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【2/26】Alanの月刊アイドル批評【キネマ倶楽部】

この公演は本来1月23日に開催されるはずだった公演であり、メンバーの新型コロナウイルス感染に伴い延期されてこの日程となった。

一度の延期を経てからのこの日は大変待ち遠しいものであり、ひとしお印象に残るものであった。

セットリスト

0. SE(いつもと違う)
1. Password
2. ラブ×タイムソルジャー ~未来と君を行き交う戦士~
3. 迷宮カタルシス
4. Twinkle "5" stars!!☆
5. Happy Birthday to You
6. Shall we Luce?
7. Symphony
8. LOVE♡BEAM(愛乙女☆DOLL feat.Luce Twinkle Wink☆)
9. 大スキ、スキ、大スキ、スキ、、、、、
(映像:宇佐美幸乃に一問一答)
10. 冬、しよ?♡
11. Shiny flower
12. Strawberry♡feels
13. 恋色♡思考回路
(MC)
14. 二人記念日(奥華子 feat.宇佐美幸乃)
MC
15. 刹那ハレーション
16. "FA"NTASYと!
17. スーパーマジカルーチェミラクル☆トゥルーパーマジカルーチェミラージュ
18. I'mpossible?

概要

《キネマ倶楽部》は【ArcJewel】がよく使用する会場であり、ここでの単独生誕ライブというのはある種の誉れである。《宇佐美幸乃》はアイドルを始めて9年目となるベテランであり、延期により予定の合わなくなったファンもいながら多くの人が駆けつけた。

MCは最低限に留め、曲のひとつひとつで節目を盛り上げていく構成は、ステージの上に生きる《宇佐美幸乃》というアイドルの生き様を雄弁に語っていた。

構成

《Password》から《Twinkle "5" stars!!☆》の4曲中、《迷宮カタルシス》を除いた3曲が《川崎海》の作品であり、鋭いシンセサイザーの音色を背にして《ターミナル ~僕ら、あるべき場所~》の衣装を纏ってのパフォーマンスは【Luce Twinkle Wink☆】が持つキレのあるダンスのポテンシャルをとても良く引き出していた。

終盤にも《大久保薫》が作編曲、《くまのきよみ》が作詞を行った楽曲を連続させるなど、セットリストに作曲者を意識した形跡が見られる。そのことも相まってとてもまとまりがよく、楽曲の世界観が活かされている構成だと感じた。

詳細

《Happy Birthday to You》は《キネマ倶楽部》の雰囲気に非常に合ったダンサブルでジャジーなアレンジとなっており、序盤で高まったボルテージをクラップで保ちつつ、テンポ良く《Shall we Luce?》へと雰囲気を切り替えて行った。

続いては、《LOVE♡BEAM》から《大スキ、スキ、大スキ、スキ、、、、、》へと繋いだのが印象的だ。これらはいずれも指さしを行う振り付けが用いられており、《宇佐美幸乃》が以前SHOWROOM番組の「ドルバナ」にて語っていた「レス」にかける拘りが見える。

映像が挿入された以降は、《宇佐美幸乃》がプロデュースしたバレンタインとチョコレートがモチーフの新衣装。甘い恋の歌が続く。

《Strawberry♡feels》は《宇佐美幸乃》自らが作詞した楽曲だ。振り付けは《板山紗織》、落ちサビにて《板山紗織》の「あぁ~私恋してる そう キミに恋してる」から《宇佐美幸乃》の「甘すぎでちょうどいいっ じぃーっと見つめて?」という掛け合いの後に《宇佐美幸乃》が「私もいーちゃんに恋してる」とアドリブを入れ、それに《板山紗織》がとても照れくさそうな顔をしていたのが印象的だ。

ソロで歌唱した《二人記念日》では《宇佐美幸乃》の力強く安定した歌声で紡がれる、愚直なまでに素直な言葉が、今までに積み重ねてきた蓄積と共に強く強く突き刺さった。

MCを挟んでの《刹那ハレーション》、【らぶけんルーチェ】ではなく【Luce Twinkle Wink☆】としての最初の1歩となる楽曲をいつまでも大切にしているのを感じた。

話は遡り、幕間の映像では

Q.好きなルーチェの曲は?
A.今の気分は……go to Romance>>>>>

というやり取りがあった。

《"FA"NTASYと!》に《スーパーマジカルーチェミラクル☆トゥルーパーマジカルーチェミラージュ》と《大久保薫》《くまのきよみ》のコンビが続き、てっきり次は《くまのきよみ》作詞の《go to Romance>>>>>》、あるいは《大久保薫》作曲の《1st Love Story》が来ると思っていた。

実際に来たのは《I'mpossible?》、しかも最後の曲だというアナウンス付き。

あ、なるほど、カップリング曲からの表題曲なのね、なるほどね。
これはこれで、良い。

24歳ののテーマはこの1曲だと告げる《宇佐美幸乃》。

Impossible(不可能)なことも、ほんの少しの'(勇気)で、I' m possible(私はできる)になるのだと胸を張って誇り、10年後の自分はきっと今より"イイ女"になるのだと告げる《宇佐美幸乃》。

特典会

プチデコチェキ1枚と、ツーショ1枚。

まずは、延期になっても開催できたことを祝い、そして作曲家でセトリを繋いだことや、レス曲を並べたのではないかということを尋ねた。ドンピシャだったようで、セトリの意図を察されるは照れくさいとはにかんでいた。

短い時間だったが、翌日のリリイベや後日の面会にて詳細を見送った。

余談

公演前日からルーチェ断ちをしていたため、行きの道ではずっと【愛乙女☆DOLL】の楽曲を聴いていた。【らぶけん】時代の《宇佐美幸乃》は何を思っていたのか、今も【愛乙女☆DOLL】の楽曲をカバーする気はあるのだろうか。そんなことを考えて《LOVE♡BEAM》や《蒼い空を望むなら》、《ビターチョコ・バレンタイン》などを聴いて会場へと向かっていた。

やったよ、《LOVE♡BEAM》。

そうか、たしかにタイトル【撃ち抜いてもいいですか?】に合致するね。

総括

アイドル人生の最初から【らぶけん】、【らぶけんルーチェ】そして【Luce Twinkle Wink☆】と貫いてきた《宇佐美幸乃》の芯の強さや、グループへの深い理解、ファンへの思いやりが見えた素晴らしい公演だった。

この日の後、ウインカーとして活動する日がもりっと増えることとなった。本当に、良いグループと推しメンに出会えたと思う。

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