南大東島旅行記
南大東島上陸!
以前から一度は行ってみたいと思っていた大東諸島。諸島といっても、沖大東島は立ち入り禁止なので、実質行けるのは南北の大東島ですが、今回はそのうち南の方に行ってまいりました。
那覇からは北大東島経由含めて一日2便が飛んでいます。
午後便は曜日によって那覇→北大東島→南大東島→那覇の北周りと、那覇→南大東島→北大東島→那覇の南周りがあり、南→北→南のような経路は1日では達成できません(那覇経由なら出来なくはないけど)。
機体はDHC8-Q400。プロペラの下から足がちょこんとでている可愛い機体です。
飛行時間は1時間。
この日は強烈な西風を受け、島影が見えたあたりから揺れが強烈でした。
それでも無事着陸!
そこから宿の方に迎えに来てもらって、一旦宿へ。チェックインよりだいぶ早いけど、すみません。
お昼時間なので、ご飯を食べに行きました。
大東そば
沖縄そばと似ているようで全く別物ですね。麺が太いので、どちらかというとうどん? 横にあるのが大東ずし。那覇空港なんかにも売ってますが、本場ものは初めて。 あとそばに隠れてますが、デザート小皿としてパパイヤとシークワーサーのありました。
美味しくいただきました。
さて、スクーターを借りて、いざ島内観光へ。
このサイズの島を観光するときは、天気の許す限りスクーターがいいですね。自転車で回るには島が大きすぎ(周囲約20km)でかなり起伏があり、逆に車は小回りが利きません。
まずは西港。
白波が岸壁に花咲くのがお分かりでしょうか?
この港、外海に剥き出しです。
いや、この港だけじゃありません。この島のほとんどの港が、地形的に防波堤を作ることが難しく、このように外海剥き出しです。
この日は西風が強烈で、岸壁は波に洗われる状態。
塩屋海岸
亀池港
海軍棒プール(島の東側の掘り抜き式プール)
北港
と、この日は島の周囲どこに行っても波高し。そして、その波は防がれることなく港などを直撃しています。
このため、必要な物資を運ぶ船便は北・西・亀池港のうちなるべくその日の条件の良いところを選んで泊まるとのこと。人の乗降はリフト吊り上げというから大変だぁ。
そんなこんなで島民の悲願だった、港施設を安定使用できる漁港が完成。
これは凄い漁港です。なんと日本唯一の掘り抜き式港(外に伸ばすのではなく、土地を削ってつくった)らしいです。
那覇便機内から撮影。港の防波堤ラインが島の輪郭に一致してるのがわかります。
当時の工事写真(漁港の記念碑から)
防波堤のありがたさがわかりますね。
また、みていただければわかりますが、砂浜は一切ありません。塩屋海岸などの風景は、波照間島の日本最南端石碑のあたりの海岸に似ています。あちらにはニシ浜という美しい浜がありますが。
その近く、島の北の端に、恐らく沖縄フリークの人でも、沖縄本島や先島諸島の人でも、99パーセントは知らないだろう名所、『バリバリ岩』があります。
ここは、サンゴでできた岩が島の移動に伴って裂けてできた天然の隘路です。
入り口はこんな感じ。
さらに進むと、どんどん下って行きつつ、周囲の壁が高くなっていきます。
途中にトンネルがあり、さらに奥へ。
最奥は行き止まりになっていました。
帰り道はこんな感じ。
手軽にアドベンチャー感を味わえる場所でした。アップダウンがあるので、体力に自信のない方は早めに引き返しましょう。そんなに長いコースではないですけど。
さて、今回の旅行でいくつか見たいものがありました。
一つは旧南大東島空港。
1934年から現在の新空港が開港する1997年まで供用されていた、島の真ん中にある空港跡地です。そしてここは今、ラム酒(サトウキビを原料とする蒸留酒)の会社が使用中なんですね。おもわずラム酒を買ってしまいました。
二つ目はシュガートレイン。
1983年まで、この島でサトウキビを運び続けていた貨物電車であり、戦後唯一の沖縄の鉄道でした。島全体に敷かれていたという鉄道網。現在でもまだ一部が遺構が現存しています。
…言われなきゃ分かんないですね。探しながら巡ったのですが、何度も通り過ぎてしまいました。
3つ目は南大東島地方気象台
ほとんどの人が天気予報で一度は聞いたことのあるであろう"南大東島"の名前。その知名度の元となっている施設ですね。
毎日原則二回、気球による観測を行なっているとのことです。
朝の打ち上げを見学。
バルーンは水素封入らしいです。ヘリウムは高いから仕方ないですが、雷とかの時は大丈夫なんでしょうか?
そして、島で今観光名所として売り出しているのが星野洞という鍾乳洞です。
サンゴ礁由来の島なので鍾乳洞があるわけですが、中はかなり広め。見学コースはアップダウンあって20分くらいです。
普通は鍾乳洞というとひんやりとするいイメージですが、ここはむしろ蒸し暑さを感じます。
まだまだ奥行きがあり、鍾乳石も成長中とのことでした。
Wikipediaにはテープレコーダーの案内とありますが、現在は説明用のタブレット端末の貸し出しがあります。
あとは、大東神社
秋葉神社
にお祈りをしました。
少なくとも一般観光客が分かる部分には御嶽がなく、やはりここらへんも八丈島文化圏なんだなと感じるポイントでした。
島を巡った感想ですが、とにかく至る所てサトウキビを生産していました。細い道を行けども行けども、分け入っても分け入ってもきび畑。他の作物も一部で育てられていましたが、全体的には9割くらいの耕地面積をきび畑が占めていたように感じました。
そして、そのための農業用車両よりも格段に多い工事車両。灌漑施設の造成や港の改修など、公共事業的な土木需要が多いのでしょうか。建設業の人たちが島の経済を底ざさえしているみたいでした。
風が強くて少し肌寒めでしたが、楽しい1泊2日でした。
…
インガンダルマですか?
臆病者なのでチャレンジできませんでした…。
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