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パルジファル

毎年春のオペラ公演をご一緒する元オケ仲間の北川さんと一緒にびわ湖ホールにパルジファルを見にいきました。

4時間半の長いオペラ、じゃない、ワーグナーに言わせれば舞台神聖祝典劇。序曲は聞いたことがあっても、このオペラは初めての体験。しかもコンサート形式なので、ちょっとは演技してくれるけど、ほぼオケと合唱と歌という舞台でした。


ストーリーは、愚か者のパルジファルが、誘惑に打ち勝ち世界を救う。

初演は1882年、ワーグナーが死ぬ一年前のバイロイト。しかも1913年までは著作権の関係でバイロイトでしか上演できない(実際には著作権の条約を批准していなかったアメリカでは上演されていたけど)というもの。


今までのワーグナーの歌劇のテーマが繰り返しでもある。パルシファルは、ジークフリードと同じ、野生児だし、母の愛に飢えている。合唱部分はマイスタージンガーっぽい。

ところで1幕の鐘の音で始まるテーマミッキーマウスだっけ白雪姫?、ディズニーがその後パクったのかな。


2幕は本当はエロくなくてはいけないはずなのに、コンサート形式だとそれがないのが残念。6人の乙女、というか娼婦たちや女性合唱団は、もっと激しくパルシファルを誘惑して欲しいのだけど、それが無いのがざんねんでしかない。


3幕は、ついにパルジファルが聖杯を開いて次の王になる!のですが、これってパルジファルはワーグナー自身がそこに映されるんですよね。つまり愚者でも真実を求める(つまり音楽)を求める者=ワーグナーが、次の王様だよ!って。バイロイト門外不出にしたのは、自分の城以外で上演すると炎上間違いないからだよね。


終わってから、北川氏とそんなことを、びわ湖にあるヴュルツブルグというドイツ料理で、楽しくお話ししました。アイスバイン美味しい。ビュルツブルグはそれこそバイロイトの隣町、いつかバイロイトに修行に行きたいなあ。計画しましょう!

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