グランクレストRPG平行サプリメント紹介 その32 追加の元素魔法


権利表記とか

権利表記

この記事は「矢野俊作/チームバレルロール」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『グランクレストRPG』の二次創作物です。

■表記法 Ver.1.02

この記事では、公式のルールブック、サプリメントと同様の略号を用いてルールブック、サプリメントの名称表記を省略している。また、各項目の読み方に関しても公式と同じ読み方をすることを想定している。
 ルールブックとルールの区別を行う際には、ルールの側を「」をつけた表記で、ルールブックを『』をつけた表記で行うこととしている。
 この表記法に関する部分は改編を含む再配布を自由に行ってもよい。改編した際はバージョンの表記を変更しておくこと。この際、変更の内容に関しては規定しない。
 この表記法は内容に大きな変更のない改変(サプリメントを記事や本書といった表現に変更するなど)ではバージョンを変更しなくてもよい。

表記法のコンセプト
さまざまな記事や公開物の最初に書く項目に関して、そのままでも使用可能な例を挙げることで、オリジナルデータやそれを含むサプリメントの作成者を支援するためにこのような他でも使用できる形式での表記としている。

平行サプリ紹介その32 追加の元素魔法


紅果の系統 ~炎の芸術家~

紅果色というのは現実の色ではなく、架空の色である。
ここではアトラタンに存在する色として使っている。
紅果色はアトラタンに存在するより赤い果物の色であり、その実や皮で染めた布の色でもある。
手に入りやすい果物であるがゆえに、簡単に手に入れることができ、なおかつ目立つ色の染料であるため、貧しい民が目印に使う色でもある。
ただし、血のような色と派手さから一般的には使われる色ではない。

紅果色は実と皮の割合や地域ごとの果物の微妙な色の違いによって細かな違いがあり、こだわりのある貴族は特定地域の特定の生産者としか取り引きしないということもある。

この色を用いることにしたのは炎を操る魔法師だったと言われている。その魔法師は炎の赤に魅せられたため、最も奥深く芸術的な赤色としてこの紅果の色をその系統の名として定めた。

そんな前置きは置いておいて簡単に解説すると、紅果の系統は火の元素をメインとした元素魔法の系統である。
攻撃力や破壊力にすぐれ、単純な攻撃力に優れる系統であり、多くの攻撃魔法を持つが、その分応用の難しいものとなっている。

1レベルの魔法

石を爆破したら砕け散った石の破片で効果的な攻撃を行えた魔法である。
扱いやすい範囲攻撃魔法である。

《ストーンバースト》 元素魔法1レベル
種別:魔法(元素/火/地/魔攻)
タイミング:メジャーアクション 効果時間:瞬間
判定:〈感性〉 対象:範囲1
射程:2Sq 目標値:15/対決
コスト:10 MC:○
 石を作り出した後、小さな炎の爆発によって炸裂させ、周囲を攻撃する魔法。より威力を高めるために石を撒き散らすが、炎自体にもそれなりの威力がある。
 対象に〈衝撃〉2D+[混沌レベル×3]点のダメージを与える射撃攻撃を行う。
 あなたの使用可能元素魔法レベルが3になると、この魔法の種別に〈炎熱〉が追加され、レベルが5になると、この魔法によって与えるダメージに+[使用可能元素魔法レベル×2]する。

《ファイアスターター》は「種別:火」に限定されている分『ADF』の《ステイエレメンタル》よりも強い効果が意識されている。
このような「種別:火」の魔法を強化する魔法を複数使用することで、「種別:火」の魔法が大幅に強化されることになる。
《ファイアスターター》から《ファイアボール》などで攻撃するだけでも火の魔法師としての強さを発揮することができる。

《ファイアスターター》 元素魔法1レベル
種別:魔法(元素/火)
タイミング:セットアッププロセス 効果時間:1シーン
判定:自動成功 対象:自身
射程:- 目標値:-
コスト:6 MC:○
 少しの間、火の元素を周囲に集める魔法。集めた火の元素によって火を多少扱うこともできるが、基本はより強力な魔法の用意である。
 このシーン中に使用する「種別:火」の魔法の判定に+1D、達成値に+[使用可能元素魔法レベル]する。
 また、あなたは指先にごく小さな火を発生させたり、周囲を照らすことができる。ただし、この火を攻撃に使用したり、十分な光源として使用することはできない。

2レベルの魔法

非常に攻撃的な回避のための魔法である。

《ファイアスクリーン》 元素魔法2レベル
種別:魔法(元素/火)
タイミング:リアクション 効果時間:瞬間
判定:〈感性〉 対象:自身
射程:- 目標値:15/対決
コスト:4 MC:○
 炎の壁を作ることで相手の接近を阻む魔法。ただし、あまり大きな壁ではないため、身を焼かれながらも強引に突破することは可能である。
 白兵攻撃に対するリアクションをこの魔法で行える。この魔法によるリアクションの達成値は、攻撃を行ったキャラクターが、この魔法による判定の直後に[この魔法の達成値]点の〈炎熱〉属性ダメージを受けることで0となる。この魔法は1ラウンドに[使用可能元素魔法レベル/2](切り上げ)回まで使用できる。

