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”山崎はるかの遊園地”と水蓮寺ルカの共演、超完成度の1stライブツアー全3公演を全通してみたよ

 2019年10月19日から22日にかけて開催された「HARUKA YAMAZAKI LIVE TOUR 2019 ~C’est Parti!!~」。声優で歌手の山崎はるか氏(愛称:ぴょん吉)が、1stアルバムを引っさげて大阪・名古屋・東京の3カ所を巡ったライブツアーである。

 このライブツアーは、アルバムのテーマである“遊園地”をこれでもかと表現した至高の逸品と言っても過言ではないだろう。ぴょん吉のパフォーマンスは、今回が初めてのワンマンライブとは思えない完成度の高さで観客を魅了した。ここで、全ての公演を現地で堪能した筆者の高ぶる気持ちと、その目に焼き付いた光景を未来に残すために、書き残しておきたいと思う。

※プロのライターさんが東京公演のレポート記事を上げてくれたので、ようやく自由に書けそうです。よければそちらもご覧くださいませ。写真たくさんあるよ!!!

怒涛の18曲ソロ歌唱

 今回はセトリの曲ごとに、3公演それぞれの思い出を振り返りたいと思う。まず、セトリはスタッフ公式ツイッターが画像でまとめてくれているのでこちらを見てほしい。途中でスペシャルゲストが6曲歌ったものの、各公演とも全18曲を熱唱するという超豪華なセトリになっている。連日2時間半のオルスタライブが、身体にダメージを与える年齢になってしまったのが哀しい気持ちになった。

 暗転した会場に流れる軽やかなBGM。開演を待ちわびていた観客たちの大歓声とともに、バックバンド”ぴ組”の4名が紫・黄・橙・赤のツナギを着て登場した。彼らは、ひとりひとりが遊園地のキャストのように挨拶し決めポーズをとりながら、それぞれの楽器のスタンバイへと移っていく。各々がフェイスシールを貼ったりツナギをデコレーションしたり、バンドメンバーもノリノリなのが余計にテンションを上げてくれる。

 暗転したステージの上で、下手から現れたぴょん吉がセンターに立つ。大阪公演と名古屋公演ではライブハウスでのライブといった舞台だったが、会場が広くなった東京公演では一変。まるでお城のような舞台セットが新たに作られていた。中央にそびえる”ゲート”を通って登場した姿も、遊園地を想起させて印象的だった。

”選手宣誓”で遊園地が開園

 さて1曲めはなんだ?!という期待の中、「宣誓!」という元気な声が響き渡る。そして流れたのが「選手宣誓ガール」のイントロだった。大阪公演で、ど真ん中2列めで開演を待っていた私は、我も忘れてブチ上がったのを覚えている。

 デビューシングルのシークレットトラックとして収録されていた選手宣誓ガールという曲は、これまで一度も披露されてこなかったファン待望の1曲だ。かくいう私も「ゼンゼントモダチ」のリリイベでぴょん吉に「ソロライブじゃないと歌えないと思うな~」と言われて、約1年5ヶ月待ち続けていた曲である。逆に言えば、アルバムから聴き始めた人には未知の曲と言ってもいいだろう。それでも、会場の盛り上がりは一気に最高潮に達した。

 身を包む1着目のライブ衣装は、アルバムジャケットそのままの姿。そして心の内側から元気を引き出してくれるような楽しさ溢れる歌声。これを目の前で観て、生で聴いたとしたら、魅了されない人はいないだろう。少なくとも私は大阪公演から東京公演まで魅了され続けていた。もちろん、今も目を瞑ればステージの上の楽しそうなぴょん吉が瞼の裏に映る。なぜ円盤化されないのか、惜しくてたまらない公演だった。それはともかくとして、こうして元気ハツラツな”選手宣誓”で1stライブツアーは幕を開けたのである。

(ジャケ絵衣装の全身は、この写真か冒頭の外部記事を見てほしい。)

会場一体となってペンライトをくるくるふりふり~

 選手宣誓ガールの勢いそのままに突入したのが、アルバムの1曲めでもある「パンピーナ!」。遊園地のコーヒーカップをイメージした明るく楽しいこの曲では、サビで歌詞に合わせてペンライトをくるくる回す会場の様子が印象的だった。こういった振り付けは”タオル曲”と呼ばれることが多いが、ぴょん吉本人の要望もあってタオルを回すのはNG。観客はアルバムのテーマカラーである紫や黄色のペンライトを回していた。ステージ全体を使っていくぴょん吉の元気いっぱいなパフォーマンスは、ライブ序盤を大いに盛り上げていた。

