運動とラグランジアン

基本的にはChatGPT4oくんに聞いたものです。



ラグランジアン

ラグランジアン力学では、物理系の運動を記述するためにラグランジアンという関数を用います。この関数は一般的に座標とその時間微分(速度)に依存し、系の運動方程式を導出するために利用されます。「座標系を一般化する」とは、通常のデカルト座標系(x, y, z)ではなく、問題に応じて適切な座標系を選んでラグランジアンを記述することを意味します。

一般化座標とは

一般化座標とは、系の自由度を表すために選ばれた座標のことを指します。これは、デカルト座標だけでなく、極座標や円筒座標、さらにはその他の非直交座標系など、系の対称性や問題の特性に応じて選ばれます。例えば、振り子の運動を記述する際には、振り子の角度 $${\theta}$$ を一般化座標として用いることがよくあります。

一般化座標の例

デカルト座標 (Cartesian coordinates):

$$
q_1 = x, \quad q_2 = y, \quad q_3 = z
$$

極座標 (Polar coordinates):

$$
q_1 = r, \quad q_2 = \theta
$$

円筒座標 (Cylindrical coordinates):

$$
q_1 = r, \quad q_2 = \theta, \quad q_3 = z
$$

球座標 (Spherical coordinates):

$$
q_1 = r, \quad q_2 = \theta, \quad q_3 = \phi
$$

ラグランジアンの一般化

一般化座標 $${ q_i }$$ を用いてラグランジアンを表現すると、ラグランジアン $${ L }$$ は次のように書けます:

$$
L = L(q_i, \dot{q}_i, t)
$$

ここで、$${ \dot{q}_i }$$ は一般化座標 $${ q_i }$$ の時間微分です。

例:振り子のラグランジアン

例えば、単振り子の場合、一般化座標として角度 $${\theta}$$ を用いることができます。この場合、ラグランジアンは次のように表されます:

$$
L = T - V = \frac{1}{2} m l^2 \dot{\theta}^2 - mgl(1 - \cos\theta)
$$

ここで、$${ T }$$ は運動エネルギー、$${ V }$$ はポテンシャルエネルギーです。

パラメータが別でもラグランジアン使うと統一できる

ラグランジアン力学では、単振り子、バネ、投擲など、異なる物理システムの運動を記述するために同じ形式のラグランジアンを使用することができます。ラグランジアン $${L}$$ は系の運動エネルギー $${T}$$ とポテンシャルエネルギー $${V}$$ の差として定義されます:

$$
L = T - V 
$$

それぞれのシステムに対して、運動エネルギーとポテンシャルエネルギーを適切に定義すれば、ラグランジアンを用いて運動方程式を導出することができます。

単振り子

単振り子のラグランジアンは、振り子の角度 $${\theta}$$ を一般化座標として、次のように表されます:

$$
 L = \frac{1}{2} m l^2 \dot{\theta}^2 - mgl(1 - \cos\theta) 
$$

ここで、

$${ m }$$ は振り子の質量
$${ l }$$ は振り子の長さ
$${ \dot{\theta} }$$ は角速度
$${ g }$$ は重力加速度

バネ(調和振動子)

バネの振動(調和振動子)の場合、バネの伸びを一般化座標 (x) とすると、ラグランジアンは次のようになります:

$$
 L = \frac{1}{2} m \dot{x}^2 - \frac{1}{2} k x^2 
$$

ここで、

$${ m }$$ は質量
$${ \dot{x} }$$ は速度
$${ k }$$ はバネ定数
$${ x }$$ はバネの伸び

投擲運動

投擲運動の場合、通常はデカルト座標 $${(x, y)}$$ を用いてラグランジアンを記述します:

$$
L = \frac{1}{2} m (\dot{x}^2 + \dot{y}^2) - mgy 
$$

ここで、

$${ m }$$ は質量
$${ \dot{x}, \dot{y} }$$ はそれぞれの方向の速度
$${ y }$$ は高さ

統一的な視点

どのシステムでも、ラグランジアンは運動エネルギーとポテンシャルエネルギーの差として表現されます。この共通の形式により、異なる物理システムに対して統一的な方法で運動方程式を導出することが可能です。実際、ラグランジアンを用いることで、複雑な系の運動方程式も簡潔に導出できるため、力学の幅広い問題に対して有効な手法となります。

ラグランジュ方程式

どのシステムに対しても、ラグランジアンを用いてラグランジュ方程式を立てることができます:

$$
\frac{d}{dt} \left( \frac{\partial L}{\partial \dot{q}_i} \right) - \frac{\partial L}{\partial q_i} = 0 
$$