メインとなる「種別:火」の魔法を強化する魔法である。
魔法を強化する魔法を重ねることで、本来の強さ以上の性能を持った魔法を扱うことができる。

《ウェアリングファイア》 元素魔法2レベル
種別:魔法(元素/火/常動)
タイミング:メジャーアクション 効果時間:解除まで
判定:自動成功 対象:単体
射程:- 目標値:-
コスト:効果参照 MC:○
 炎の元素を身につけたものや自身の身体に宿したり、何らかの形で身につけることで炎を扱う元素魔法を強化する特技。
 効果中、あなたが使用する「種別:火」の魔法の判定に+1Dし、それが攻撃を行う魔法の場合、その攻撃のダメージに2D+[使用可能元素魔法レベル×2]点上昇させる。この魔法の効果中、あなたの【最大MP】は6点減少する。

3レベルの魔法

個人的に元素魔法と強く結び付いている芸術による魔法の強化をイメージした魔法である。
条件次第で非常に強力な炎の魔法を使用することができる。

《アンセムオブファイア》 元素魔法3レベル
種別:魔法(元素/火)
タイミング:《魔歌》 効果時間:瞬間
判定:自動成功 対象:自身
射程:- 目標値:-
コスト:3 MC:○
 火の美しさを称える歌や詩によって、魔法のイメージをより強固なものにしつつ、自らの周囲の混沌を幻想的な美しさを持つ炎に変えていく魔法。
 《魔歌》と同時に使用する。その《魔歌》の効果を受けた魔法が「種別:火」の場合、そのダメージに+[その魔法の判定の達成値/5]Dする。
 使用可能元素魔法レベルが5になると、この効果を受けた魔法の判定がクリティカルした場合に追加で達成値が+[【共感】×〈感性〉レベル]されるようになり、レベルが7になると、この魔法の効果が適用された魔法の判定の出目ひとつをクリティカルの確認前に6にすることができるようになる。

基本ルールのレベル3の元素魔法ですでに単体攻撃も範囲攻撃もあったために風の魔法となったレベル3の魔法である。一応、風の爆発ではある。
「種別:火」以外の魔法も取り入れたものとしているが、《ファイアボール》か《バーストフレア》を習得することを想定している。

《ウィンドバースト》 元素魔法3レベル
種別:魔法(元素/風/魔攻)
タイミング:メジャーアクション 効果時間:瞬間
判定:〈感性〉 対象:十字
射程:4Sq 目標値:20/対決
コスト:18 MC:○
 たまには火以外もと編み出された風を爆発させる魔法。思った以上に便利で扱いやすかったため、よく使われる魔法となった。
 対象に〈衝撃〉4D+【共感】+[混沌レベル×2]点のダメージを与える射撃攻撃を行う。この攻撃に1点以上のダメージを与えた対象をこの魔法の起点に向かって1Sq移動させることができる。
 使用可能元素魔法レベルが5以上になると、この魔法による移動は使用者の任意の方向に1Sqとなる。

4レベルの魔法

攻撃的な防御の魔法である。実は防御力の上昇ではなくダメージの減少で少し無視されにくい。

《アローインシネレイション》 元素魔法4レベル
種別:魔法(元素/防御)
タイミング:ダメージロールの直後 効果時間:瞬間
判定:自動成功 対象:効果参照
射程:- 目標値:-
コスト:10 MC:○
 焼き尽くす、爆発で吹き飛ばす、蒸発させるなどの手段で飛来物を無力化する魔法。魔法であっても相殺することが可能ではあるが、相応の力が求められる。
 自身を含む対象に対する射撃攻撃のダメージロールの直後に使用できる。その攻撃によるダメージを2D+[(使用可能元素魔法レベル+混沌レベル)×〈感性〉レベル]点減少させる。この魔法は1ラウンドに1回まで使用できる。
 使用可能元素魔法レベルが6になると、この効果で減少するダメージをさらに+[使用可能元素魔法レベル×2]する。

《ウェアリングファイア》をさらに強化する魔法である。
実際、魔法のダメージを2レベル分ぐらいは上げることになるで、少しレベルが低めの魔法でも十分な性能の魔法となる。

《ウェアリングファイアⅡ》 元素魔法4レベル
種別:魔法(元素/火/常動)
タイミング:メジャーアクション 効果時間:解除まで
判定:自動成功 対象:自身
射程:- 目標値:-
コスト:効果参照 MC:○
 身につける炎の元素をより強力なものにすることでその威力をさらに上昇させる魔法。
 《ウェアリングファイア》によって上昇するダメージを4D+[(使用可能元素魔法レベル+混沌レベル)×2]する。この魔法の効果中、あなたの【最大MP】は9点減少する。
 使用可能魔法レベルが6になると、この魔法の効果を受けた魔法による攻撃のダメージに+[使用可能元素魔法レベル/4]Dする。

5レベルの魔法

3レベルで基本系統から攻撃魔法を習得することを想定しているため、実は1レベル以来の攻撃魔法である。
高い目標値とコストを持つ魔法であるが、相応に高い性能となっている。
なお、対象範囲の図は下の画像のものである。