 バンドメンバーぴ組の紹介MCを挟みつつ、この後にやる「Dark Sweet Nightmare」のサビの振り付けを一緒にやりたいと説明。ペンライトを前後と左右に振るという分かりやすい振り付けは、すぐに会場全体に浸透していた。そしてMC明けに披露したのが「キセキ的☆スマイリュージョン」。まるで5才児のような演技も交えながら歌い上げたこの曲は、メリーゴーランドがテーマの1曲。ペンライトでピンク色に染まった会場が、少し甘い雰囲気のこの曲にぴったりだった。

 続いて、先程振り付けの練習をした「Dark Sweet Nightmare」を披露。お化け屋敷がイメージされたこの曲では、なんと仮面舞踏会のような仮面(アイマスク)と、かぼちゃのついたステッキを着けてのパフォーマンスだった。おそらく、ハロウィンに重ねた部分もあっただろう。ここで、1つおや?と思う人がいるかも知れない。そう、かぼちゃのついたステッキは、名古屋公演と東京公演では使われていない。大阪公演の、さらに歌唱序盤までしか使われていないのだ。

 実は、この曲では2つのトラブルが歌い始めてすぐに起こっていた。開始十数秒で、ぴょん吉が振っていたステッキからかぼちゃが外れて落ちたのだ。その後、今度はステッキ自体が分離して、上半分が観客席に飛んでってしまったのだ。(この飛翔物は、ちょうど私の目の前にいた最前列の知り合いの頬に直撃していた。)

 名古屋公演と東京公演では、物販で売っていたライブオリジナルのペンライトを振るようになっていた。サビでペンライトを前後と左右に振るのを観客にやってもらうには、逆にそのほうが分かりやすかったのかもしれない。何事もなかったかのようにぴょん吉は歌い続け、会場は一体となってペンライトを振り、紫やオレンジのハロウィンカラーに染まっていた。

「そろそろパフェ食べたくないですかー?!」

 ここで一旦小休止のMCコーナーを挟んだ。(大阪公演では最前列で回収されたステッキの残骸が無事にスタッフに回収されていった。)MCコーナーでは、大阪公演と名古屋公演は「私に近い人を探せゲーム」と称して、生まれ年や血液型、当日の朝食や食べ物の好みなどでぴょん吉が上げたテーマと同じ人を絞っていき、最後に残った人には会場のバックステージパスがサイン入りでプレゼントされたようだ。東京公演は来場者が多いこともあり、「○✕クイズ」と「じゃんけん大会」で最後まで”あいこだった人”が賞品を手にした。

 MCコーナーの終盤、「そろそろ売店でパフェでも食べませんかー?」とぴょん吉が言うと、会場は次の曲の準備を始める。曲の入りは、観客がパフェを頼むシチュエーションで曲名を叫んだ。「ChuChuパフェ☆SP(スペシャル)」ー!!!と。休憩後にふさわしいハイテンションのコール曲が始まった。サビの『そうだ!イチニノサンシで一番好きを言おう~』という歌詞に続いて、1番では「「バナナ~!」」、2番では「「イチゴ~!」」、3番では「「ミルク~!」」と、歌詞カード通りに叫ぶのだ。(ここ、本当は「はるか~!!!」と叫びたくなるのだが、ぴょん吉が「最初ぐらいはコールを揃えたい」と発言していたのもあり、どの会場でもコールはほぼほぼ統一されていたように思う。)

 ”はるかスペシャル”を美味しくいただくと、ぴょん吉はサッと降壇する。すると「ぴーんぽーんぱーんぽーん」という声SEとともに、次のアトラクションの準備ということで事前収録の園内放送が流れ始め、観客も休憩ムードに。この園内放送はもちろんぴょん吉が担当だ。各公演とも異なる内容のトークで、衣装替えの時間を意識させずに会場を沸かせていた。

