感性認知のメカニズムについて、適切な具体例を挙げながら、知性処理と感性処理それぞれの働きと関わりを踏まえながら説明せよ(聖徳大学 知覚・認知心理学Ⅰ 第1課題第2設題)

この出題に対する講師の評価、参考文献等は文末に記載しています。

また、2020年11月時点でのテスト出題傾向についても簡単にまとめています。

評価:S

課題本文:1600文字

 感性とは、第一義的には外部の刺激に触発されて生まれる印象や評価を指す。また、心理学者の三浦佳世は感性について「ものやことに対して、無自覚的、直観的、情報統合的に下す印象評価能力。創造や表現などの心的活動にも関わる」と定義していたが(三浦, 2006)、最近では「包括的、直観的に行われる心的活動およびその能力」と再定義している(三浦, 2013)。これらの定義に共通するのは、感性を心の働きのひとつ、あるいはその能力として捉えていることである。また、日常生活で用いられるような美的判断やセンスの意味に限っていない点も注目される。ただし、瞬間的、包括的な判断は、感性に限らず知覚にも当てはまる。したがって、感性は「印象評価を伴う知覚」とも考えることができる。

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