強いことの多い名前の魔法だが、わりと現実的なレベルで扱えるようにこのレベルで登場させることにした。
《ファイアスターター》《ウェアリングファイア》《ウェアリングファイアⅡ》と組み合わせることが想定されるので、非常に強力な魔法となるだろう。
脅威化状態は《儀式瞑想》、行動値0は《魔歌》で条件を満たすため、この二つの特技に加え、さらに《アンセムオブファイア》の効果も適用でき、かなり強力な魔法としても使用できるようになる。

《エクスプロージョン》 元素魔法5レベル
種別:魔法(元素/火/魔攻)
タイミング:メジャーアクション 効果時間:瞬間
判定:〈感性〉 対象:十字
射程:4Sq 目標値:45/対決
コスト:35 MC:○
 対象に〈炎熱〉10D+【共感】+[混沌レベル×5]点のダメージを与える射撃攻撃を行う。もし、あなたが脅威化状態かつ、行動値が0の場合、この魔法で与えるダメージに+[使用可能元素魔法レベル]Dする。
 使用可能元素魔法レベルが7になると、この魔法の対象は上の図の範囲に変更される。

自身が行う武器攻撃を強化する魔法である。二回目に使用することで強力なフィニッシュを行うことができる。このフィニッシュは魔法による攻撃としても扱うので、近づかれたときにフィニッシュをするために余裕があれば使用しておくのもいいかもしれない。

《フレイムダンス》 元素魔法5レベル
種別:魔法(元素/強化/火)
タイミング:マイナーアクション 効果時間:1シーン
判定:自動成功 対象:自身
射程:- 目標値:-
コスト:18 MC:○
 炎を宿した武器を振り回すことで周囲を焼き払う魔法。
 あなたが装備している武器、もしくは素手からひとつを選択する。選択した武器で行う白兵攻撃の属性に〈炎熱〉を追加し、その武器を用いた攻撃のダメージに+2D+[(使用可能元素魔法レベル+混沌レベル)×2]する。この効果はあなたがその武器を装備している間のみ持続する。この魔法の効果が適用されている状態で再びこの魔法を使用することで、そのメインプロセスに行う攻撃を「対象:十字」に変更し、その攻撃を「種別:火」の魔法による攻撃としても扱う。この効果を適用すると、この魔法の効果は解除される。

6レベルの魔法

全体としてバランスがあるのか怪しい(漠然とはあるがたいていは発動されると終わり)な6レベル以上の魔法である。

《インフェルノジャベリン》は本来は単体攻撃みたいなものだが、演出として貫通して吹き飛ばしている感を出すために直線を攻撃する魔法となっている。味方を巻き込みたくない魔法なので、対象の範囲化を強くなっているというかは人によるかもしれない。

《インフェルノジャベリン》 元素魔法6レベル
種別:魔法(元素/火/魔攻)
タイミング:メジャーアクション 効果時間:瞬間
判定:〈感性〉 対象:直線[使用可能元素魔法レベル]
射程:1Sq 目標値:42/対決
コスト:40 MC:○
 巨人や悪魔、神に至るまで、あらゆる存在を滅ぼすために編み出された炎の槍を放つ魔法である。投影体によって伝えられたという噂もあるが、真相は不明である。
 対象に〈炎熱〉〈体内〉10D+【共感】+[混沌レベル×8]点のダメージを与える射撃攻撃を行う。この攻撃で1点以上のダメージを与えた対象に炎上[使用可能元素魔法レベル]を状態として与える。この炎上のダメージには〈体内〉属性が追加される。

対軍勢用の流星のような炎を降らす普通に範囲攻撃のほうの魔法である。
実は6レベルとしてはダメージが低めだが、《ウェアリングファイア》などで補えるので、うまくやれば相手だけを焼き払うことができる便利な魔法である。

《フレイムミーティア》 元素魔法6レベル
種別:魔法(元素/火/魔攻)
タイミング:メジャーアクション 効果時間:瞬間
判定:〈感性〉 対象:効果参照
射程:4Sq 目標値:40/対決
コスト:38 MC:○
 紅蓮の流星によって軍勢を焼く魔法。
 この魔法は起点を二つ指定し、そのそれぞれの起点から十字のSqにいるキャラクターを対象とする。対象に〈炎熱〉〈衝撃〉10D+【共感】+[混沌レベル×10]点のダメージを与える射撃攻撃を行う。マスコンの場合、この魔法で指定する起点の数を+1個し、この魔法のダメージに+[使用可能元素魔法レベル/2]Dする。
 使用可能元素魔法レベルが8になると、起点を[使用可能元素魔法レベル-5]個まで指定することができるようになる。

まとめ

紅果の系統は他の魔法を強化する魔法によってその数値以上の効果を発揮するため、かなり強力な魔法となることが予想される。
しかし、それがひとつの元素に集中した元素魔法師なのである。
その中でも攻撃を得意とする火の元素魔法師の破壊力は、他の魔法師たちと比べても一段高い威力を誇るものとなるはずである。

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