 そして次のアトラクションの準備ができました!ということで、「もう私(ぴょん吉)と一心同体とも言えるスペシャルゲストが来てくれました!」とアナウンス。それまで談笑が起きていた会場が一気にざわつき始める。特に、初回の大阪公演のざわつき方は相当だった。だいたい予想はついていたが、なるほどこういう演出でやるのかと、再開を楽しみにしていた。が、そんな安い気持ちで待っていてはダメだった。予想の数倍上を行くパフォーマンスに心を撃ち抜かれたのは、私だけだろうか…。

 ちなみに今回のライブは「すべて終わるまでセトリや衣装、演出などをバラさないでね!」とぴょん吉から箝口令が敷かれていたこともあり、名古屋公演と東京公演でも会場はざわめきに包まれていたのが印象に残っている。そして各々がペンライトを青色やピンク色に変えている中、ついにスペシャルゲストが登場する。

スペシャルゲスト、水蓮寺ルカの登場

 いやもう泣くでしょ。この写真見てくださいよ。頭の上から足の先まで完全な”水蓮寺ルカ”が出てきたんですよ。この日をどれだけ待ち望んだことか…。私はCVがぴょん吉だと意識しない頃からハヤテのごとく!で水蓮寺ルカを好きになっていたファンの1人だったので、とにかくステージ上の彼女から目が離せなかった。映像化がない以上、泣いて彼女を見れなくなるのは大損失なので、どうにか涙をこらえて見続けていた。鎖骨から顔の輪郭にかけてがとてつもなく綺麗で魅力的で、目に焼き付いたのを覚えている。

 スペシャルゲストとして登場した水蓮寺ルカがまずはじめに歌ったのは、ルカの代表曲として知られる「僕ら、駆け行く空へ」。大阪公演では、イントロが流れ、照明がついた瞬間の「ア゛ァーーー!!!」という悲鳴のような大歓声は忘れられない。僕駆けの曲自体は、他のフェスライブでも聴いてきたのは確かだ。ただし、それらは”山崎はるか”として歌っていた。衣装はともかく、青髪のルカのウィッグを着けて、”水蓮寺ルカ”としてステージに立ったのはこれが初めて。本当に衝撃的だった。

 ここから先、衝撃しかなかったのを先に詫びておこう。スペシャルゲストが6曲も歌うなんて思いますか???大阪公演で僕駆けが歌われた後、あと恋の罠あたりが2曲かなーと思っていたんですよ。そしたら間髪入れずに「-paradigm shift-」ですよ。これもイントロと歌い出しで「ア゛ァーーー!!!」ですよ。マジ!?!?ってなりました。

 ここでMCが入るんですが、完全にルカが喋ってるんですよ。「ようやく歌うことができました」という言葉は、心の奥底まで響きました。ここで、次が最後の曲です、みたいな言葉が来るかと思ったら、来ない。そして次に歌う曲がアニメの第4作7話のエンディングテーマと紹介され、「月の祈り」が確定に。この曲は、ぴょん吉がずっと歌いたい、おすすめしたい曲だと言っていたという曲。涙ぐみながら歌い上げるキレイなバラードの歌声が、スッと胸の中に入り込んでくるのが、強く記憶に残っている。

 続けて披露されたのが、バラードから一転してスピードアップした「Forever Star」。大好きなんですよね、この曲。たぶん明るくて優しくて伸びのあるルカの声が好きで、曲調も好みにハマっていて。大阪名古屋東京と3回も聞けたのが幸せだった…本当に…。

 ここでもう一度MCに。ここで、次の曲が会場限定の日替わり曲だと紹介され、また会場はザワザワ。大阪公演では「Precious Nativity」を披露。この時点で、未披露曲が絞られていき、大阪公演後には残り2公演の限定曲も予想がついた。その予想通りに、名古屋公演では「深淵」、東京公演では「GIFT」を披露した。この3曲の中では、ロック調のGIFTが飛び抜けて好きな私は、東京公演でまたも真ん中2列めを陣取りながらノリノリにノッていたのを覚えている。

 「次が私の最後の曲になります」「えええ~」というお決まりのMCのやり取りは、名古屋公演と東京公演だけだった。大阪公演では言葉に拍手で返すような会場の雰囲気で、観客は皆、ルカのステージに魅入っていたんだろうと思う。ここでMCをしながら後ろからスタンドマイクを取り出したことで、最後の曲が「恋の罠」だと分かる。アニメ第3作のエンディングテーマにもなったこの曲は、比較的披露回数が多いこともあり、ルカのステージの最後を大いに盛り上げてくれた。

