渡辺新一42歳、そして朽ち果てる

渡辺新一42歳、そして朽ち果てる


私は、渡辺新一、42歳、大手玩具メーカー正社員、役職 係長、一般的な、これと言って、取り柄のないサラリーマンだ。数々のストレスを受け、皮膚も変色し、髪も薄い。ストレス発散のはけ口はたまのキャバクラとデリヘル通いだ。

数多くのお見合いパーティーに出席をしたが、これといった出会いはない。これといった特技もないし、1時間半かけて郊外の安物件から会社に通っている。


疲れ切っていて、スーツもヨレヨレ。

また、お目当ての子を呼ぶか〜。

夜の23時、会社帰り、近所の路上で猫背でため息つきながら、歩いていると、前方から、純白なワンピースの透明感のある子が悲しげに歩いてきた!

かわいい......

天使のような顔をした子が、悲しげに歩いている。


少女を心なしか、心配して、話かけた。


どうしたの?なんか困ってる?


うんと、うんと、......

沈黙が続いた。しばらくすると、、、

彼氏の、、、暴力に困ってるの。。女の子はつぶやいた!

ひどいやつだ!おじさんが守るから、喫茶店に行って

話を聴こうか。

喫茶店で話を聴いた。彼氏はひどい暴力癖とまったく働かないらしい。

おじさんが守るよ!少女との約束で翌日も会った。

一ヶ月2ヶ月愛瀬を重ね、少女を守る為に筋力トレーニングを続けた。彼氏も強そうだし、筋力付けて、いよいよの時は、守って、奪い取るのさ、アハハハハ!


しばらく時が経ち、少女から相談事があったので話を聴いた。

大学の授業料、残額200万が納期に間に合わないらしい。私は俠気を出して、よし!おっちゃんに任せろ!

なんとかしたる!

そのため、会社に帰って来た後、午前0時から明け方の5,時までウーバーイーツ配達。

土日は単価の高い、解体工事、

狂ったように働いた!

あの子を今更、失う訳にはいかねえんだよ!

身体は既にボロボロ、魂が、抜けた感じだ。

少女に電話した。、どうしたの、おにいちゃん。。


200万円あるけど、学費に使ってくれないかい?

え!…いや、、本当に、言ってるの!!?

少女は一呼吸終えてから、泣きじゃくった。


、、じゃ、、、〇〇銀行〇〇支店、普通口座〇〇........…


ごめんね、ごめんね、、プツン、


私は内心ニヤニヤして、ドヤ顔だ!力がみなぎった!

これでオレのもんだーーー!

私は、我を忘れて、夜空に叫んだ。


次の日の夜、Lineから少女に電話した。


、、、、繋がらない!!何が起こった!!


私はショックのあまりしばらく固まった。


あぁァァァ!実は残高が底をついている。


まったく力が入らない、会社にも行く気に、ならない


いつか少女に会えれば、、、


オトコの儚い夢だった。


会社からの度重なる電話、度重なる、家賃の督促電話、、


そして、私は、家を失った。


よろけながら、公園のベンチでぐったりと横になる。


そして都市部の公園のベンチで朽ち果てた、頭も働かず堕ちていく。

私はもう、、ただの、、ボロ雑巾。。

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