでは、また次の記事でお会いしましょう!
さようなら~👋












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