 名古屋公演では、実はここでちょっとしたトラブルがあった。MCが想定より短くなってしまい、バックバンドの準備が整わないまま曲入りしてしまって、イントロのドラムが入らなかったのだ。ここでルカは即時に曲をストップ。もう一度やり直しましょう、と仕切り直した。なんともライブ感があるトラブルで、個人的にはお気に入りのシーンである。

衣装替えしてラストスパートへ

 ここで再度、園内放送(という名のお着替えタイム)に戻る。今度の園内放送では、途中でキャスト(バンドメンバー”ぴ組”)が先に戻ってきて、事前収録された園内放送のぴょん吉の掛け声とともに、観客とコールアンドレスポンスをしながら、ぴょん吉本人を呼び込む形だ。ここで着替えた3着目の衣装は、純白のロングドレス。胸元にはキラキラ反射する銀色の装飾、手から肩にかけてはうっすらと透けているその衣装は、高貴で清楚なイメージを感じさせる。まるでアナと雪の女王のエルサのようだ。本人も「魔法が使えそうでしょ?」とMCで話したように、似せてデザインしたのだろう。

 この白ドレス、あまり写真が上がっていないのだが、冒頭の外部記事か、以下のツイートあたりに載っている。元々はウェディングドレスのように裾が長くてまともに歩けなかったのを、動き回りたいという要望のもとに前側を切って、動けるようにしたのだとか。(ほかにも、なんだか大阪名古屋と東京で、この衣装のアレンジが少し違っていたような気がしなくもない…。)

 ここからはまた遊園地のアトラクションに戻る。次に向かうのはジェットコースターのコーナー、その一番手は「Supersonic Mighty Dream」だ。疾走感ある曲調は、会場の熱気をさらに高めていく。会場がペンライトで青色に染まるなか、サビでコールを叫んでいるだけでは物足りなくなる。でも暴れてはいけないので、高まってノリノリになっている身体を、激しく動かしたくなる衝動を何とかこらえる。ジッとぴょん吉を見続けていると、白のロングドレスを身に纏ったぴょん吉が綺麗すぎて、だんだんと目が離せなくなり、身体を動かすよりもぴょん吉を見るべしと、いつの間にか衝動が収まっていくのだった。

 この辺りまで来ると、ライブのセトリがアルバムの曲順と同じことに気付いた人も多いだろう。じゃあ次は「ゼンゼントモダチ」…と思いきや、1曲飛ばして「Dragon Dance」のイントロが流れ出した。ぴょん吉が「この曲はペンライト振らずに、拳で!」と要望したのもあり、会場の青色がスッと消えていく。この曲は、ライブで化けに化けた1曲だ。一度ライブを経験すると、もうCD音源では物足りなくなってしまう。しかも、カッコよさと激しさが織り交ぜられたロック調の曲を、純白のロングドレスで歌い上げるその姿は、なんとも神秘的な空間を作り出していた。

 「Dragon Dance」の最大の特徴は、”俺らパート”のあるコールだろう。サビの部分では観客にマイクが向けられ、「「Enter the Dragon Dance!」」と大声で叫ぶのだ。大阪公演でキレイに揃ったときは感動的だったが、会場の大きな東京公演でもピッタリ揃っていたのは、いちファンながらとても嬉しかったのを覚えている。ぜひともまたライブで歌ってほしい。

夕焼けから夜を迎えた”遊園地”をバラードが締める

 激しい曲が2曲続いた後のMCでは、ぴょん吉自身も休憩をとりつつ、スペシャルゲストの話と衣装の話で盛り上がった。そして、次の曲、ぴょん吉が初めて作詞した曲に込めた想いを語る。「ヒヤシンス」は、その歌詞の意味を知ると、ボロ泣きしそうになってしまう。スポットライトを浴びてキラキラと輝くぴょん吉の姿は、まさしく『君を照らす光』になっていた。優しく歌い上げる歌声は、ぴょん吉の『愛を届け』てくれた。これまでにぴょん吉が受け取ってきた愛を、観客の私たちにも届けてくれた。少し前まで熱気が溢れかえっていた会場は、一瞬のうちに静けさに包まれていた。しっとりとした歌声が心の中に染み渡っていった。

