エブリバーガー

かなり前の話だけど、彼とスーパーに行ったとき、
エブリバーガーという、チョコとビスケットでできたハンバーガー型のお菓子を見つけた。

うわ!懐かしい!と彼はテンションが爆上がり、即座にカゴに投げ込まれた。
私は初見だったため、何がそんなに嬉しいのか分からなかった。

家に帰ってご飯を作り、お腹を満たして、
食後のデザートにエブリバーガーが出てきた。
なんという食生活。

フタを開けると、フタの裏に間違い探しがあった。
子ども向けのお菓子の間違い探しなんて…と、軽い気持ちで挑戦したことを後悔することになる。

後で調べたら、エブリバーガーの間違い探しは激ムズで有名らしい。そもそもエブリバーガーの存在を知らなかった私が知ったこっちゃないのだ。
私が懐かしいと思うお菓子は、小さいアイスクリームみたいなのが箱にたくさん入ってるやつ、何だったかな?そっち派だったのだ。(プチパステルかな?)


5分、10分しても間違いが見つからない。
全く同じイラストがふたつ並んでいるようにしか見えない。間違いを4つ探さなくてはいけないのだ。
謎の使命感にかられ、20分くらいした頃、彼がリタイアした。
とっくに中のお菓子は食べ終えている。
私はどうしても見つけたい執念でイラストを見続ける。あと2つ。最初の2つとも私が見つけた。


「ねぇ俺答え見ていい?」


は?


と、一瞬思ったけど、まあいいか、と見せてあげた。
私は意地でも見ない。

「へぇ〜!なるほどねぇ〜!やっぱさっき言ったじゃん、このエリアにあるんだって!この辺よく見てみ!」


答えを見たくせに偉そうに言うな。


と思ったけど言わなかった。(いや、言ったかもしれない)とにかく私は自力で見つけるんだ…!

40分ほど経過して、ようやくエブリバーガーとのにらめっこは終了した。40分も何やってんだろ。

完全に飽きていた彼は、もう買うのやめとこ…
と小さくつぶやいていた。


彼の懐かしいお菓子の思い出を、トラウマに変えてしまったお話。

エブリバーガー本体はとても美味しくいただきました。おいしいよね。


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