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確かな光を見た。ヤなことそっとミュートと私の4年間

6月26日が来るのが怖かった。
ヤなことそっとミュート、現体制終了という日付を跨いでから少しでも時間が経つことが心底恐ろしかった。
今日こそは今日こそは、を毎日繰り返していてようやく筆をとった。

書いてしまえば私にとっても終わってしまう、ヤナミューについて文章をしたためてみようと思う。

ヤなことそっとミュートに、私は光を見ていた。
それは時に仄暗い場所に灯るもの、時に海面を照らし出す朝陽のようでもあり、時には既に死を迎えた星が最後に放つものでもあった。

とか、文学チックに書いてみるのは終わり。
ここからは、私にとって「最初で最後の女の子の推し」である間宮まにちゃんに、最後に書いた手紙に添えた「長文のお気持ちはインターネットに書きます」というのを大胆にも全世界に向けて公開する内容です。なんでも許せる人向け。




2018年に、とあるご縁があってヤナミューを最前列で観た。
「ありちゃんが好きそうな女の子のアイドル」とだけ聞かされていた。当時、私は二丁目の魁カミングアウトというグループをもってして初めて「アイドル」という概念を自分に与えたようなもので、いわば「しゃかまモード」(まに語:斜に構えている状態のこと)全開であり、ふーん女のアイドルね。ってなものである。完全に舐めていた。

すらっとした体躯の女性4名が真っ白な衣装を纏って出てきたと同時にイントロが鳴り、「衝撃」を受けた。

だって、オルタナじゃん、これ。

私は、Plastic  Treeという邦楽ロックバンドがきっかけとはいうものの、重度のオルタナ・シューゲーザーサウンドのオタクであった。刺さらないわけがなかった。

観客席は当時、全然人がいなかった。おそらくはワンマンではないそのイベントにおいて、ヤナミューを目当てに来ていた人はほんの一握りだったんだと思う。昨今あったような最前交渉なんてものもなく、私は運よくずっと最前列にいることができ、そして、出会ったのだった。

パフォーマンス中、メンバーは何度も私に目を合わせて歌ってくれた。
ちょっとよくわからなかった。宇宙猫の顔してたと思う。
だって、こんなに可愛くて綺麗で儚い感じの女の子たちが私と目を合わせてくれるんだぜ。全然意味がわからない。(後にわかる)

ただただ圧倒され、MCで「特典会」があることを知った。
二丁目さんしか知らなかった私はてっきり、4人全員とのチェキが撮れるものだと思って軽率にならびに行った。違った。誰か1人を選ばなければいけなかった。混乱である。

間宮まにちゃんか、なでしこさんだった。

私はこの時、間宮まにちゃんを選んだ。

今では信じられないけど、たった数人分だけ並んで自分の番が来た。
まにちゃんはにこやかに「最前列にいたよね。見えてたよ。目あってたでしょ」みたいなことを言いながら私のシルエットをエアでなぞるような仕草をした。もうここあたりで完全に理解を超えていた。ひたすらに照れながら(オタク・ムーブ)されるがままにミュートポーズをやってもらった。初めて会う間宮まにちゃんの印象は、背が高くてかっこいいな、だった。

なんかさ。私はよく、見た目が好きなんでしょ、と言われるんです。まにちゃんについて。違うんですよね、と毎回返している。
まにちゃんの神対応について、私は惚れ込んだのだ。いや、見た目も大好きなんだけど。そこは間違いなく好み。めっちゃ好き。

兎にも角にも、その日にヤナミュー初見なことをツイートしたらすぐさままにちゃん含む複数のメンバーからいいねが飛んできたりも含めて、なんていうことだ、こんなの応援するしかないじゃないかと軽率に落ちたのだった。

とはいえ、私はこの時点では相変わらず「しゃかま」でもあり「女の子の推しなんて絶対に作りたくない。だって辛そうだから」というモードでもあった。今思うとバグが重なっている。状態異常がいくつかかかっている。すぐさま全力で推すべきなのに。

考えを改めはじめたのは、メジャーファーストCDが出た時のオンライン特典会だったからだ。
完全に改まったのは、2022年3月。遅すぎるでしょ。2022年6月での事実上の解散がわかったのが、2022年4月。遅すぎた。

随分長く茶の間をキメていた。「VS GAY」と言って二丁目さんが主催でのツーマンにも出演してくれて、同じように最前列で観て明らかに「ファンサ」をしてくれる間宮まにちゃんに感謝しながらも、その時は二丁目さんの方へ並んでしまったし。なんか、オタクのミックスが怖くて耳障りだったし。ていうか、男オタク、怖かったし、当時。とか、ありとあらゆる引き出しから言い訳だけたくさん並べることだけならできる。

コロナ禍になり、会えなくなり、それでもメジャーデビューは嬉しく、1枚だけ特典付きのシングルを買ったのだ。そこで、間宮まにちゃんは「ありす」という名前だけで「ありすちゃん、しばらく会えてないね。待ってるよ」と言ってくれた。めちゃめちゃ驚いた。嬉しかった。