 そのままバラードパートは続いていく。次の曲は、「金曜日のBambi」。「ゼンゼントモダチ」のシングルCDのカップリング曲だ。一面がオレンジ色のペンライトで埋め尽くされた会場は、夕焼けに染まる遊園地を浮かび上がらせる。この記事を書いているのも金曜日だ。普段は金曜日に聴いて元気をもらうというのがこの曲の楽しみ方だが、ライブで聴くのも、とても良い。「ヒヤシンス」のような純粋なバラードとは違い、したたかな強さを感じさせる歌声は、何度聴いても飽きが来ない。歌に込められた想いが、歌詞が、いつも私の背中を押してくれるのである。

 バラードパート最後の曲は、ライブ本編最後の曲にもなる。「キャラメル」だ。夕焼けを通り越し、夜になった遊園地。ミラーボールが辺りを照らすなか、甘く切ない歌声が耳に入り込んでくる。何度聴いても、ぴょん吉の素晴らしい表現力と歌声は、バラードでより一層際立つのだと感じている。(ぴょん吉自身が歌いたい曲調かどうかは置いておいて。)バラードを歌っているぴょん吉は、とても表情豊かなのだ。目の前で見ていると、バラードを大事に、気持ちを込めて歌っているのがよくわかる。私は、笑顔がこぼれるアップテンションな曲で見せる表情も大好きだが、バラードを歌っているときのぴょん吉も大好きなのだと改めて思った次第だ。

 ここで、ライブは終了となる。いや終わらせないでしょとばかりに、「「アンコール!アンコール!」」と声が上がる。いつも速攻でアンコールが明けるミリオンのライブを経験してると、人数も少ないぴょん吉のライブで、数分間アンコールを叫び続けるのはなかなか大変だった。でも叫ばないわけにはいかない。だって、私はぴょん吉がもう一度ステージに戻ってくるのを強く望んでいるのだから。

アンコールで遊園地のパレードに突入!

 数分が経過して、無事にキャストたちがステージに戻ってくる。ぴょん吉の4着目の衣装は、物販のライブTシャツ(大阪と名古屋は、まるぴT。東京ではフルカラーTだった)にホットパンツという出で立ち。目の前で見せつけられるスラっとした太ももがとっても眩しかった。本当にありがとうございます。2列目って最高だね!

 アンコール1曲目は、アニメ魔法少女サイトのEDとして歌われ、ソロアーティストデビュー&1stシングルCDリリースの契機となった「ゼンゼントモダチ」。これまでにフェスライブで何度も聴いてきたその曲は、これまでに増して伸び伸びと歌われていたように思う。慣れてきているのもあるだろうが、ソロライブというホームグラウンドでの披露だからこそのパフォーマンスでもあっただろう。会場はペンライトで真っ赤に染まり、再び熱気に包まれていった。

 ここでアンコールMCが差し込まれる。バンドメンバーを改めて紹介したり、それぞれから一言ずつ感想をもらったり、物販のグッズを紹介してみたり、あとは観客+ぴ組+ぴょん吉で記念の集合写真を撮ったりした。2列目にいるとバッチリ写真に写りこんでいるので、良い記念品になったと思う。東京公演では、ここでサプライズが差し込まれるのだが、それは次の見出しで書くことにする。

 ついにライブ最後の1曲、本当の最後の曲へ。遊園地のナイトパレードのような明るさと元気さと盛り上がりをギュギュっと詰め込んだ「おいで Brand-new World!」が披露される。照明も明るく会場を照らすなか、ラストを飾るのにふさわしいアップテンポなこの曲は、観客をどんどんヒートアップさせる。会場から大きなコールを煽りつつ、楽しそうにステージを駆け回るぴょん吉の姿は、見ているこちらを幸せな気持ちにしてくれる。

 実は、名古屋公演では、この曲の披露中にものすごいトラブルがあった。なんと会場のブレーカーが飛んで、照明などが全て落ちたのである。それでも歌い続けるぴょん吉を前に、会場からも「おいで Brand-new World!」の歌詞が聞こえ始めたのは、これぞライブという感じの対応力だった。ブレーカーが復旧しても、ステージの照明は戻らずに暗いまま、観客席の頭の上にある小さな蛍光灯だけに明かりが灯っていた。