この方程式を解くことで、系の運動を記述する微分方程式を得ることができます。これにより、異なる物理システムでも同じ手法で解析できることが分かります。

等速直線運動

等速直線運動とは、物体が一定の速度で直線上を進む運動を指します。速度が一定であるため、加速度は0となります。
時間$${t}$$後の位置$${x}$$は

$$
x = x_0 + v \cdot t\\
v = \frac{\Delta x}{\Delta t}
$$

ここで$${x_0}$$は初期位置。
$${v}$$は速度(一定)。
$${Δx}$$ は移動した距離, $${Δt}$$ は移動にかかった時間です。

等速でない(速度が変化する)ならば

$$
v = \frac{dx}{dt}
$$

です。

ラグランジアンの導出

運動エネルギー $${ T }$$: $${ T = \frac{1}{2}mv^2 }$$
ポテンシャルエネルギー $${ V }$$:
等速直線運動ではポテンシャルエネルギーは変化しないため、$${ V = 0 }$$
ラグランジアン $${ L }$$:$${ L = T - V = \frac{1}{2}mv^2 }$$

等速でない場合

等速運動ではない場合、物体の速度は一定ではなく、時間とともに変化します。これには加速度が関わってきます。一般的に、運動を記述するためには以下のような式が使われます。

加速度が一定の場合(等加速度直線運動)

加速度$${a}$$が一定の場合、運動を記述する基本的な式は以下の通りです。

  1. 速度$${v}$$は次のように表されます:
    $${v = v_0 + a \cdot t}$$
    ここで、$${v_0}$$は初速度です。

  2. 位置$${x}$$は次のように表されます:
    $${x = x_0 + v_0 \cdot t + \frac{1}{2} a \cdot t^2}$$
    ここで、$${x_0}$$は初期位置です。

  3. 速度と位置の関係は次の式で表されます:
    $${v^2 = v_0^2 + 2a(x - x_0)}$$

加速度が一定でない場合

加速度が時間とともに変化する場合、加速度$${a}$$は一般的に時間の関数として表されます:$${a(t)}$$。この場合、運動の記述は積分を用いて行います。

  1. 速度$${v(t)}$$は次のように表されます:
    $${v(t) = v_0 + \int_0^t a(t') , dt'}$$

  2. 位置$${x(t)}$$は次のように表されます:
    $${x(t) = x_0 + \int_0^t v(t') , dt' = x_0 + \int_0^t \left( v_0 + \int_0^{t'} a(t'') , dt'' \right) dt'}$$

これらの式を用いることで、速度や加速度が一定でない場合の運動を解析することができます。具体的な状況に応じて、加速度の関数形$$a(t)$$を用いて適切に計算する必要があります。


等加速度直線運動

最たる例は自由落下。

等加速度直線運動とは、物体が直線上で一定の加速度で運動することを指します。このとき、物体の速度は一定の値で増減していきます。

以下は等加速度直線運動に関する基本的な式です。

速度の時間変化
時間 $${t}$$ の間に一定の加速度 $${a}$$ で変化した速度 $${v}$$ は、初速度 $${v_0}$$ を基に以下のように表されます。

$$
v = v_0 + a \cdot t
$$

移動距離の時間変化
時間 $${t}$$ の間に物体が移動した距離(変位) $${s}$$ は以下の関係式で示されます。

$$
s = v_0 \cdot t + \frac{1}{2} a \cdot t^2
$$

速度と移動距離の関係
物体の初速度 $${v_0}$$、最終速度 $${v}$$、及び移動距離 $${s}$$ の間には以下の関係が成立します。

$$
v^2 = v_0^2 + 2a \cdot s
$$

等加速度直線運動における位置

等加速度直線運動の物体の時間 $${t}$$ 後の位置 $${x}$$ は

$$
x(t) = x_0 + v_0 \cdot t + \frac{1}{2} a \cdot t^2
$$

$${x_0}$$​ は初期位置(時間 $${t=0}$$ での位置)
$${v_0}$$ は初速度(時間 $${t=0}$$ での速度)
$${a}$$ は一定の加速度

微分方程式

速度に関する微分方程式

$$
\frac{dv}{dt} = a
$$

上の式を次のように積分します。

$$
\int \frac{dv}{dt} dt =\int dv = \int a dt
$$

ここで$${\int dv}$$は$${\int}$$と$${d}$$が互いに打ち消すというくらいの意味。つまり$${dv}$$が積分定数を伴いながら$${v}$$に戻る。
$${\int dv=v(t)+C}$$

