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植物冒険日記!「イチハツ編」

植物冒険日記第7弾
今回はイチハツです。

強い風を防ぐ!?

という迷信が室町時代にありました。
はい、迷信です。
ただこの迷信を信じて
農家の住んでいる茅葺屋根の家の棟には
このイチハツが植えられていたらしいです。
最近は少ないようですが・・・。

ほかにも棟の部分の結合を強くするために
イチハツの根の強さを利用していました。

この茅葺屋根の上に植えられている様子から
英語では「roof iris(ルーフアイリス/直訳だと屋根のアヤメ)」と呼ばれるようです。

一番に咲く花

名前の由来は
アヤメ科の中でも開花する時期が早いが故に
「一初(イチハツ)」と名付けられたようです。

実際はシャガという仲間のほうが
少し早いようですが
恐らく当時はこの花のほうが一般的だったのでしょう。
開花時期は5月ごろなので
梅雨や夏の訪れを知らせてくれる花です。

ちょうど撮影した日も5月ごろで
雨が降っており、
雨の雫が滴るイチハツはとても綺麗でした。

アヤメそっくり!

多少詳しい人であれば多分見分けがつきますが
あまり詳しくないと
最初はアヤメかと思ってしまいます。

どうやらアヤメの仲間は
パッと見の見分けがつきづらいらしいです。

イチハツの特徴はざっくり以下のような感じです。
・花弁に白いトサカのようなものがある
・花弁には濃い紫の筋のようなものが見られる

対するアヤメはイチハツとくらべて
・白いトサカのようなものがない
・花弁には筋のようなものが見られない
・花弁の中心に黄色の模様がある
といった部分で見分けられるようです。

写真の子はしっかり白いとさかが見えていますね!

育てやすい!

イチハツは病気や害虫に強く耐寒性もあり、
土の性質も選ばないので
根詰まりさえしなければ花を咲かせてくれる
とても育てやすい植物です。

花が大きくとても綺麗なので
観賞用の植物としても育てられます。
鉢植えでも地植えでもどちらでも大丈夫です。

毎年花を咲かせるためには
一度開花した花が閉じた後にできる
花茎を切ってあげることだそうです。

そうしないと株が弱ってしまい
花を咲かせてくれなくなってしまいます。

花言葉は・・・

火の用心、使者、知恵です。

火の用心は茅葺屋根に植えられていた時
魔除けとして使われていた所から
付けられたのかもしれません。

では、使者とは?
これはイチハツの仲間アヤメこと
アイリスの仲間全般にある花言葉です。
アイリスを英語で描くと「iris」ですが
ギリシャ語ではそのままイリスと読みます。
ギリシャ神話では俊足の女神イリスがおり、
主神ゼウスとその妻ヘラの伝令役として
活躍していたことから連想して
つけられた花言葉です。

知恵という花言葉は
かつてイチハツが薬の材料として
日本に入ってきたことからつけられた花言葉です。

花言葉一つとっても
様々な背景があってつけられているんですね!

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