2024年3月スコットランド室内管弦楽団(1)
スコットランド室内管弦楽団
2024年3月8-10日
エディンバラ、グラスゴー、アバディーン
レスピーギ / Gli uccelli
タッローディ / the birds of paradise
ヴィヴァルディ / Four seasons
指揮/Vnソリスト ペッカ・クーシスト
シターン エール・カー
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ペッカの四季、そんなの楽しいに決まってるじゃない、ということで迷わず予約。
このヴィヴァルディの四季は普通のバージョンとは少し異なるアレンジバージョン。
ノルディックフォークソングやクラシックの曲が挿入されるのだが、順を追って見ていく。
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ノルディックフォークソング
春1.2楽章
ベートーヴェン交響曲7番1楽章の主題アレンジ
春3楽章
ノルディックフォークソング
夏1-3楽章
3楽章曲中にコレルリのラ・フォリア引用
ノルディックフォークソング
秋1-3楽章
ノルディックフォークソング
冬1-3楽章
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ざっとこんな構成。
ハープシコードではなくシターンという、ギターに似た楽器が入る。
最近では2023年7月にロンドン・ロイヤルアルバートホールのBBC promsで演奏されており、2024年4月には東京で都響との共演が予定されている。なお東京ではシターンのエールは参加しないので、また違ったバージョンになるだろう。
プログラムによると、ペッカとエールがフィンランドでお酒を酌み交わしながら作ったらしい。なんと楽しそうな。
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冒頭まずはフォークソングが一つ挿入される。
2024年3月のスコットランドシリーズではGeorg Riedel というスウェーデンで映画音楽作曲家の曲が引用されていた。
昨夏のプロムスでは別の曲だったので、演奏会数週間前にRiedelが亡くなったことを受けてだったのかもしれない。
牧歌的なフォークソングが変ホ長調で終始したのち、ホ長調で華やかに春が始まる。
続いて楽章間にベト7の主題。
ベートーヴェンは7番を書いていた時にスコットランド民謡の編曲の仕事をしていて、7番にも引用されていたりする。バグパイプの香り。
イ長調ベト7→ホ長調春3楽章への5度上がりはお見事、とっても気持ち良くて、春が来た!という喜びに溢れていた。
都響はメインがベト7なので、ここはそのまま入れるんじゃなかろうか。
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夏の曲中にはコレルリのラ・フォリア。
ピアノではリストのスペイン狂詩曲やラフマニノフのコレルリの変奏曲で知られるあのメロディ。
コレルリはヴィヴァルディより30年くらい前のヴァイオリニストなので、ヴィヴァルディも確実に聴いていたはず。
アレンジなしの原曲聴いてみたらびっくりするくらいフォリアだったので挿入にも納得。
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その他のフォークソングは私の知識では特定できず。
秋の後半は1.5倍速くらいで巻いてたのと、夏冬の刻みに入るとエレキ弾いてますかと思うくらいロックだったのが印象的。
とにかくめっちゃ楽しそう。
会場は大盛り上がり、スタンディングオベーションだった。
長すぎるので続編の方に書くけれど、このプログラムは前半との関連性も良かった。
ヴィヴァルディが作曲した時にもきっと、自然であったり、名もなき沢山のフォークソングからインスピレーションを受けただろう。
それを追体験しているような、
まさに音楽が生まれた瞬間にいるかのような、
そんな体験だった。
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