青山美智子さんと宮崎本大賞

2022年8月26日、作家の青山美智子さんのnoteが更新された。

作家デビュー5年が経ち、その記念作として、「いつもの木曜日」が出版された。

この作品は、彼女のデビュー作「木曜日にはココアを」の前が描かれている。

この記念作の話の前にまずは、この「木曜日にはココアを」に触れておこう。

私がこの「木曜日にはココアを」と出逢ったのは宮崎本大賞の第1回大賞作としてだ。それにはこの宮崎本大賞とは?についてだが、この賞は宮崎県内の本に携わる全ての人が、普段本に触れることがない県内の人達に読書の楽しさを知ってもらおうという想いから発足した。

はじめて読んだときの気持ちは今でも鮮明に覚えている。なんて心が穏やかに優しくなれる物語なんだって。

そしてこの記念作は、この「木曜日にはココアを」が第1回宮崎本大賞を受賞したあとに、期間限定でnoteにより公開されたものを新たに、ミニチュア写真家の田中達也さんと創られた本である。そう、青山さんもnoteで触れているように、宮崎本大賞がなかったら生まれて来なかった作品なのだ。

木曜日にはココアをの登場人物達のショートストーリーが軽やかにスッと心に入ってくる。

青山美智子さんの描く世界は、ほんの少しだけ違った方向から見てみると、いろんな事は思ってもいなかった方向に転がりはじめるよ!と教えてくれる。そうたとえそれがその時ハッピーな事ではなくても、巡りめぐって自分に戻ってきたとき、きっとそれは偶然ではなく必然なことだから前を向いて頑張っていこうよって思わせてくれる。

まだまだ世の中は、不安定だけどこの 「いつもの木曜日」を読んで誰かの踏み出す一歩になればそれは素敵なことだと思う。

そして、それを現場の書店員として皆さんに届けることで、1人1人が今日を明日を一歩踏み出せるお手伝いができたら本望だ。

※そしてその宮崎本大賞も今年で4回目。今年から新しい試みの、実行委員によるnoteの更新もはじまった。少しでも文章(言葉)に触れる機会を持ってくれたらそこが読書の入り口になれたら素敵なことだと思う。大賞は2023年の3月8日発表。コロナが終息したら、過去受賞の作家さんと実行委員で盛大な受賞記念パーティーでもやりたいものだ。






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