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第一章 中小企業診断士の資格取得の動機から合格まで



私は18年間のサラリーマン人生で、いろんな仕事をさせてもらいました。大きく分けると、金融に関する業務と不動産に関する業務です。

仕事内容と取得してきた資格

2年おきぐらいに人事異動があり、新しい部署で新しい仕事につくたびに、1から勉強してということを繰り返してきました。

各業務について、学びながら必死に実践する中で、より深く体系的に理解したいと思うようになり、関連する資格を取得していきました。

また、会社の研修も、興味があれば、片っ端から参加してきました。入社時研修で取らされた簿記3級を手始めに、宅地建物取引主任者(現・宅地建物取引士)、商業簿記2級、ファイナンシャルプランニング技能士2級、ビジネス実務法務2級と、業務内容に関連する資格を取得していきました。

会社の通信研修で、資格取得を補助する制度があり、毎年、こんな資格がありますよと回覧が来ると、大変だったことも忘れて応募してしまうということの繰り返しでした。チャレンジしようとして、色々な理由で途中断念したものもあります。証券外務員、商業簿記1級、ワインエキスパートなど。

趣味では、茶道(裏千家)初級、中級、上級と取得しました。と言っても、先生がそのレベル感で選定するもので、試験的なものではありませんが。

また、高校卒業前に普通自動車運転免許(マニュアル)を取得していましたが、ペーパードライバーで免許更新を失念し、仮免許まで逆戻り。教習所ではなく運転練習をしてくれる業者に通い、オートマでいいのにマニュアル者に拘って、免許センターでの実技試験を目指しました。学科は一発合格だったものの、実技で4度も落ちてしまい、平日に何度も休みながら、泣く泣く免許センターに通った苦い記憶もあります。その時は初めての挫折、なんて仰々しく考え、幼かったなと思います。とまあ、俗にいう資格好きなのでしょうか。

別に資格手当などはない会社でしたので、時間もお金も持ち出しばかりでしたが、形として残って、社会人としてパワーアップしているような感覚が楽しかったのだと思います。研修は、会社の制度が充実していて、ありとあらゆるものを受けましたが、外部組織に出向中に、自腹を切って日曜の午前から参加したグロービス経営大学院のクリティカルシンキングが一番印象深いです。

思考の仕方(頭の中を整理すること)に課題を感じて受講したものでしたが、さまざまな出身母体の受講者との交流で視野が広がり、互いに切磋琢磨する優秀な仲間ができて、今でも関係性が続いています。

中小企業診断士の資格を知る

会社が半額補助してくれる通信研修のメニューには、中小企業診断士の1次試験対策というものがありました。このほか、土地家屋調査士と不動産鑑定士でした。後者の資格を取得することは、会社内の不動産事業部門で上位に上がっていくことを表していました。

私は、当時不動産事業部にいましたが、金融関係の部門に行きたかったので、中小企業診断士を取得してみようかと思うようになりました。
どんな試験なのか調べてみると、過去に学んできた簿記やファイナンシャルプランナーの知識がいきそうに感じました。
折下、第1子出産を前に、産休育休に入ろうとしていたところ。まだ子育ての大変さを知らず、時間もできると勘違いして挑戦することにしました。

二宮金次郎式勉強法

社会人になって初めての長期休業。巣作り本能で家を整え、やりたかったことをやり、いきたかったところへ行くとうことを身重の体で行いました。
子どもが生まれると、生活は一変。睡眠時間もままならず、日々子供の世話で過ぎていく。息抜きの時間もなく、ヘトヘト。とても勉強なんてできない状況が続きました。
とりあえず、期限がある通信研修の課題提出は、適当なことを書いて出していました。安易に、結構な資格にチャレンジしたことを後悔しました。それでも、試験日に向けてどうにかこうにか勉強を始めました。
赤ちゃんには背中スイッチがあり、布団に置くと起きることを繰り返します。仕方なく、抱っこ紐で抱っこしながら、おんぶしながら、時には授乳しながら、バランスボールに座って弾みながら(子どもが寝やすい)勉強を進めていきました。まるで「二宮金次郎」みたいと思いながら、薪ではなく、赤子を背負ってテキスト問題集に向かいました。

1次試験

そんな中迎えた一次試験結果は、全7科目のうち3科目だけ合格。しかも科目合格は期限付きという結果でした。いっそ全落ちならまだしも、中途半端に合格したため諦めきれず。そんなこんなしているうちに、育休が明け、復職。
初めてのワーキングマザー。仕事と家事と子育てに追われ、毎日ヘロヘロです。でも、諦めきれない。今考えれば、本当によく頑張ったなと思いますが、子供を寝かせた後や、またおんぶしながら、残りの科目合格に向けて勉強しだしました。
通信研修で届くテキストはマンパワーのものでしたが、過去問を購入して繰り返し解き、ポケットテキストはよく持ち歩いていました。

1次試験合格、2次試験不合格

どうにか、残りの科目も合格しましたが、少し後に2次試験が控えていました。企業の4つの事例に対して、長い文章を読み解き、長文で回答するというもの。
1次試験対策で精一杯で、2次試験対策はほとんどできないまま、残念ながら撃沈しました。
1次試験の合格の効果があるのは、2年間だけ。またも、諦めようにも諦めきれない状況に陥りました。

2次試験対策

1年掛けて、2次試験対策を進めました。最も有名な「ふぞろいな〜」を読み、LECの2次試験対策研修などを単発受講自分と年齢が近く、先に合格して走りだしていた「アラサー中小企業診断士」さんのブログを読みながら、孤独に試験対策を続けました。

1年後、めでたく2次試験合格。おまけのような合格率の高い口述試験は、問われたことにうまく答えられなかったものの、笑顔とコミュニケーションで乗り越え、晴れて全ての試験が終了しました。

合格発表は、家族で旅行に向かう道中にスマホで確認しましたが、とても嬉しかったのを覚えています。足掛け3年。もう資格はお腹いっぱいでした。

第二章実務補修に続きます。

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