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「佐藤健に似てるよね」

って人生で10回以上は言われてきました。自分で言ってるとか思ってるとかじゃないですからね。むしろ主観では全然似ていないと思ってる。でも、たしかに、人から「佐藤健に似てる」って良く言われるっていう客観的な揺るぎない事実があります。

そして、僕は、これを聞かされたあなたがどういう心情になるかを察することができる男なので、ここでただただヘイトを買うために自慢してるわけではないんですね。あなたの心を穏やかにするためにもう1つ事実を付け加えておくと、僕の顔を見たときに佐藤健に似てると思うことは少なく、佐藤健の顔を見たときに僕に似てると思うケースが多いみたいなんです。もっというと、佐藤健を見たときには僕に似てると思ったけど、いざ横に並べて見比べると、あやっぱそんな似てないわ、と思う人すらいたんですね。つまり、実物同士は割とかけ離れているにも関わらず、どういうわけか記憶の中の僕の顔が美化されているようなんです。


顔認知は理想方向にずれている

心理学の世界で、回顧バイアスとかバラ色の回顧とか呼ばれる心理事象があります。認知バイアスの1つですね。人が記憶によって過去の出来事を歪め、事実と記憶の間にギャップが生じさせることを指します。一種の自己防衛本能として人間に備わっている機能で、相対的に悪いことよりも良いことの方を脳に残しておかないと精神が持たないので、こういうことが起きるらしいんです。

また、日本認知心理学会というところで発表された論文によると、人の顔の記憶ってのはあんまり精度高くないよってことがわかったらしいんですね。しかも、記憶の中では、実際の顔よりも理想の顔に近い認知をしているようなんです。

抄録によると、

自己顔をネガティブな方向に認知するバイアスは醜形症研究の中で報告されているが、健常者における顔認知バイアスは示されていない。本研究では、顔のパーツ位置をどの程度正確に配置することができるか、自己顔、友達顔、他人顔で調べた。写真を見ながら配置する統制群と比較した結果、顔の種類に関わらず、顔を再現する精度はかなり低いことが示された。さらに、理想顔に配置させる課題を行わせた結果、最初に配置した顔は理想顔に近い位置であることが分かった。健常者は、自己顔だけでなく他人顔においても、顔を理想方向にずらすバイアスをもっていると考えられる。醜形症患者では、自己顔だけをネガティブな方向にずらしてしまう顔認知バイアスが、様々な障害を引き起こしているのかも知れない。

日本認知心理学会 -顔認知は理想方向にずれている-

やっぱり僕がこれまで人生で何度も経験してきた、佐藤健に似てると思ったけどやっぱ似てねぇわ、って言われる現状は、科学的な見地からも正しいっぽいです。


だからこの回顧バイアスを活かして

「失敗(ネガティブな過去)なんか誰も覚えていないからどんどんチャレンジ(良いことを)しよう」
「良いことの方が印象に残りやすいのだから平凡な時間を過ごすよりも瞬間最高を叩き出そう」

とか言って抽象化し、自己啓発に転用して養分にするまでがビジネスインフルエンサーの定石なのかもしれませんが、僕は、冒頭で「ただの自慢じゃないんだ」と嘘を吐いたり、論文を持ち出して理論武装してまで、ただただ「佐藤健に似てるよねって言われる人生だった」ってことをみなさんにお知らせしたかっただけなのでこれで終わります。あざした


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