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JamPhotoSchool 横木安良夫ストロボライティング講座 4月18日㈰pm1-5時


好評だった、3月のストロボライティング講座、今回は一日で学ぶ、
ストロボライティング講座を開催します。
クリップオンストロボの基本的な使い方と、日中シンクロ、そしてだれでもが購入可能になった格安のモノブロックのストロボで、プロ用スタジオと同じライティングを誰もが撮影できることを学びます。ストロボ、写真にとって特別な光。そのシンプルな光を知ることで、自然光の見方のコツも学べます。参加者同士での撮りあいもありますが、僕が参加者を撮影し、同時に参加者のカメラでも僕が撮って写真を撮ります。

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今、ストロボは、驚くほど格安で手に入る、400Wのモノブロックストロボ。要コード。大きめだがなんと¥18000前後。だまされたと思って買いテストした。僕が20年来使っている今や幻のSDの、1200Wのヘッドとジェネが分かれたストロボは、一台約40万ぐらいした。
まあ、1995年に購入したから25年たち、まだ現役だけれど。
先日五味君から同じSDの1200Wのチューブ3本組み込まれた3600Wのストロボを譲り受けたが、パワーがありすぎてどこで使うのだろうか思案中だ。今やストロボはどれもリーズナブルだ。本体ばかりか付属品、スタンド、ソフトボックスなどもかつてとは一桁値段が違う。プロスタジオを使わなくても、ストロボライティングがだれでもできる時代になってしまった。


なので、ワークショップでは、ストロボ2灯、ソフトボックス、スタンドの合計が5万円にもみたない機材で実践している。全然問題ない。

僕の結論は、ストロボライティングの基本は、
1灯ライティングに尽きる。
一灯の光の質、影の生まれ方。そのコントロール。コントラスト。色彩、グラデーション。動かない写真は、光と影と、反射とグラデーションが、映像とは違う次元で個性となる。自分の光を手に入れるには、1灯ライティングをマスターすることだ。
さて、1灯ライティングで、皆で撮りあってみた。
僕は僕のカメラでも撮るが、被写体になった人のカメラでも撮った。
そうすれば、本人のものになるからだ。撮ったのは、僕でも、カメラの持ち主の写真は、持ち主のモノだ。なんて30%ぐらい冗談だが。そこで事故が起きた。
事故ではないが、被写体になったA.Kurataさんは、JPEGで撮ったその写真をそのままFBの自分のプロフィールに載せた。驚いたのは僕だ。
僕は、レタッチしない写真をUPしたことはない。知的な美人なので、しわやしみのひとつやふたつ、関係ないのだろう。
でもわたしは、かつて仕事の90%は、女性を撮る写真家だった。(古くは婦人科カメラマン)と言われた。
フィルム時代もいかに、女性の皮膚感をとらえること、そして個性的であることに、プロ魂を込めていた。
だから化粧品の広告も多かった。資生堂も、コーセーも、花王も、メイベリンも、そのほか小さな化粧品メーカーの広告をたくさん撮った。女性誌では、若いタレントばかりか、中年からお年を召した女優にまで指名されたりすることもあった。
90年代僕の興味は、ベトナムを撮るといった、ルポルタージュ、旅写真や文章を書くことに移っていった。
それでもスナップカメラマンとしては、女性の写真が圧倒的に多い。それはもともと女性ばかり撮っていたからだろう。

いや、僕の写真集、「あの日の彼 あの日の彼女1967~1975」を見ればわかるが、スナップ写真のなかにたくさんの女性が写っている。もともとそこに一番興味があり、写真を始めた目的も、そこにあったのかもしれない。


デジタル時代になり、何に戸惑ったかというと、女性の顔の質感だ。日本の化粧品会社は昔から格闘してある種の基準があるようだけれど、最終的なコントロールは、広告や雑誌でも印刷会社が受け持っていた。そこにはある種のプロフェッションなるな、基準があった。

ある時代から、タレントの力が強くなり、銀塩時代末期、どんどん、肌のマネキン化はすすんだ。それがデジタルになり加速する。
映像だって、肌のコントロールができる時代。写真のレタッチは、だれでもできる。肌の総マネキン化だ。
僕以前、50年代、60年代の女優の写真を見ると驚くだろう。ニキビ、しみ、皺、産毛、などなど、え、これでいいの?
だから婦人科のカメラマンはソフトな描写のレンズをこのんだ。
師匠である篠山さんは、女性の肌の描写が美しいことで有名だった。だから人気だったのだ。
僕の時代になると、広告では、かなり印刷でコントロールできるようになった。不思議なことに、ファッションは大型カメラ、なんでも4x5の時代からハッセルの時代になったころ、化粧品のフィルムは35mmのコダクロームが全盛だった。
僕は雑誌も多かったのでの、通常はブローニーフィルム、中盤を使っていた。広告はある意味じっくり製販に時間をかけ印刷できる。
だから35mmフォーマットのコダクロームが最適だった。僕は雑誌も多かったので、拡大率の少ない、中版を好んだ。コダクロームは広告にはよいが、雑誌で見開きにすると、迫力が消えてしまう。いやあの頃なんでもコダクロームの時代だ。
コーセーのキャンペーンを撮りだしたころ、ポスターのほとんどは縦位置、35㎜の縦長のフォーマットも嫌いだった。動きがあると左右が窮屈だ。ハッセルの正方形や、67は、使いやすかった。僕は中版で撮りたいと要求した。結局、両方とることになり、やはり使われたのは35mmコダクロームだった。印刷がコダクロームにあっていたのだ。それは90年代にフジのベルビアが出て、印刷するととんでもなくコントラストがあがり、使えないフィルムと言われた。それがあるときから、印刷はベルビア、プロビアに合っていった。そのうちコダクロームで撮ると、雑誌の場合悲惨になってゆく。まあ結局、データの蓄積の問題で、主流が一番よいということになる。
そんなころ、男性誌は見開き写真が多くなり、コダクロームを見開くより、ハッセルをトリミング、その後僕は、雑誌は6x7、そして645と変化してゆく。僕はマミヤRZ67、そしてコンタックス645にと写ってゆく。

デジタル時代になり、いまでも雑誌や広告では、レタッチ後でもかなり手を入れることができる。そしていつのまにか、写真家はレタッチまでが最終原稿ということになった。印刷会社は、印刷物として調整するので、オンデマンドのような流れ作業ではない、印刷は、美し印刷のつくるための労力はつぎ込まれている。



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