実際に積分すると、

$$
v(t) + C_1= a \cdot t + C_2
$$

積分定数を統合すると

$$
v(t) = a \cdot t + C_3
$$

あるいは初速度を $${ v_0 }$$ とすると、
これを積分定数で適当に調整すれば

$$
v(t) - v_0 = a \cdot t + C _4
$$

初期条件$${t=0}$$で$${v=v_0}$$ならば、

$$
v_0-v_0=a\cdot 0 + C_4\\
0=C_4
$$

よって

$$
v(t) = v_0 + a \cdot t
$$

位置に関する微分方程式

$$
 \frac{dx}{dt} = v 
$$

先ほど得られた

$${ v(t) = v_0 + at }$$ を代入して、
$${ \frac{dx}{dt} = v_0 + at }$$ 上の式を次のように積分します。

$$
\int dx = \int (v_0 + at) dt
$$

$$
 x(t) - x_0 = v_0 \cdot t + \frac{1}{2} a t^2 + D
$$

$${ t = 0 }$$ で $${ x = x_0 }$$ という初期条件から、 $${ D = 0 }$$ です。 これより、 

$$
x(t) = x_0 + v_0t + \frac{1}{2} a t^2 
$$

ラグランジアンの導出

運動方程式
加速度: $${ a = g }$$
速度: $${ v(t) = gt }$$
位置: $${ y(t) = \frac{1}{2}gt^2 }$$

ラグランジアンの導出:
運動エネルギー $${ T }$$:
$${ T = \frac{1}{2}mv^2 = \frac{1}{2}m(gt)^2 = \frac{1}{2}mg^2t^2 }$$
ポテンシャルエネルギー $${ V }$$:
$${ V = mgy }$$
ラグランジアン $${ L }$$:
$${ L = T - V = \frac{1}{2}mg^2t^2 - mgy }$$

等速円運動

等速円運動とは、物体が一定の速度で円軌道を描きながら運動することを指します。物体は常に一定の速度で動いているものの、方向が変わり続けるため、等速直線運動とは異なり、中心向きの加速度が働いています。

角速度:
円運動において、単位時間あたりの回転角を角速度といいます。等速の場合の角速度を $${ω}$$ で表すと以下のように定義されます。

$$
\omega = \frac{\Delta \theta}{\Delta t}
$$

ここで、$${Δθ}$$ は単位時間あたりの角変化です。
等速でない(速度の変化する)時の角速度は

$$
\omega = \frac{d\theta}{dt}
$$

です。

速度:
物体の等速円運動における速度(スカラー)を$${v}$$ で表すと、半径 $${r}$$ の円軌道上での周速度は以下の関係が成り立ちます。

$$
v = r \cdot \omega
$$

円弧の長さの式

円弧の長さ $${ s }$$ は、円の半径 $${ r }$$ と円の中心角 $${ \theta }$$(ラジアン単位)を用いて次のように表されます:
$${ s = r \theta }$$

証明

  1. 中心角の定義:
    円周の一部を切り取った弧の長さを求めるには、中心角を考慮する必要があります。中心角 $${\theta}$$ は、円の中心から見た弧の両端の角度です。

  2. 1周分の円弧の長さ:
    円の周長は $${ 2\pi r }$$ です。これは、円の中心角が $${ 2\pi }$$ ラジアン(360度)に対応する円周全体の長さです。

  3. 弧の長さの比例関係:
    円の中心角が $${ \theta }$$ ラジアンである弧の長さ $${ s }$$ は、中心角の大きさに比例します。したがって、中心角が $${ 2\pi }$$ ラジアンの場合の円周長 $${ 2\pi r }$$ を用いて次のように書けます:
    $${ \frac{s}{\theta} = \frac{2\pi r}{2\pi} }$$
    これを簡単にすると、
    $${ \frac{s}{\theta} = r }$$
    したがって、弧の長さ $${ s }$$ は、
    $${ s = r \theta }$$

角速度と速さの関係

等速円運動では、物体は一定の角速度 $${\omega}$$ で円周を移動します。角速度 $${\omega}$$ は、単位時間あたりの回転角度を表します。

角速度 $${\omega}$$ の定義:
$${ \omega = \frac{\Delta \theta}{\Delta t} }$$
ここで、
$${\Delta \theta}$$ は角度の変化
$${\Delta t}$$ は時間の変化

速さ $${v}$$:
物体が円周上を移動する速さ $${v}$$ は、単位時間あたりに移動する距離です。円の弧の長さ $${ s }$$ は次のように表されます:
$${ s = r \Delta \theta }$$
ここで、
$${r}$$ は円の半径
$${\Delta \theta}$$ は角度の変化(ラジアン単位)

速さと角速度の関係:
物体が時間 $${\Delta t}$$ で移動する距離は、弧の長さ $${ s }$$ なので、
$${ v = \frac{s}{\Delta t} = \frac{r \Delta \theta}{\Delta t} }$$

