【ボードゲーム】オルレアン初手考察 -村(船長)-

オルレアンの初手考察記事2本目です。
前回は記事は以下です。


今回は初手村(船長)についてラウンドを追ってどういう動きになるか解説していきます。

1ラウンド

開始時の状態は以下です。
バッグ: なし
市場: 農水工商

ここから農水工を使い水を得るので終了時は以下になります。
バッグ: 農水水工
市場: 商

船長トラックは金を生みますがしばらくは使いみちがありません。
一見弱そうに見える理由ですね。

2ラウンド

開始時の状態は以下です。
バッグ: 農水水工
市場: 商

ドロー力は4なので全ての随行者を引き、農地(水工)と城(農水商)アクションを実行します。
初手村(船長)は2ラウンド目2アクションが保証されているのが強いです。
また、この時点でプランを曲げずに農地に入り麦を得られるので2ラウンド目収穫イベントだった場合に他プレイヤーに大きくテンポアドを取れるか5金差がつきます。

終了時は以下です。
バッグ: 農農水水工商兵
市場: なし

随行者が7に対してドローが5なので3ラウンドからいきなり引きに左右されます。
このあたりが好き嫌い分かれる部分でしょうね。

ちなみに2ラウンド疫病の場合は船長が死なないことだけ祈っていてください。
騎士は死んでも構いませんし、農夫が死んだ場合はもう一回農地に入ってリカバリーできます。
ちなみに職人も交易商も引けないパターンはなくなります。

3ラウンドおよびそれ以降

開始時の状態は以下です。
バッグ: 農農水水工商兵
市場: なし

ここからドローのパターンごとに考察していきますが、パターンとしては以下の5つが考えられます。

  1. 船長を引けなかった場合(軽事故)

  2. 農夫を引けなかった場合(軽事故)

  3. 職人・交易商を引けなかった場合(大事故)

  4. 1〜3に該当せず交易商を引いた場合

  5. 1〜4いずれにも該当しない場合

ちなみにxxxを引けない確率はそれぞれおおよそ4.76%(1/21)です。

パターン1: 船長を引けなかった場合(軽事故)

バッグ: 水水
市場: 農農工商兵

移動は弱すぎるのでギルドホール(農工兵)へ入ります。序盤の動きとしては弱いですがそこまで悲惨ではありません。
2ラウンドでギルドホールの数だけ金を得るイベントが出ていなければ3金にはなりますし、オルレアンに帰ってくる手間もなくなります。

終了時は以下です。
バッグ: 農水水工兵
市場: 農商

次のラウンドで随行者を引き切り2アクションすることができます。
この2アクションは城(農水商)と村(農水工)で決まりでしょう。
4ラウンド村(職人)で村アクションの農夫に歯車を置き、5ラウンドで再度村(職人)に入れれば基盤は十分です。
5ラウンドの歯車は馬車か大学の交易商を潰してそのアクションを連打していくのが無駄がないでしょうか。
発展トラックが誰も進んでなさそうなら大学、そうでなければ馬車で素直にギルドホールを建てていきます。
毎ターン連打したいのは馬車ではなくギルドホールですが、この時点で交易商を全く取っていないので交易商を潰したほうがよいです。

パターン2: 農夫を引けなかった場合(軽事故)

バッグ : 農農
市場: 水水工商兵

取れるアクションが農地(水工)しかありません。
あまり強くありませんが、人口調査では一旦トップ確定と言ってもいいです。
というのは、初手村(船長)以外では2ラウンドまでの理想の動きに農地が入らないからです。
2ラウンド収穫イベントのケースのみトップを逃す可能性がありますが、前述の通りテンポアドがあるので気にならないでしょう。

終了時は以下です。
バッグ: 農農農水工
市場: 水商兵

パターン1と同様次のラウンドで随行者を引き切り城と村の2アクションが打てます。
こちらの方が農夫1人分余力がありますが、バッグの中身が農夫に偏ってしまうので村アクションは交易商にして農夫を使える場所タイルを取ると無駄がなさそう。

パターン3: 職人・交易商を引けなかった場合(大事故)

バッグ: 工商
市場: 農農水水兵

パターン1, 2はそこまで悪くなかったんですがこのパターンは本当に事故です。
打てるアクションは水路(農水兵)しかないので苦渋ですが品物を取って終了しましょう。

終了時は以下です。
バッグ: 農水工商兵
市場: 農水

パターン1, 2同様4ラウンドでは城と村を実行します。
パターン1の下位互換と言って差し支えないので、やることも同じです。
水路を繋げて得点になる場所タイルがあるなら目指してもいいかもしれません。
その場合は城(農水商)とギルドホール(農工兵)で水路上のギルドホールを先に押さえていきましょう。

パターン4: 1〜3に該当せず交易商を引いた場合

バッグ: XX
市場: 農水商XX

城(農水商)を打ちます。
これでドロー6になり取った騎士合わせて農水商兵XXを全て引くことができます。
4ラウンドでさらに城アクションを打つことができるので5ラウンドにして7ドローの圧倒的な手数を用意できます。
その上で村も確定しており歯車を取るもよし場所を取るもよし。
これで基盤はバッチリです。
騎士が1人余るので市役所送りにするかギルドホールの上にでも置いておきましょう。

ちなみに交易商を引ける確率はおおよそ71.4%(5/7)です。

パターン5: 1〜4いずれにも該当しない場合

バッグ: 商X
市場: 農水工XX

村(農水工)で職人を取ります。歯車は村に置いておくのがよいでしょう。
4ラウンドでバッグの随行者が6に対しドローが5なので引き切りができませんが、農水工全部2つずつあるので最低1つは確保できますし、このラウンドに市場に残した随行者もあります。

4ラウンドは水水商が確保できれば城と村アクションが実行できます。
村は歯車が置いてあり随行者2で実行できるので5ラウンドは市場8枚からスタートできます。
パターンが色々あるので臨機応変にとしか言えませんが悪くない形になっているはずです。

3ラウンドで職人を取ると4ラウンド以降常に交易商を引けない可能性がついて回り、3回目の城がずっと打てないことがありえます。
これを恐れる場合村は交易商にするとよいでしょう。
速度が落ちますが早めに場所タイルにアクセスできるので計画も立てやすいです。

余談: 3ラウンドに2アクション実行できるケース

3ラウンドの状況が以下になることがありえます。確率おおよそ9.52%(2/21)。
バッグ: 農兵
市場:農水水工商

この場合2ラウンドと同様の農地と城アクションが実行でき、終了時の状況が以下になります。
バッグ:農農農水水工商兵兵
市場: なし

ここから6ドローで農農水水工商を引ければ激強ですが、確率はおおよそ1.78%(1/56)なのでやめたほうがいいです。
失敗した時に無駄に農夫が増えた状態になり4ラウンドで職人も交易商も引けない確率が8.33%(1/12)もあります。
職人も交易商も引けないのは前述の通り大事故なので個人的にはリスクとリターンが見合っていないと思います。

まとめ

しっかりシミュレーションすると初手村(船長)は悪くないように見えます。
特に後手番で強い場所タイルが取れない時などは手数を安定させつつ他の人の動きを見てから方針を決められるので強い気すらします。
ポイントをまとめます。

  • 高確率で5ラウンド7ドローにできる

  • 2ラウンド収穫に強い

  • 事故ったとしてもギルドホールを早くから建設できる

  • 他人の行動を見てから動けるので柔軟な戦略が取れる


次回は初手村(職人)について考察します。


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