人事を尽くして天命を聴く
桜の季節、卒業式の季節、いろいろな言い方がありますが、現実に目を向けると、僕ら教員にとって、春は人事の季節です。
人事の春。
学校現場では、人事のことを「ブンショー」といったりします。
来年度のブンショーだけどさ、という具合です。
この「分掌」は「校務分掌」のことで、「分掌配置」なんて言ったりもします。
次の一年を、どこで誰とチームを組んで働くかを決めるので、生徒は知らないでしょうけれど、先生方はこの時期になるとブンショー話で持ちきりです。
一般的な高校では
教務部
進路指導部
生活指導部
総務部
第一学年
第二学年
第三学年
といったブンショーがあります。
僕の勤務先は付属中学校を併設していて、研究熱心でもあるので、上記に加えて
付属中学第一学年
付属中学第二学年
付属中学第三学年
研究部
などがあります。
これらの中から、四月から所属先が決まるのです。
重大事だと思いませんか。
実は昨年と一昨年は、ブンショーについて何も心配事はありませんでした。一昨年は高校第一学年担任だったので、そのまま第二学年担任になりましたし、昨年は高校第二学年担任でしたので、第三学年担任になりました。
ところが今年は違うのです。
第三学年担任なので、新年度、四月からは、フリーエージェントです。異動もありえる立場ですし、どこに配属されるかわかりません。
もちろん、これまでの経験や実績を考慮して頂けるのですが、多くの異動もあり、新採用の先生もいたりで、いろいろな条件があるので、希望通りのブンショーに配属されるのは、簡単ではありません。
希望を出すことは一応できるんですけどね。
僕は20代の頃は、ブンショーの希望が通ったことはほとんどなかったです。
若かったことと、それから、自分はこういうことを学んできてこういうことが得意だからこうしたいという、いわゆる「I(私)メッセージ」ばかり主張していたからだと思います。
ところが一転して、30代のある時期から、ブンショーはある程度、希望が通るようになりました。
年齢が上がって中堅からベテランにカウントされる層になったこともあるでしょうし、僕自身が戦略を変えた効果もあると思います。
戦略を変えたというのは、校長との面談で、まず、学校の課題や目標を語り校長と共有するところから始めるようにしたことです。そのうえで、この課題や目標に対して自分はこういうことやこういうことができる、という言い方をするように意図的に変えました。
大人になったんですかね(笑)。
このため、直近の15年ほどを振り替えると、希望通りにならなかったのは1年だけで、14勝1敗です。
20代の頃は1勝7敗とかだったので、全然違いますね。
恥ずかしながらこれは、面接指導で生徒に言っていることと全く一緒です。
自分がこういう人間だと色々言うのではなくて、まず、大学のアドミッションポリシーや求める学生像を読み込んだ上で、自分がそれにどう適しているのかを主張しなさい、と。
人事の春です。
四月、僕が何をしているか、通知が来て、明らかにできる時期が来たら明らかにしたいと思います。
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