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詩的散文

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私の書く文章に、主人公は必要ない
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2019年2月の記事一覧

2月18日

午前5時55分
いつものように目が覚め, まるで自意識の中にでもいるかのような暗さと静寂に包まれながら人間としての僕が動き出す.

休養の抜け殻から身体を引きずる事に成功した僕は
そのまま顔を洗い, 表情の上に溜まった眠りの残骸を洗い落とす.

それが終わると, 新鮮な空気を吸い込めるようにと, 寝てる間は物を噛むためではなく, 空気洗浄機用フィルターとして機能していた歯を磨いた.

夢を見る事に

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苦味

下世話な憂話に反吐は出るが

高貴な精神の持ち主には見向きもされず.

自らを蝕む病を内に潜めながらも

それを飼いならす術を知らない.

諸刃の剣を振りかざす勇気さえあれば

いっそのこと儚く散れるのに.