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弓始、あなたが射抜いたのは僕の心でした。

今日は聖夜前日。

世のカップルたちがデートを待ち遠しくしているのに、私にそんな予定はない。

好きな人はいる。でも中々勇気が出ず告白までいけ
ない。

クリスマスプレゼントに好きな人をサンタさんがプレゼントしてくれればいいのに。

なんて思いつつ

勇気がないのに自分の力で好きにさせたいっていう気持ちもある。


和:(〇〇君はどうやったら振り向いてくれるだろう...。

和:(変に距離感近くしたりしても逆効果だし...

和:(だからといって距離置き過ぎて奥手になるのもあれだし...。

和:恋愛って難しいな...。

和:(何で周りの友達はみんな彼氏がいるんだろう...?

和:(やっぱりみんな自分から遊び誘ったり、告白したり、積極的にアクション起こしてるからなのかな...。

和:せっかくだしLINEしてみようかな...。何かしらのチャンスが掴めるかもだし。


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〇〇:はぁ...彼女とデートしてみたいなぁ...。

〇〇:でも俺なんかが和ちゃんと釣り合う訳ないしな。

〇〇:しかも好きになった理由が一目惚れなんて恥ずかしくて言えねえよ...笑

〇〇:俺の周りの友達にはみんな彼女がいるからな...。


〇〇:まあ自分から何かしないと始まんねえな。

〇〇:まずはLINEとかしてみて少しずつ仲良くなれるように頑張るか...!


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和:(よし、LINEしてみるぞ...!

そう意気込んでみるものの...

和:(でもなんて送ったらいいんだろう...。

そんな事を考えていると、スマホに一通のLINEが...


〇〇:[いきなりごめんね?]

和:えっ!?〇〇君からLINEきた...!

〇〇:[何か和ちゃんと仲良くしたいのと、少しお話ししたいなぁ...何て思って...笑]

和:[うん!私も仲良くしたいし、丁度〇〇君にLINEしようと思ってた笑]


〇〇(えっ!?まじかよ!和ちゃんが俺と仲良くしたい!?もしかして俺のことが...なんて...驕るな俺!


和:どうしよう...。次なんて送ろうかな...。少しまってみよ...。


スマホの電源を落とすと、そこには紅潮した自分の顔。好きな人からのLINEを待つ1分1秒が長く感じる。


〜〜

数十分後...

だいぶやり取りが進み、〇〇は思い切って...

〇〇:[そういえばさ...和ちゃんって好きな人か、彼氏っているの?]

和:(えっ!?私の好きな人?///

和:[〇〇君が教えてくれたら教えてあげる...!]

〇〇:[俺は彼女はいないけど...]


〇〇:[好きな人はいるよ。]


和:(〇〇君好きな人いるんだ...

〇〇:[和ちゃんはどうなの?俺教えたから教えて欲しいな笑]


和:[私も、彼氏いないけど好きな人はいる。]


〇〇:(和ちゃん好きな人いるんだ...

〇〇:でも明日のクリスマスの予定はなさそう。

〇〇:一か八かで誘ってみるか...。


〇〇:[じゃあ明日のクリスマスは予定無い感じかな...?]

和:[うん笑]

〇〇:[もし良かったらさ...]

〇〇:[明日俺と一緒に出かけない...?]

〇〇:[明日の夜の街を一緒に歩きたいなって思って...。]


和:(えっ!?これって...〇〇君とデートってこと?///


〇〇:(OKって言ってくれるかな...

和:[うん!行きたい!]

〇〇:[明日の夜でいいかな?]

和:[うん!楽しみ!]


〇〇:おっしゃ!

和:これはチャンス!

2人は明日を楽しみにしつつ、大いなる期待を抱きながら眠りについた...。


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12月25日 午後7時

和:まだかな...

〇〇:ごめん!お待たせ...!待たせちゃってごめんね...?

和:大丈夫だよ!

和:あと...はいっ!これ〇〇君のために買ったの!良かったら飲んで...!

買ってくれた飲み物を渡すと同時に〇〇の手をギュッと握ってみる。

和:今日だけでもいいから...手握って...?

