まとまらない

 なんだかあまりにも、あまりにも自分の文章が下手になっていて、つらくて、なんでもいいから書こうと思った、それだけ。

 友達はバイトやら車校やら留学やら、なにかしらのことを頑張っていて、それの成果もしっかり出ていて。私だけが何もしていない。その自覚はあるのに今日も布団の上からほとんど動かずに、動画を見て、寝て、起きて、ご飯を食べて、推理小説読んで、たまにパソコン開いて、また寝て、みたいな日々を繰り返している。

 大学生になったときは何もかもが新しく見えて、朝もしっかり起きて、課題をやって、17時にはご飯を作って、なんてやっていた。それが楽しかった。実家に帰省したとたんこんなにも堕落した生活をするとは思っていなかった。2次元の大学生は、確かに堕落した生活を送っていた。それを反面教師にしたかったのに、うまくいかない。何もかも。何もかも、という言葉を使いすぎていることに気づいて、また文章が書けなくなっていることを思い出す。

 これもう戻った方がいいんじゃない、と思った。一人暮らしに戻った方がいいよ。でも家族と約束した日にちはまだ来なくて、友達と地元で会う約束もしていて、一人でなんて急に戻れるわけがなくて。

 じゃあ何かしらをやろうか、何か好きなことをやろうか、そういえば文芸の締切が来るんだ、文章を書くか、と思ったのに、このザマである。いつのまにか、蝉が鳴き止んでカラスの合唱が始まっている。もう時刻は17時をすぎている。一人暮らしを始めた頃は、ご飯を作り始める時間だと決めた時間だった。

 何かを書いていないと書く力がなくなってしまう。私の得意なこと、高校でこれだけは自分の能力として周りに認められる、と思ったことが、文章を書くことだったのに。何かを書いていないとむずむずして、脳内に書きたい文章が流れていたあの頃に、戻れるわけではないけれど、近づくことだけはしたい、と思う。近づけるとしたら、毎日文章を書くことだ。

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