生物学的文明論

新聞の本の評コーナーで
また、興味深い本があったのでご紹介。

【生物学的文明論】
著者 本川達雄(東京工業大教授)


評 池谷裕二(東京大准教授、脳研究者)


この著者の本に
【ゾウの時間 ネズミの時間】
というものがあり、

『寿命は生物ごとに異なる』

ゾウはネズミより
30倍も長生きする。

ところが、
一生で心臓が鼓動する回数は
約15億回と

ほぼ一定!

鼓動1回で消費する
組織重量あたりのエネルギー量も

ネズミとゾウで
ほぼ同じである。


つまり、
エネルギーをつぎ込むと
拍動は速まり
そのぶん 寿命は短くなる。

エネルギーを使えば使うほど
時間は速く進んでいく。


これは、どうゆう事か。


動物は食べることで
エネルギーを得るが、

人間は例外。

近代の人間は、食料だけではなく、
石油、原子力から得たエネルギーも消費する。

現代人は、生命体としての身体が
消費するエネルギーの

実に、40倍も
外部エネルギーを使う

と。


『時間を速くするために』


世の中が便利になるということは、
生活環境の時間が加速するということ。


人間の心臓が
15億回目の脈を打つのは
40歳ころ。

長生きは医療技術の発展の上に
エネルギーを使って
余生を産出している。


著者は、還暦過ぎの生を
『人口生命体』と呼ぶ。



これを、読んで感じた事は…

あるブロガーさんのところで読んだ話で

人は、楽しいと思って時間を過ごす人と
時間が長い(楽しめない)と思って過ごす人では

体内時計にも
変化をもたらすのではないかと。

毎日、充実していてる人は 年齢のわりに若々しかったりするのは

時間を速く消費しているから。

反対に、毎日
嫌々しながら 過ごして
時間がたつのが 遅いと感じている人は
老化が早いのではないか…。



今、時間に関して
本当に速くなったと感じます。

一番は
情報ですね。

ネットの普及は
光並みの伝達能力になりましたし

飛行機もそうですね。

昔は、飛行機で2時間の場所にも
何日も、何百日と
かかったと思います。


欲しいものがあれば、
24時間コンビニで
手に入るし…





地球が誕生して今までを
1年とした時

12月31日 23時59分の
現在が

どうして こんなに
加速してしまったのか

なんとなく
わかります。


『生物時間と社会時間の
ギャップを抱えつつ、
人は幸せを感じながら生きていけるのか』

2011年8月21日書

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