20200202「サラリーマンになると決めた自分とやりたいこと」
東京から遥か660kmも離れた秋田から友人が来てくれていたというのにどうしても行きたいワークショップがあったので行ってきた。
she is が主催する市原えつこさんのワークショップである。
題して、「クリエイターサバイブ術~社会の荒波をどう泳いでいく?~」
全方位から「お前いつからクリエイターに…?」という声が聞こえてきそうなんですが許してくださいクリエイターになったとは思っていません。というか人生において何も生み出してない。ほんとに。二酸化炭素くらい。
社畜としてのピークはまだ迎えていないけれど、働き方に疑問を抱き始める直前の2018年夏の終わりくらいに、she isの存在を知った。「自分らしく生きる女性を祝福するライフ&カルチャーコミュニティ」。あの時の私は後ろ向きのまま前に向かって全力疾走しているみたいな、真正面を向いて向き合ったら潰れるかもしれないけど前には向かいたいみたいな、「社会人としてバリバリ働く私を肯定してあげる」ことに必死で、「これは私が選んだ道で、これが正しい私の人生だ」と思い込んでいたので、she isのキャッチコピー(?)に吸い寄せられて秒で入会を決めた。
毎月届く素敵なギフトで、色んなクリエイターさんを知り、どの分野であれ「表現する/生み出す人」はすごいなと改めて思うようになり、そうしてあろうことか、ずーーーーーーーーーーーっと見ないふりをしていた「創造することへの憧れ」に続く扉を人生で初めて開いてみてしまった。
仕事は別に嫌いじゃない。
有名な就職氷河期とは違うけれど、今となっては嘘みたいに低かった就職率を叩き出した代で、母親曰く「あんたの代とその下だけだったよね、運が悪かった」世代。
昔から本を読むことも文章を書くことも大好きで、大学でも日本文学を専攻していたけれど、そういう関係の仕事に就けるとも思っていなくて、最初からそっち方面の業界は視野に入れずに就職活動をしていた。仕事にするなら「社会の役に立つことがしたい」から、インフラ業がいい。そう軸を決めて臨んだ就職活動、運よく第一志望群の会社から内定を貰えて現在もそこに勤めている。
自分でいうなと言われそうだが、多分私はサラリーマンに向いている。
いや、世の中にたくさんいるサラリーマンたちは皆そう思っているのかもしれないけれど。
しかもその中でもサポート系・事務系・総務系。クリエイターレベルはおろか、企業の中の企画業務さえも向いていない。5を10にしろと言われたらやるし、効率化で10を5にしろと言われてもやると思うが、0を1にするのがはちゃめちゃに苦手。
と、人生でずっと思ってきた。
参加させてもらったワークショップ、she isの記事内に書かれていた「今は会社員として働いているけれどフリーランスに関心がある方」を拡大解釈してうっかり参加を決めたわけだけれど、よく読めやという話で、お前ほんとにフリーランスに興味あった?と聞かれたら「すみませんそんな勇気持ち合わせていませんでした」と謝りたい。
すみませんでした。
市原えつこさんの狂気溢れるぶっちゃけトークはとても面白かった。
ここで正直に申しますと、実はshe isでこの会について知るまで市原さんのことは存じ上げなかったのだけれども、google先生に尋ねてみたら大根を喘がせたりペッパーくんに乳首をつけてみたり何だかよくわからないお祭りを開催していたりしていたので、そんな人が面白くないわけがないと思って申し込んだ。
面白かった。
これからはtwitterで追いかけていこう。
そしてそんな面白い方が赤裸々に話すサバイブ術は、フリーランスに関心がある方々にとってはとても役に立つものだったのだと思う。私にとっては「夢の世界」みたいだった。めっちゃメモった。なんにもしていない私が参加するのは本当におこがましいような素敵な会だった。私が勝手に「それはできない」と諦めた世界の話だった。
でも、唯一無二の世界観で作品を生み出している市原さんも、「一度は諦めた」と言っていた。色んな「私でも出来るかもしれない」がちりばめられていた講演だった。私は調子に乗る天才なので、現時点で何も生み出していないんですけれどそんな勘違いをしてきました。調子に乗っている自覚はあるので石は投げないでください。
あんまり会のことをここで書いたら怒られてしまうだろうか。やめておこう。
さて、そんな風に、創造することに憧れを抱きつつ声にも出さず諦めてきた私は、果たして後ろ向きな理由でサラリーマンになったかというと、案外そういうわけでもない。
なんにも生み出せないことが、ずっとコンプレックスだった。
秀でた何かがない、ひとりでは何もできない、そう思っていたから、そういう私が社会の役に立つにはどうすればいいのか、考えて考えて、今の業界を選んでどうにか滑り込んだ。
小学生の頃から日本の歴史に興味があって、この国で営まれてきた文化に興味があって、例え幸福度が低いと言われようと自殺率が高いと言われようと私はこの国が好きだった。
研究が出来るほどの、国政を動かすほどの、誰かに何か訴えられるほどの才能はないけれど、せめて自分が社会貢献の出来る仕事に就こうと思った。そして就いた。
だから、今の仕事を今のところ辞めるつもりはないし、頑張れるだけ頑張ろうと思っている。職業に貴賤はないから、どんな仕事だって立派だけれど、私自信が決めた社会貢献の仕方がこの業界で頑張ることだった。働き方については進言したいことが山のようにあるけれどもそれは別の話だ。
ただ、「好き」や「やってみたい」という自分の欲から目を逸らし続けるというのも、たった一度きりの人生、もったいないと思えてきて、私には無理だとチャレンジさえしなかった「何かを生み出すこと」にちょっとずつ挑戦してみようと思う。
凡人でもやってみてもいいんだよ、と、背中を押してもらった気がするので。
やっぱり私は、文章を書いたり読んだり、言葉を並べたり分解したり咀嚼したりするのが好きなので。
あ!!!!!!!決して市原さんと自分を並べてみたとかいうそんなおこがましすぎる話ではなく!!!!!!!!!私がいうところの生み出すというのはこうやってnoteを書いてみたり低すぎるハードルを越えることです!!!!!!!大根を喘がせてみたりは出来ないのでまずは文章をつらつらと書いていきます!!!!!!!
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