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聖典としてのEZ DO DANCE

『アニマエール』というマンガがある。女の子たちがチアガール部を作って活躍するだけの話なのだが、そのアニメ版では途中でTRFの『EZ DO DANCE』が流れるシーンがある。

『EZ DO DANCE』は1993年にリリースされたTRFのダンスミュージックで、2012年にはDream5,2013年にはPrizmmy☆がカバーしている。2016年にはキングオブプリズム(プリティーリズム・レインボーライブのスピンオフ映画)でも流れた。

Aメロ、Bメロ、そして印象的なサビに入ると、

EZ DO DANCE!! EZ DO DANCE!
踊る君を見てる
EZ DO DANCE!! EZ DO DANCE!
君だけをみている

という、しんみりした歌詞が流れてくる。ちょっと歌詞世界に見える切なさとかむなしさとアップテンポのエレクトロニカとのギャップが魅力的な曲だ。

『アニマエール』ほどマイナーではなくとも、実際いまでもよくこの曲を聞く。近年のチアでは『EZ DO DANCE』が流れることも普通にあるらしい。

これは多分、1993年のリリース時点では、むしろダンスを中心に見られていたのが2010年代に入ってから、コール・アンド・レスポンスの文脈で解釈されるようになったからだろう。

上記のサビのところでは「フー、フー! フワフワ!」というレスポンスを入れやすい「間」が発見されたのだろう。Dream5もPrizmmy☆もダンス中心のユニットで、レスポンスがしめるウエイトは低い。

一方で、キンプリ(上記キングオブプリズム)のライブではむしろ観客のレスポンスが重要になっている。この「間」が応援上映という独自の映画鑑賞のスタイルと一緒になって開発されたことはいうまい。

 ま、音は世につれってやつです。

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