プロレスにおけるブランディング

プロレスラーの小型化が進んでいる、と最近よく言われている。
昔は、
・180センチ以下は新日本に入れない
・105キロ以下がジュニアヘビー級
とか聞いたけど、今では、
・新日本でも180センチないレスラー多数
・100キロ以下でもヘビー級扱い(本人次第?)
となっており、ヘビー級とジュニアヘビー級の境目はかなりあいまいだ。
もはや「全部無差別級でいいんじゃね?」と思ってしまう。
ヘビー級とジュニアヘビー級がきっちりわかれているのは、
今では全日本プロレスぐらいではないか。

全日本プロレスは190センチを超える選手がゴロゴロいて、
「スーパーヘビー=全日本プロレス」というブランドができている。
馬場さんがご存命なら、
「スーパーヘビー級は、全日本が独占させてもらいます」
とか言ってしまいそうな状況だ。
意図したブランディングなのかは知らないけど、
このブランドは絶対に大事にした方が良いと思う。

どんな業界であってもマーケティングを考える上で、
「業界内でのブランディング」は非常に重要だ。
顧客は「ブランド」と「価格」を天秤にかけて、お金を支払うからだ。
「どのプロレス団体も面白い」というのを裏返すと「どこを見ても同じ」、
ということに等しい。
「牛丼はどこもおいしい」=「どこで食っても同じような味」みたいな。
別に牛丼業界をディスるわけじゃなくて、どこもそんな感じじゃないかな。
顧客に価値を感じてお金を支払ってもらうため(価格を下げないため)に、
必死にブランディングをしている。

そんな中、全日本プロレスは「とにかくでかい奴の戦いが見たければ全日本プロレス」という業界で唯一と言っても良いブランドを手に入れている。
これを活用していけば、直近である程度の顧客獲得は可能だろう。
では、その先はどうするべきか。
ブランドを維持/発展させていくための「スカウト活動」と「育成」だろう。
この2点について、コストをかけてでも専属の担当者を置いておくべきだ。
ブランド力が衰退していくと、顧客はいずれ価値を感じなくなるから、
そうならないための投資は、必要不可欠と僕は考える。

※全日本にジュニアヘビーが必要ない、という意味は全くない。
 むしろ、ジュニアヘビーがいるからスーパーヘビーが際立つので。
 そこは誤解なきように。。。

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