久々に会えたのが、まにちゃん主催のフリーマーケットだった。
彼氏を外で待たせているからというふざけた理由で整理番号3番のところを早く並びすぎた挙句、運営さんがろくに整理番号も確認しないまま入場を開始したのもあり、1番乗りで入ったし、上記のふざけすぎている理由のためだけに前日のインスタライブで目星をつけていたネコチャンのトレーナーを即決し、1番乗りで会計し1番乗りでチェキを撮った。まにちゃんはニコニコしていた。私がおずおずと「お久しぶりです、ありすです」と名乗った瞬間、ワッ!!!!!!という擬音語が出てくるかのようにまにちゃんの方からたくさん言葉をかけてもらった。二丁目さんのこと、いつもリプライをくれること、長く会えなかったから来てくれて嬉しい、などなど。数年ぶりに宇宙猫の顔をしながらまにちゃんの言葉を浴びて、多分一言も発さないまま会場を後にした。彼氏が待っていたからである。そんな彼氏(双子座AB型)とガチ恋本命担(双子座AB型)に同時にフラれるのもそれをおたよりに書いてラジオでまにちゃんに読んでもらい「7年!!」を連呼してもらい成仏できた気分になったのはまた別の話だし、間宮まにちゃんがもしこれを読んでくれていたらこのあたりで笑ってくれていたら嬉しいのにな、と策士の顔をしている。そういえばそれが4月の話で、現体制終了が決まってからの4月を迎えていると思うと、かろうじて1年はきちんとオタクをしていたのかもしれない。

とかハイテンションで書いていたのに、ヤナミューを聴いていたら急降下してきた。このアトラクションは、ハイスピードで急降下・急旋回を繰り返します。
うぅ。だってさ。

2022年4月にその発表があってからは、ほぼ欠かさず現場に行ったんだぜ。
まに列のあまりの長さに心が折れて会えないまま帰ったりもしたし、ツアーは宇都宮以外全部落ちて、譲渡も見つからなくて行けなかった。ラストライブだってVIPチケットなのに111番だったんだけどさ。

要は、6月26日までを悔いなく完走できたって話だ。発表の直後にあった4月23日はすごい空気だった。まにちゃん曰く「大丈夫じゃない曲ばかりのセットリスト」を、物凄い形相でこなしていくメンバーたち。私は客席でひたすら泣いていた。隣のお兄さんも泣いていた。あと、その時最前列にいたお兄さんがラスト曲でメンバーが後ろ向きになった瞬間にだけ下を向いて涙を拭ってステージに向き直したのがめっちゃかっこよかった。この日に男オタクへの嫌悪がなくなった気がしている。(もちろん、2018年・2019年あたりからずっと相互になってくれている罪さん、ジョージさんを除く。お二人には感謝しかない。罪さんは特典会で戸惑っていた私に親切に説明してくれたし、ジョージさんはツイッターでヒヨヒヨの私を暖かく見守り二丁目の現場の時だけ明らかにホームまで見にきてくれていいねをしてくれていた。ここは笑うところである。)(ちなむと、ジョージさんには2022年のまに生誕が終わった後のクラブエイジアの時に初めてお会いし、その後はずっと「おまいつ」状態だったし、彼が「TO」であることを毎公演思い知らされることになる、すごい人である)

ラストライブ、あー、これを書いてしまうと本当に「終わり」な気がしてしまって。だから書かない、ってことにしちゃいたいな。

ヘッダは、撮影可能だったリキッドルーム、フィラメントの時の。これも特典会には行かずに帰った日。このオレンジの照明を、そして6月26日の「Nostalgia」、歌詞である「燃える星を見た」というフレーズが耳に届いた瞬間を、私は「光だ」と思ったのだ。

もうだめだ。涙で画面が見えないので、終わりにします。

「最前列にいたよね」「見てたよ」「えっ、お友達なの?本当?」「待ってるよ」「会いたかったよ」「にちょがけさんは私も早くまたご一緒したい」「にちょがけさんは、サイコー」「だって、7年でしょ」「私はそんなにも長く活動していない」「ありすちゃんはこんっなにかわいいんだから、次の推しも次の彼氏もすぐ見つかる」「髪の毛かわいーね!」「あれ、髪も目も青くなったね」「お洋服かわいい」「ねぇ、ありすちゃんの解像度が上がったよ」「えっ何!?怖い、お化け!?」「ありすちゃんのヤなことは、ミュートどころかブロックする。私が、ブロックするから」「ありすちゃんは、かわいいように見えて、かっこいいよね」「…一番変わったのは、髪……?」「ありすちゃんさ、こないだ未来の私の分までミュートしてって言ってくれたじゃん。それって、私にとっても同じなんだよ」「また会おうね」

チェキを見返すだけで、これまでかけてもらった言葉、声が、笑顔が、押し寄せてきて、やっぱり画面をうまく見ることができない。

まにちゃんに約束した「極秘」についてもまだまだ作成中で。(まにちゃんへ、もし読んでいたら安心してね、絶対に完成させるので)

最後のMCでも言ってたように、本当、まにちゃんは「ヤナミューの間宮まに」が天職だったんだと思う。

間宮まにちゃんとして、私の世界に現れてくれてありがとう。

まにちゃんはさ、ダンスがうまくて、歌がうまくて、美形で、綺麗で美しくて、可愛くて、クールそうに見えてキュートで、アグレッシブで、ちょっと狂気で、バグったりもしてて、文章がうまくて、インターネットがうまくて、かわいいじゃん!!

私は世界にまにちゃんが埋もれてしまうのを、絶対に許さない。

だし、絶対に幸せになってほしい、と強く願っている。いや、幸せになると決まっている。まにちゃんが私に「ありすちゃんなら大丈夫」ってかけてくれたの、あれはまにちゃんにとってもそうだよ。

(後にわかる)と書いていた伏線を回収しますが、つまりはまにちゃんというアイドルは、天職だったからこそ、ここまでの神対応をしてくれたのだ。

「命を燃やす」と、まにちゃんはラスト前にツイートした。
それは確かに光っていて、私の命をも燃やした。

その光は、一生消えることのない光だ、と思う。

0626を超えた先の、2022年6月30日をいま終えよう。
私にとってのヤナミューを、終えよう。

まにちゃん、大好きだよ。

今までありがとう。そして、これからもどうか、お元気で。
またインターネットで会いましょう。






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