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初めてできた彼女は少し意地悪で恥ずかしがり屋。


好きです!!付き合ってください!!


自分の人生初の告白。相手は学校中で持て囃されている井上和さん。


ひどく整った顔立ちをしている。そして穏やかな雰囲気で誰にでも優しい。彼女を見ているだけで心が浄化されていく。


そんな彼女に自分は一目惚れし、心奪われた。


周りの友達たちもみんな和さんに夢中。だからこそこぞって告白しにいくものの...

〜〜

〜〜


□□:俺...井上さんにフラれちゃったよー(泣)

△△:俺もだよー(泣)

◇◇:安心しろ!!俺もフラれたから笑

〇〇:お前らフラれたの?笑

3人:いつもは優しくてさ、人当たりいいからもしかしたら俺のこと好きなのかなって思ってたら呆気なくフラれちまったよー。

3人:あと俺らが可愛いとかって褒めた時に毎回顔赤くして照れてた気がしてたんだけどなあ。

〇〇:お前ら全員和さんに好かれてると思ってたの?

3人:うん。当たり前だろ!?

〇〇:勘違いも甚だしいだろ笑

3人:うるせぇ笑

□□:お前も和さんのこと好きなんだろ?

〇〇:え...あ...うん...。

△△:告白すればいいじゃん笑

〇〇:お前らみたいに自信ねえもん...笑

◇◇:お前いい顔してるしなんでもできるからワンチャンあると思うぜ。

〇〇:まあ...お前らも告白したなら...勇気出して告白してみるのもありかな...。

3人:おっ!!お前頑張れよ!結果教えてくれよな笑

〇〇:分かったよ笑

3人:いつ告白するんだよ?

〇〇:もう今日の放課後にするわ笑

〇〇:意外と勢いでいったほうがいいのかなって笑

3人:楽しみにしてるわ!笑



(〇〇君って...私のこと好きなの///)


〜〜


和:(〇〇君って本当に私のこと好きなの?///)


私は今心の中でとてつもない高揚感と共に好きな人から告白された時だったり、付き合い始めた後のデートの妄想をして1人恥ずかしくなっている。


私が〇〇君の事を好きになった理由はなんだったけな...?と、ふと思い出してみる。

〜〜

3ヶ月前...

私は席替えで〇〇君の隣になった。

この時は全くと言っていいほど〇〇君に好きという感情は無かった。


〇〇:よろしくね。和さん。

和:うん。よろしくね!

私は人に嫌われたくないから、人当たりの良さそうな感じで気丈に明るく振る舞っていた。

こういうマインドが自分の恥ずかしがり屋という特徴を形成していったのだろう。

自分はこの人と接する上で悪い方向に働く恥ずかしがり屋という性格が好きでは無かった。

やはり、最初はなかなか自分から話しかけにもいけなかった。

話したかったけど。


もしかしたらこの時にはもう好きになってたのかな。


〇〇君は自分が思っていたよりも話しやすかった。


なのに何故か毎回話す度に緊張して胸が熱くなる。


〇〇:和さんって趣味なんなの?

和:えっ!?私の趣味は...絵を描く事だよ///

〇〇:へぇー!!もしよかったらさ、見せて欲しいな!!

和:えっ!?いいけどぉ...

〇〇:これ和さんが描いたの!?

和:うん///

〇〇:すげぇ!!こんな上手な絵見た事ないよ!

和:嬉しい///ありがとう///


〇〇君はこんな風にいつも話しかけてくれて、しかも私の事を褒めてくれたりしてくれる。


私はそんな〇〇君を徐々に好きになっていった。


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今私は屋上に呼ばれている。

用件は...


分かってるよ。


〇〇:ごめん!待たせちゃって!

〇〇:ちょっと色々と準備してて遅れちゃった...!

和:私も来たばかりだから大丈夫だよ!

和:早速なんだけど私が呼ばれた理由って何かな?


分かってるけど〇〇君の反応が見たくて少し意地悪しちゃった。少しの罪悪感と大きい好奇心。


〇〇:えっ...あっ...その...


