「プロレスラーは観客に何を見せているのか」を読んで

前々から読もうと思っていた本、
TAJIRI選手の「プロレスラーは観客に何を見せているのか」を読んだ。
読み応えがあって面白かったので、感想を書くと長くなりすぎるので、
1つのポイントで書きたいと思う。

それは「身の回りに起きていることを金に変えるのがプロ」ということ。
トラブルも「後日文章化して金にする」という考え方。
おそらく常日頃からそのマインドをお持ちだからこそ、
出来事の詳細を覚えていて、文章化できているのだろう。
その文章も、わかりやすく書かれているから、
読者は頭の中で映像を再生するようにするすると読める。

プロレス界には色々なトラブルやエピソードは多い。
にも関わらず、それを金に変えられているレスラーは少なくないか?
最近では、Youtubeでそれを話すレスラーがちらほらと出ているが、
なんだかあやふやな話で終わることが多い様に感じる。
そのようなレスラーは、当時は「この体験を金にする」という意識が
おそらくなかったのだろう。
だから、記憶としてそこまで鮮明に残っていないのではないか。

ただ、この考え方は僕達のようなしがないサラリーマンでも活かせる。
僕はマーケティングを20年やってきているが、日常生活の中で、
・CMを見る時は「どんな意図で作成されたんだろう」
・スーパーに行けば「あ、この商品配置変わったんだな。なんでだろう」
などを常に考えるようにしている。
その積み重ねでクライアントとの商談時に少し気の利いたことを言えれば、
商談をうまくいったりもする。
日常の中にお金に変えることができる要素はたくさんある。
まぁ、サラリーマンだから自分の懐に直接金が入るわけではないから、
会社の利益→自分の評価UP→給料UPと遠回りだけど。。。

僕はこの本を読んで、
「プロレスラーってすげぇな」と思ったのはもちろんなんだけど、
「マーケティングのプロとして、日常生活の変化を見逃さない」
という意識をもっておくことの重要性を再認識した。
たぶんこれはどんな仕事でも一緒じゃないかと思う。
「どんな仕事でも日常の切り抜きを金に変えられる可能性がある」
そんなことを教わったような気がした1冊だった。

【蛇足】
全然話は変わるんだけど、
一昨日29日の全日本プロレスを配信で見ていた。
斉藤ブラザーズがベルトを防衛した後のマイクで、
「斉藤ブラザースはある男と利害が一致した、カモン!」と呼びかけた時、
お、もしかしてTAJIRI選手??と思ったのは僕だけではないはずだ。
本に影響されすぎである。

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