角速度を使って表す:
角速度 $${\omega}$$ の定義を利用して、次のように書き換えることができます:
$${ \omega = \frac{\Delta \theta}{\Delta t} }$$
これを速さの式に代入すると、
$${ v = r \left( \frac{\Delta \theta}{\Delta t} \right) = r \omega }$$

したがって、速さ $${ v }$$ は角速度 $${\omega}$$ と半径 $${r}$$ を用いて次のように表されます:
$${ v = \omega r }$$

中心向きの加速度

物体が円軌道を等速で移動している場合、常に軌道の中心に向かう方向に加速度が働いています。この加速度を $${a_c}$$​ とすると、以下の関係が成り立ちます。

$$
a_c = \frac{v^2}{r} = r \cdot \omega^2
$$

これは物体が円軌道上を等速で運動しているとき、中心に向かって常に力が働いていることを意味します。この力は「遠心力」とは異なり、物体に働く実際の力(例: 張力、重力など)によって生じる加速度です。

等速円運動における位置

等速円運動では、物体が一定の速度で円軌道を描きながら運動します。物体の位置を特定するためには、初期位置や円運動の中心、半径、そして運動の方向などの情報が必要です。

ここで、以下の仮定を設けます:

  1. 物体は半径 $${r}$$ の円軌道上を等速で運動している。

  2. $${t=0}$$ での物体の初期位置を $${θ=0}$$ とする(例:x軸上)。

  3. 物体の角速度を $${ω}$$ とし、$${ω=rv}$$​ である(ここで $${v}$$ は物体の速度)。

  4. 物体は反時計回りに運動しているとします。

時間 $${t}$$ 後、物体が進む角度 $${θ}$$ は $${θ=ωt}$$ となります。
この角度と半径 $${r}$$ を使って、物体の $${x}$$ および $${y}$$ の位置を次のように計算できます:

$$
x(t) = r \cos(\omega t)\\
y(t) = r \sin(\omega t)
$$

ラグランジアンの導出

運動方程式
角速度が一定: $${ \omega = \text{一定} }$$
半径: $${ r = \text{一定} }$$
位置: $${ x(t) = r \cos(\omega t) }$$, $${ y(t) = r \sin(\omega t) }$$

ラグランジアンの導出
運動エネルギー $${ T }$$
$${ T = \frac{1}{2}m(r^2\omega^2) }$$
ポテンシャルエネルギー $${ V }$$:
円運動の場合、中心力が働くため、ポテンシャルエネルギーは中心からの距離に依存するが、ここでは無視。
ラグランジアン $${ L }$$:
$${ L = T - V = \frac{1}{2}m(r^2\omega^2) }$$


等速円運動の特徴

  1. 速度:
    位置の時間微分を取ると速度が求まります。
    $${v_x(t) = \frac{dx(t)}{dt} = -r \omega \sin(\omega t)}$$
    $${v_y(t) = \frac{dy(t)}{dt} = r \omega \cos(\omega t)}$$

  2. 速度の大きさ:
    速度ベクトルの大きさ(速さ)は一定です。
    $${v(t) = \sqrt{v_x(t)^2 + v_y(t)^2} = \sqrt{(-r \omega \sin(\omega t))^2 + (r \omega \cos(\omega t))^2} = r \omega}$$

  3. 加速度の大きさ:
    加速度ベクトルの大きさも一定です。
    $${a(t) = \sqrt{a_x(t)^2 + a_y(t)^2} = \sqrt{(-r \omega^2 \cos(\omega t))^2 + (-r \omega^2 \sin(\omega t))^2} = r \omega^2}$$


等加速度円運動?

「等加速度円運動」という具体的な用語は、古典的な物理学の文脈では一般的ではありません。等速円運動がよく知られており、これは物体が一定の速度で円を描いて運動する場合を指します。

しかしながら、物体が円運動をしながらその速度を一定の加速度で変え続けるような状況を考えることは可能です。この場合、物体は2つの加速度を持ちます:

  1. 中心向きの加速度: これは円運動の特性であり、常に円の中心に向かっています。等速円運動の場合、これは $${\frac{v^2}{r}}$$​ として与えられ、ここで $${v}$$ は物体の速度、$${r}$$ は円の半径です。

  2. 接線方向の加速度: 物体がその速度を増加または減少させる場合、この加速度は物体の動きの方向(円の接線となる方向)に働きます。

このような状況での物体の運動は、単純な等加速度運動や等速円運動よりも複雑となりますが、特定の条件や状況下での解析や計算が必要となる場合があります。

等速円運動でない場合、角速度$$\omega$$が時間とともに変化します。このような運動を解析するためには、角速度および角加速度を考慮する必要があります。

非等速円運動の特徴

  1. 位置のパラメータ表示:
    円の中心を原点とし、半径$$r$$で円周上を運動する場合、位置ベクトルは次のように表されます:
    $${x(t) = r \cos(\theta(t))}$$
    $${y(t) = r \sin(\theta(t))}$$
    ここで、$${\theta(t)}$$は時間$${t}$$における角度であり、これは時間とともに変化する関数です。