〇〇:(くっ...可愛すぎるだろ...///

〇〇:うん///

〇〇:じゃあそろそろ行こっか...?

和:その前に一つ...


和:私の手離さないでね...?///

〇〇:う...うん///


〜〜

和:昨日話してて、〇〇君に彼女いないのが驚きだった笑

〇〇:それってバカにしてる?笑

和:いやいやそんな事ないよ笑

〇〇:俺も和ちゃんに彼氏がいないのすごく驚いた。

〇〇:だって和ちゃんすごく可愛いじゃん?


和:えっ///

和:(好きな人から可愛いなんて言われちゃった///

和:〇〇君もかっこいいよ///


〇〇:(えっ!?今何て言った...?俺のことかっこいいって言った?

〇〇:えっ...あ...ありがとう...。


暫くの沈黙が続く...。

横に好きな人がいて、手を繋がれているとドキドキが止まらない。

ふと彼女の表情を見てみると

幸せそうに微笑みながら、横を歩く姿。

今まで見た人の中で一番可愛かった。

和:ごめんね...?自分が手離さないでって言ったのにちょっと恥ずかしくて...///

照れているのか、顔を紅潮させている彼女を見てまた、好きという気持ちが溢れる。

しかし...


自分から告白する勇気は俺にはなかった...。


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その後...

町で有名なイルミネーション前に到着...。

和:イルミネーション綺麗だね...!

〇〇:うん...。綺麗だね...。


和ちゃんの方が可愛いという本心すらも今伝えられない自分に情けなさを感じる。


和:周りはカップルばっかりだね...笑

〇〇:確かに。

和:でも...


和:今は私たちもカップルに見られてるかもね...!

和:私はカップルとして見られてたら嬉しいな...///

〇〇:俺も...そう見られてて欲しい...///


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気づけば最高の時間もあっという間に終わりの時...


和:じゃあ私こっちだから...!

和:今日はものすごく楽しかった!!

和:じゃあね...!


〇〇:うん...じゃあね...。


和:(私なんで告白しなかったんだろう...。

〇〇:(俺なんで告白しなかったんだろう...。


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数日後...

〇〇:はぁ...俺ってなんて情けねえ男なんだよ...。

〇〇:彼女欲しいくせに告白しないなんて...。


今だにあの日のことを引きずっていると...

〇〇:誰かからLINEだ... って和ちゃんからじゃん...!

和:[元旦の朝、学校の弓道場で待ってます。]


〇〇はそのメッセージを見た瞬間に強く決心した。


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元旦 午前9時

和:来てくれたんだね笑

〇〇:もちろん!何も用事なかったからね。

〇〇:俺にも用件があるからさ。


和:私にもあるの。

〇〇:どっちから言う?

和:私からでいい?

〇〇:うん。

和:単刀直入に言うと...


和:私〇〇君の事が好きなの!


和:だから...

和:真ん中を射抜いたら私に告白させて欲しい。

〇〇:うん。分かった。

〜〜


和:今までで、一番緊張する笑

〇〇:何か俺まで緊張してきた笑

場の空気が一瞬にして変わる...。

そして...

シュッ!!


和が放った矢は...


和:へへ笑外しちゃった...笑


僅かに真ん中から外れてしまった...。


和:私には、早かったね...。

和:ごめんねいきなり呼び出して...

和:そうだ、〇〇君にも用件があったよね?


〇〇:うん。

〇〇:俺は...


〇〇:和ちゃんに告白しにきたんだ...。

和:えっ!?

〇〇:ずっと勇気が出なくて告白できなかったけど...


〇〇:和ちゃんのことが好き。


〇〇:付き合ってください。


和:私で良ければよろしくお願いします...!


和:嬉しい...///



和:私が射抜いたのは〇〇君の心だったんだね!

〇〇:うん...!そうだな笑


2人にとって今までで1番幸せな年始になりました。



読んでいただきありがとうございました。
ドムさんの企画作品です。


弓道の用語を知らないため間違った言葉を使っているかもしれませんがお許しください。





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