予想してなかったであろう質問に戸惑う〇〇君を見て〇〇への思いがさらに加速するのと同時に、もしかしたら私ニヤけちゃってるかも!という事を思い出し、1人で恥ずかしくなっている。


〇〇:伝えたい事があって!和さんに!

〇〇:俺和さんの事が...


〇〇:好きです!!付き合ってください!!


いざ分かってても好きな人からの告白は、激しく自分の感情を揺さぶってくる。


また意地悪したくなっちゃった私は少し悩むような仕草で〇〇君を弄ぶ。


〇〇:(すげえ考えてる...まあどうせ俺なんかが告白したところでサクッとフラれるんだろ...。まあいいか笑話のネタになるし笑


和:(そろそろ私も想いを伝えるか///)



自分でそう思うものの恥ずかしくなり顔が紅潮していく気がするのを感じながら...



和:私も実は好きだったの///

〇〇:やっぱりだめだっ...ってええ!?

〇〇:ほ...本当に和さんはお...俺のことが好きなの...?

和:うん///

〇〇:まじか...!すんげえ嬉しい!!

〇〇:ってか何で俺のこと好きだったのに告白した時に少し悩むような仕草をしたの?

和:えっ...それは...

和:実はさ...

和:〇〇君が友達と話してた内容聞いちゃってさ...笑

〇〇:えっ笑本当に?笑

和:うん///

〇〇:じゃあ俺が和さんの事好きっていうのも、放課後に告白するって事も知ってたって事?

和:うん///

〇〇:じゃあ俺和さんに意地悪されてたんだ笑

和:確かにどんな反応するんだろうなって思って少し色々なことしてみたけど...

和:本当に〇〇君の事が...


和:大好きだから///


〇〇:くぅー!可愛い///

和:私からも言いたい///

和:付き合ってください///

〇〇:もちろん///お願いします///

〇〇:早速なんだけどさ...

〇〇:一緒に帰らない?

和:うん///

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〇〇:こういうの初めてだから緊張しちゃってさ///

〇〇和さんは何で俺のことを好きになったの?

和:和「さん」じゃ嫌だ///


〇〇:(めっちゃ可愛い///けど意地悪されたからあえてここで分からないふりをしてみるか笑


〇〇:どういう事?

和:もう///分かってるくせに///

和:恥ずかしいじゃん///

和:和「さん」じゃなくて和って呼んで欲しいの!

〇〇:分かったよ笑

〇〇:和。

和:///

和:そういえば3人に結果伝えるんでしょ?

〇〇:明日伝えるよ。

〇〇:見せつけようよ俺らのイチャイチャ笑

和:いいけど...恥ずかしいよ///

〇〇:和って恥ずかしがり屋だよね?

和:うん...あんまり好きじゃないんだよね。自分が恥ずかしがり屋なのが。


〇〇:俺は大好きだよ。


〇〇:和の恥ずかしがり屋なところ。

和:えっ///

〇〇:だって可愛いから///

〇〇:だからいっぱい見せて欲しい。

和:ありがとう///

〜〜

〇〇:じゃあまた明日ね。

和:うん///

〇〇:最後に一つ伝えたいことがあってさ...

和:何...?

〇〇:少し意地悪なところも好きだよ笑

〇〇:じゃあね!

和:(これっていじられてるのかな...

和:まぁいっか笑

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次の日...

3人:〇〇ー!!

〇〇:朝からなんだよ笑

3人:どうだったんだよ!

〇〇:俺...付き合えちゃったよ笑

3人:えっ!?


そこに...


和:おはよー

和:あっ...〇〇!

3人:和さん本当に〇〇と付き合ったの!?

和:うん///

和:ずっと好きだったの///〇〇が///

3人:大切にしてやれよ!!〇〇!!

〇〇:あんまり大声で言うなよ///恥ずかしいから///

〇〇:もちろん大切にするよ笑

〇〇:大好きだよ和。


和:私も大好きだよ///〇〇っ///

初めてできた彼女は少し意地悪で恥ずかしがり屋。

                   finish



食運さんの企画作品です。
読んでいただきありがとうございました。


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