  2. 角速度:
    角速度$${\omega(t)}$$は、角度$${\theta(t)}$$の時間微分で表されます:
    $${\omega(t) = \frac{d\theta(t)}{dt}}$$

  3. 速度:
    位置ベクトルの時間微分を取ると速度が求まります。
    $${v_x(t) = \frac{dx(t)}{dt} = -r \sin(\theta(t)) \frac{d\theta(t)}{dt} = -r \omega(t) \sin(\theta(t))}$$
    $${v_y(t) = \frac{dy(t)}{dt} = r \cos(\theta(t)) \frac{d\theta(t)}{dt} = r \omega(t) \cos(\theta(t))}$$

  4. 速度の大きさ:
    速度ベクトルの大きさは時間とともに変化します。
    $${v(t) = \sqrt{v_x(t)^2 + v_y(t)^2} = \sqrt{(-r \omega(t) \sin(\theta(t)))^2 + (r \omega(t) \cos(\theta(t)))^2} = r \omega(t)}$$

  5. 角加速度:
    角加速度$${\alpha(t)}$$は、角速度の時間微分で表されます:
    $${\alpha(t) = \frac{d\omega(t)}{dt} = \frac{d^2\theta(t)}{dt^2}}$$

  6. 加速度:
    速度ベクトルの時間微分を取ると加速度が求まります。
    $${a_x(t) = \frac{dv_x(t)}{dt} = -r \left( \frac{d\omega(t)}{dt} \sin(\theta(t)) + \omega(t)^2 \cos(\theta(t)) \right) = -r (\alpha(t) \sin(\theta(t)) + \omega(t)^2 \cos(\theta(t)))}$$
    $${a_y(t) = \frac{dv_y(t)}{dt} = r \left( \frac{d\omega(t)}{dt} \cos(\theta(t)) - \omega(t)^2 \sin(\theta(t)) \right) = r (\alpha(t) \cos(\theta(t)) - \omega(t)^2 \sin(\theta(t)))}$$

  7. 加速度の大きさ:
    加速度ベクトルの大きさは次のようになります:
    $${a(t) = \sqrt{a_x(t)^2 + a_y(t)^2}}$$

非等速円運動の場合、速度および加速度が時間とともに変化し、より複雑な動きを解析する必要があります。具体的な運動を解析するためには、$${\theta(t)}$$の具体的な形や角速度$${\omega(t)}$$、角加速度$${\alpha(t)}$$の関数形を知る必要があります。


自由落下(等加速度直線運動)

自由落下運動は、物体が空気抵抗(またはその他の外力)の影響を受けずに、重力のみの影響で落下する運動を指します。以下は、自由落下運動に関する基本的な情報です。

  1. 初速度: 自由落下を始める際の物体の速度。地上から放物体を落とす場合、初速度は0 m/sです。

  2. 落下時間: 物体が落下を開始してからの経過時間。

  3. 重力加速度 $${g}$$: 地球上での自由落下運動の加速度は約$${9.81 m/s^2}$$です(場所や標高によってわずかに異なることがあります)。

位置 (変位) $${s}$$ に関する方程式:

$$
s(t) = s_0 + v_0 t + \frac{1}{2} g t^2
$$

速度 $${v}$$ に関する方程式:

$$
v(t) = v_0 + g t
$$

静止状態からの落下の場合(初速度が0の場合):

$$
s(t) = \frac{1}{2} g t^2\\
v(t) = g t
$$

ラグランジアンの導出

運動方程式
加速度: $${ a = g }$$
速度: $${ v(t) = gt }$$
位置: $${ y(t) = \frac{1}{2}gt^2 }$$

ラグランジアンの導出
運動エネルギー $${ T }$$:
$${ T = \frac{1}{2}mv^2 = \frac{1}{2}m(gt)^2 = \frac{1}{2}mg^2t^2 }$$
ポテンシャルエネルギー $${ V }$$:
$${ V = mgy }$$
ラグランジアン $${ L }$$:
$${ L = T - V = \frac{1}{2}mg^2t^2 - mgy }$$

垂直投げ上げ

垂直投げ上げ運動とは、物体を垂直に上向きに投げる運動を指します。この運動は、以下のステップで進行します:

  1. 物体が上に投げられ、速度が徐々に減少します。

  2. 物体の速度が0になり、頂点に達します。

  3. その後、物体は自由落下と同様の運動で地上に戻ります。

この運動における基本的な方程式は以下の通りです:

位置 (変位) $${s}$$ に関する方程式:

$$
s(t) = s_0 + v_0 t - \frac{1}{2} g t^2
$$

速度 $${v}$$ に関する方程式:

$$
v(t) = v_0 - g t
$$

  • $${s_0}$$​ は初期位置(初期の変位)

  • $${v_0}$$​ は初速度(上向きを正として)

  • $${g}$$ は重力加速度(約$${9.81 m/s^2}$$)

  • $${t}$$ は時間

注意点として、

  • 投げ上げられた物体が最高点に達するとき、その速度は0 m/sになります。

  • 最高点の到達時間は $${t_max​=\frac{v_0}{g}}$$​​ で求められます。

  • 物体が最高点から落下する際の動きは自由落下運動と同じです。


最高点の到達時間

垂直投げ上げ運動の場合、物体は初速度 $${v_0}$$​ で上向きに投げられ、その後重力の影響で速度が徐々に減少します。物体が最高点に達するとき、その速度は0になります。

物体の垂直方向の速度 $${v_y}$$​ は以下の式で与えられます:

$$
v_y(t) = v_0 - g t
$$

最高点での速度 $${v_y}$$​ は0ですので、

$$
0 = v_0 - g t
$$

$$
t = \frac{v_0}{g}
$$

最高点の位置は

$$
y(t) = v_0 t - \frac{1}{2} g t^2\\
y_{max} = v_0 \left( \frac{v_0}{g} \right) - \frac{1}{2} g \left( \frac{v_0}{g} \right)^2\\
y_{max} = \frac{v_0^2}{2g}
$$

あるいは$${s(t) = s_0 + v_0 t - \frac{1}{2} g t^2}$$を用いて

$$
s_{max} = s_0 + v_0 \left( \frac{v_0}{g} \right) - \frac{1}{2} g \left( \frac{v_0}{g} \right)^2\\
s_{max} = s_0 + \frac{v_0^2}{2g}
$$

ラグランジアンの導出

運動方程式
位置: $${ y(t) = v_0t - \frac{1}{2}gt^2 }$$
速度: $${ v(t) = v_0 - gt }$$

ラグランジアンの導出
運動エネルギー $${ T }$$:
$${ T = \frac{1}{2}m(v_0 - gt)^2 = \frac{1}{2}m(v_0^2 - 2v_0gt + g^2t^2) }$$
ポテンシャルエネルギー $${ V }$$:
$${ V = mgy = mg(v_0t - \frac{1}{2}gt^2) }$$
ラグランジアン $${ L }$$:
$${ L = T - V = \frac{1}{2}m(v_0^2 - 2v_0gt + g^2t^2) - mg(v_0t - \frac{1}{2}gt^2) }$$
$${ L = \frac{1}{2}mv_0^2 - mv_0gt + \frac{1}{2}mg^2t^2 - mgv_0t + \frac{1}{2}mg^2t^2 }$$
$${ L = \frac{1}{2}mv_0^2 - mv_0gt + mg^2t^2 - mgv_0t }$$


水平投射(放物運動)

水平投射運動は、物体が水平方向に初速度を持って投げられ、同時に重力の影響を受けて自由落下する運動を指します。物体の水平方向の動きと垂直方向の動きは互いに独立しているのが特徴です。

水平方向の運動

速度 $${v_x}$$​ は一定です。
水平方向の初速度を$${v_{0x}}$$とすると

$$
v_x = v_{0x}
$$

変位 $${x}$$ は以下の式で表されます。

$$
x(t) = v_{0x} t
$$

垂直方向の運動

速度 $${v_y}$$​ は次の式で表されます。

$$
v_y(t) = - g t
$$

変位 $${y}$$ は以下の式で表されます。

$$
y(t) = s_0 - \frac{1}{2} g t^2
$$

ここで、 $${s_0}$$​ は物体が投げられた時点での高さ、 $${g}$$ は重力加速度(約$${9.81 m/s^2}$$)です。

注意点:

  1. 水平方向には加速度が作用しないため、水平方向の速度は一定です。

  2. 垂直方向の運動は自由落下運動として考えることができ、上記の垂直方向の方程式が適用されます。


ラグランジアンの導出

水平投射運動のラグランジアンを導出するために、まず運動の基本方程式を確認します。

水平投射運動の基本方程式

  • 水平方向の初速度 $${ v_0 }$$ とする。

  • 水平方向の位置 $${ x(t) }$$ と速度 $${ v_x(t) }$$:
    $${ x(t) = v_0 t }$$
    $${ v_x(t) = v_0 }$$

  • 鉛直方向の位置 $${ y(t) }$$ と速度 $${ v_y(t) }$$:
    $${ y(t) = -\frac{1}{2}gt^2 }$$
    $${ v_y(t) = -gt }$$

水平投射運動の運動エネルギー ( T )