 余談として、東京公演では物販のガチャガチャに大当たりとして名古屋公演で割られたシンバルという景品が追加されたのだが、おそらくは、ブレーカーが落ちている最中に何とか音を響かせようと全力で演奏して、シンバルを割ってしまったのではないかと思っている。(違ってたらごめんなさい。)

 さて、ついにライブも終演を迎えてしまう。ぴょん吉が「おいで Brand-new World!」を歌い終えると、会場は大きな拍手と大歓声に包まれた。ぴ組のメンバーと一緒にステージに並ぶと、ぴょん吉は生声で感謝の気持ちを叫んでくれた。「みんなのことが大好きだよー!」という言葉は、ずっと胸の中にしまっておきたい。

 ぴ組の4人を送り出すと、1人ステージに残ったぴょん吉。大阪公演と名古屋公演は、東京ドームでのとあるバンナムフェスライブと日程が被っていたこともあり、どちらに行くか迷った来場者もいただろう。ぴょん吉が「こっちに来てくれてありがとねー!」と声をかけてくれたことはとっても嬉しかったし、「私も東京ドームに行きたかったあああ!」と心から叫んでいた姿は、いつもの”ぴょん吉P”が現れていて会場から笑いが起きていた。私は、ぴょん吉の大阪公演と名古屋公演を選んで本当に良かったと思っている。

2020年9月13日、舞浜アンフィで2ndライブ開催!

 さて、少し時を戻そう。東京公演では、アンコールでゼンゼントモダチを歌い終えた後のMC中に、まさかのサプラーイズ!!!バンドリーダーのエンドウさんが、黒幕的な立場の方からぴょん吉と観客に見せたいものがあるらしいと伝えると、ステージ両サイドのスクリーンに映像が流れる。

 そこには「速報!」の文字に続いて「2020年9月13日」「舞浜アンフィシアター」「2ndワンマンLIVE決定!」と表示された。そう、2ndライブが発表されたのだ!!!発表の瞬間、思わずしゃがみ込んだぴょん吉の姿が動画で残されているので、何度でも見返すのをオススメする。

 東京公演ではこの後に最後の曲、おいで Brand-new World!を歌いきり、晴れ晴れとした笑顔でぴょん吉は舞台を去った。ちなみに、東京公演では「もう1回!もう1回!」とダブルアンコールの声も上がった。終演直後の動画にもその声が入っているのが、なんとも貴重な瞬間を捉えてくれたと感じる。

 すかさずステージに戻ってきたぴょん吉。「もうやる曲ないって知ってるじゃん!!!ゆっくりお礼を言いにきたよ~」と笑いながら、観客の声援に応えていく。ステージの端から端まで移動し、観客席の前から後ろまで、じっくりと顔を見ながら手を振ってくれる優しさは、多くの”観客”を、”山崎はるかのファン”に引き上げたことだろう。

最後に

 本当に本当に、とても良いライブだった。1stライブでこれなのだ、間違いなく2ndライブも大成功するだろう。来年の9月が楽しみで楽しみで仕方がない。待ち切れなくなっているそこのあなた。ワンマンライブ以外にもフェスライブなどで歌を聴ける機会がきっとあるので、イベント情報のチェックを怠らないようにしよう。直近では、2019年12月7日に京premiumがあるぞ。私はもちろん参加する。

 個人的な感想では、ライブグッズが非常に充実していたのも好印象だ。ぴょん吉が自ら細かく指示しながら作ったということで、とてもオタク向けな使い勝手のよいグッズばかりである。私は迷わず1つずつ買い揃えた。2ndライブでも好き勝手にグッズを作ってくれることを期待したい。

 最後になるが、今回は全公演に個人でフラスタを出したので、その記録ツイートを貼っておこう。1stライブという大きな壁を乗り越える際に、応援の気持ちを示せたなら嬉しい限りだ。加えて、これまた全公演で、アンコールの際に集合写真を撮ってぴょん吉スタッフ公式アカウントがアップしてくれているので、そちらも改めて貼っておく。本当に良い思い出になったライブだった。

 ただ唯一惜しむらくは、東京ドームで桃子とリコッタに「おかえり!」と叫べなかったことだろうか…。こちらも次を期待したいところである。

追記:バンドメンバー”ぴ組”の皆さんのツイートも貼っておくことにする。来年の2ndワンマンライブでも、ぜひステージを盛り上げてほしい!

以上。

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