運動エネルギーは次のように計算されます。
$${ T = \frac{1}{2}m(v_x^2 + v_y^2) }$$
ここで、
$${ v_x = v_0 }$$
$${ v_y = -gt }$$

したがって、運動エネルギーは、
$${ T = \frac{1}{2}m(v_0^2 + (-gt)^2) = \frac{1}{2}m(v_0^2 + g^2t^2) }$$

水平投射運動のポテンシャルエネルギー ( V )

ポテンシャルエネルギーは次のように計算されます。
$${ V = mgy }$$
ここで、
$${ y = -\frac{1}{2}gt^2 }$$
したがって、ポテンシャルエネルギーは、
$${ V = mg\left(-\frac{1}{2}gt^2\right) = -\frac{1}{2}mg^2t^2 }$$

ラグランジアン ( L )

ラグランジアンは運動エネルギー $${ T }$$ とポテンシャルエネルギー $${ V }$$ の差として定義されます。
$${ L = T - V }$$

したがって、

$$
L = \frac{1}{2}m(v_0^2 + g^2t^2) - \left(-\frac{1}{2}mg^2t^2\right) \\
L = \frac{1}{2}m(v_0^2 + g^2t^2) + \frac{1}{2}mg^2t^2 \\
L = \frac{1}{2}mv_0^2 + \frac{1}{2}mg^2t^2 + \frac{1}{2}mg^2t^2 \\
L = \frac{1}{2}mv_0^2 + mg^2t^2 \\
$$

最終的なラグランジアンは次のようになります。

$$
 L = \frac{1}{2}mv_0^2 + mg^2t^2 ]
$$

斜方投射(放物運動)

斜方投射は、物体が斜め方向に初速度を持って投げられ、その後重力の影響を受けて運動するときの現象です。これは水平投射運動と自由落下運動を組み合わせた運動と考えることができます。この結果として、物体の軌道は放物線を描きます。

水平方向の運動

物体の水平方向の速度は一定です。

$$
v_x = v_{0} \cos(\theta)
$$

変位 $${x(t)}$$ は以下の式で表されます。

$$
x(t) = v_{0} \cos(\theta) t
$$

ここで、$${v_0}$$ は物体の初速度、$${\theta}$$ は投げられる角度(水平方向からの角度)です。

垂直方向の運動

速度 $${v_y(t)}$$ は次の式で表されます。

$$
v_y(t) = v_{0} \sin(\theta) - g t
$$

変位 $${y(t)}$$ は以下の式で表されます。

$$
y(t) = v_{0} \sin(\theta) t - \frac{1}{2} g t^2
$$

物体が最高点に達する時間 $${t_{max}}$$ は以下の式で求められます。

$$
t_{max} = \frac{v_{0} \sin(\theta)}{g}
$$

斜方投射の特徴

  • 物体は放物線の軌道を描きながら運動します。

  • 物体の水平方向の速度は一定です。

  • 垂直方向の速度は時間の関数として変化し、最高点で0になります。

ラグランジアンの導出

運動方程式
位置: $${ x(t) = v_0 \cos(\theta) t ), ( y(t) = v_0 \sin(\theta) t - \frac{1}{2}gt^2 }$$
速度: $${ v_x = v_0 \cos(\theta) ), ( v_y = v_0 \sin(\theta) - gt }$$

ラグランジアンの導出
運動エネルギー $${ T }$$:
$${ T = \frac{1}{2}m(v_x^2 + v_y^2) = \frac{1}{2}m(v_0^2 \cos^2(\theta) + (v_0 \sin(\theta) - gt)^2) }$$
ポテンシャルエネルギー $${ V }$$:
$${ V = mgy = mg(v_0 \sin(\theta) t - \frac{1}{2}gt^2) }$$
ラグランジアン $${ L }$$:
$${ L = T - V = \frac{1}{2}m(v_0^2 \cos^2(\theta) + (v_0 \sin(\theta) - gt)^2) - mg(v_0 \sin(\theta) t - \frac{1}{2}gt^2) }$$

振り子運動

振り子運動は、振り子が一定の長さの糸や棒に吊るされ、重力の影響で揺れ動く運動です。この運動は周期的であり、単振動として扱うことができます。振り子運動は、初期位置からの偏角に基づいて解析されます。

振り子の運動方程式

振り子の運動は、以下の二次微分方程式で表されます。

$$
\frac{d^2 \theta}{dt^2} + \frac{g}{L} \sin(\theta) = 0
$$

ここで、

$${\theta}$$ は振り子の偏角(鉛直方向からの角度)
$${g}$$ は重力加速度
$${L}$$ は振り子の長さ

小さな角度の近似では $${\sin(\theta) \approx \theta}$$ となり、運動方程式は単純な調和振動子の形になります。

振り子の周期

振り子の周期 $${T}$$ は以下の式で表されます。

$$
T = 2\pi \sqrt{\frac{L}{g}}
$$

ここで、周期は振り子の長さ $${L}$$ に依存し、重力加速度 $${g}$$ も影響を与えます。

振り子運動の特徴

  • 振り子は周期的に揺れ動きます。

  • 振り子の周期は長さ $${L}$$ に依存し、初期角度には依存しません(小さな角度の近似)。

  • 振り子のエネルギーは位置エネルギーと運動エネルギーの間で交換されます。

ラグランジアンの導出

振り子運動を解析するためには、ラグランジアンを導出します。振り子の位置、速度、運動エネルギー、ポテンシャルエネルギーを順に考慮していきます。

位置

振り子の位置 $${(x(t), y(t))}$$ は、振り子の長さ $${L}$$ と偏角 $${\theta}$$ を用いて次のように表されます。

$$
x(t) = L \sin(\theta(t))\\
y(t) = -L \cos(\theta(t))
$$

速度

振り子の速度 $${(v_x, v_y)}$$ は位置の時間微分として求められます。

$$
v_x = \frac{d}{dt} (L \sin(\theta(t))) = L \cos(\theta(t)) \frac{d\theta}{dt} = L \cos(\theta) \dot{\theta}\\
v_y = \frac{d}{dt} (-L \cos(\theta(t))) = L \sin(\theta(t)) \frac{d\theta}{dt} = -L \sin(\theta) \dot{\theta}
$$

ここで、$${\dot{\theta} = \frac{d\theta}{dt}}$$ です。

運動エネルギー $${T}$$

運動エネルギー $${T}$$ は次の式で表されます。

$$
T = \frac{1}{2}m(v_x^2 + v_y^2) = \frac{1}{2}m((L \cos(\theta) \dot{\theta})^2 + (-L \sin(\theta) \dot{\theta})^2)
$$

これを整理すると、

$$
T = \frac{1}{2}mL^2 (\cos^2(\theta) + \sin^2(\theta)) \dot{\theta}^2 = \frac{1}{2}mL^2 \dot{\theta}^2
$$

ポテンシャルエネルギー $${V}$$

ポテンシャルエネルギー $${V}$$ は次の式で表されます。

$$
V = mgy = mg(-L \cos(\theta)) = -mgL \cos(\theta)
$$

ラグランジアン $${L}$$

ラグランジアン $${L}$$ は運動エネルギー $${T}$$ とポテンシャルエネルギー $V$ の差として定義されます。

$$
L = T - V = \frac{1}{2}mL^2 \dot{\theta}^2 + mgL \cos(\theta)
$$

これが振り子のラグランジアンです。

振動運動

振動運動は、物体が平衡位置を中心に往復する運動です。この運動は弾性力や外力の影響で発生し、単振動(単純調和運動)として解析されます。

振動の運動方程式

振動運動は、以下の二次微分方程式で表されます。

$$
\frac{d^2 x}{dt^2} + \omega^2 x = 0
$$

ここで、

$${x}$$ は平衡位置からの変位
$${\omega}$$ は角振動数

角振動数 $${\omega}$$ は次のように表されます。

$$
\omega = \sqrt{\frac{k}{m}}
$$

ここで、$${k}$$ はばね定数、$${m}$$ は物体の質量です。

振動の周期

振動の周期 $${T}$$ は以下の式で表されます。

$$
T = 2\pi \sqrt{\frac{m}{k}}
$$

振動運動の特徴

  • 振動運動は平衡位置を中心に周期的に往復します。

  • 振動の周期は物体の質量 $${m}$$ とばね定数 $${k}$$ に依存します。

  • 振動のエネルギーは運動エネルギーと弾性エネルギーの間で交換されます。

ラグランジアンの導出

運動方程式
位置: $${ x(t) = A \cos(\omega t + \phi) }$$
速度: $${ v(t) = -A \omega \sin(\omega t + \phi) }$$
角周波数: $${ \omega = \sqrt{\frac{k}{m}} }$$

ラグランジアンの導出:
運動エネルギー $${ T }$$:
$${ T = \frac{1}{2}m\dot{x}^2 = \frac{1}{2}m(A \omega)^2 \sin^2(\omega t + \phi) }$$

ポテンシャルエネルギー $${ V }$$:
$${ V = \frac{1}{2}kx^2 = \frac{1}{2}k(A \cos(\omega t + \phi))^2 }$$
ラグランジアン $${ L }$$:
$${ L = T - V = \frac{1}{2}m(A \omega)^2 \sin^2(\omega t + \phi) - \frac{1}{2}k(A \cos(\omega t + \phi))^2 }$$

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?