グランクレストRPG平行サプリメント紹介 その69 漂着界1

権利表記とか

権利表記

この記事は「矢野俊作/チームバレルロール」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『グランクレストRPG』の二次創作物です。

■表記法 Ver.1.02

この記事では、公式のルールブック、サプリメントと同様の略号を用いてルールブック、サプリメントの名称表記を省略している。また、各項目の読み方に関しても公式と同じ読み方をすることを想定している。
 ルールブックとルールの区別を行う際には、ルールの側を「」をつけた表記で、ルールブックを『』をつけた表記で行うこととしている。
 この表記法に関する部分は改編を含む再配布を自由に行ってもよい。改編した際はバージョンの表記を変更しておくこと。この際、変更の内容に関しては規定しない。
 この表記法は内容に大きな変更のない改変(サプリメントを記事や本書といった表現に変更するなど)ではバージョンを変更しなくてもよい。

表記法のコンセプト
さまざまな記事や公開物の最初に書く項目に関して、そのままでも使用可能な例を挙げることで、オリジナルデータやそれを含むサプリメントの作成者を支援するためにこのような他でも使用できる形式での表記としている。

平行サプリ紹介その69 漂着界1

漂着界について

漂着界の存在について以下のように解説している。

 漂着界の存在とは、命ある存在ではなく、道具がいずれ辿り着く忘却の果て、道具の冥界とも言える世界である漂着界の存在のスタイルである。
 漂着界というのは、その名の通り、道具の魂がやがてたどりつく(漂着する)という世界である。この世界では、それぞれの道具は様々な形で平穏に暮らすと言われているが、自らの存在意義を戦いと定め、この漂着界でも戦いを続けている存在もいる。漂着界はそれぞれの世界に対応するほどに多くあると考えられており、現代よりもはるかに進んだ科学界から漂着する漂着界もあれば、魔法界から漂着する漂着界もあると言われている。漂着界の存在はさまざまな形で自ら動くことができるようになると言われており、この目覚めを持って漂着界に辿り着くとされている。
 多くの漂着界では、ガラクタの山に無数の道具が積まれているため、漂着界の存在が最初に目にするのはガラクタの山であるが、道具として元の世界にあったころの記憶がある場合は、最初の記憶がガラクタの山ということはない。

特技

《意志持つ器:●●》と《目覚めし器》は新たに追加される種別、選択の特技である。種別に選択が含まれる特技はキャラクター作成時にのみ、ひとつの区分からひとつを選択して取得することができる。

漂着界では、初期取得特技に、どのような形で動いているかを示す《意志持つ器:●●》とアイテムの種類を表す《目覚めし器:●●》のそれぞれからひとつを選択して取得する。

意志持つ器

《意志持つ器:●●》は基本的に、本体を選択する効果、専門知識二つをレベル3にする効果、混沌具を取得する効果、SPを所持可能となる効果の三つに加え、それぞれ個別の効果を持った強力な特技である。
なお、SPを所持可能となる効果はそれぞれの特技で異なるものとなっている。
なお、SPは弾薬やエネルギー、負荷などのイメージとなっている。

専門知識を二つ取得するのは、元の世界と漂着界ということである。
そのため、魔法界の鎧の本体に黒い魔法の剣を持たせたり、航空機の本体に刀を装備させたりすることが可能となっている。

擬人化は他と比べ普通程度のSPと、その他の部位にアイテムを追加装備できるという効果を持っている。
「部位:その他」のアイテム自体が少ないため、一見微妙に思えるが、漂着界の混沌具として追加する予定であるため、強力なカスタムを行えるキャラクターとなる。
一般的な擬人化(主観)に近いイメージであり、『ADF』のオルガノンに最も近い存在である。

《意志持つ器:擬人化》 (いしもつうつわ:ぎじんか)
種別:混沌(選択) 最大LV:5
タイミング:常時
判定:自動成功 対象:自身
射程:- 目標値:-
コスト:- MC:○
 あなたは人間に近い姿を得た漂着界の存在である。
 世界からひとつを選択する。あなたの持つアイテムひとつを選択して本体とする。この際、漂着界か選択した世界の混沌具からひとつを選択して本体としてもよい。あなたは[(LV×〈意志〉レベル)+【筋力】]点までのSPを所持できる。このSPはシーンの開始ごとに最大値まで回復する。あなたの〈専門知識:漂着界〉と選択した世界に対応した〈専門知識:●●〉は3レベルとなり、「種別:漂着界」か、選択した世界の混沌具を[LV]個まで取得できる。あなたは武器と防具の「装備部位:その他」に合計で[LV+1]個までのアイテムを追加で装備することができる。

精神体はSPの最大値が低めである代わりに、シーンの途中で回復させることが可能というSPをしている。また、追加効果はシンプルに自身の本体を持つキャラクターの攻撃を強化となっている。
擬人化したキャラクターがそのアイテムを所持しているイメージである。

《意志持つ器:精神体》 (いしもつうつわ:せいしんたい)
種別:混沌(選択) 最大LV:5
タイミング:いつでも
判定:自動成功 対象:自身
射程:- 目標値:-
コスト:0 MC:○
 あなたはその使用者であった人間に近い精神体を備えた漂着界の存在である。
 SPを最大値まで獲得する。この特技は1シナリオに[LV]回まで使用できる。世界からひとつを選択する。あなたの持つアイテムひとつを選択して本体とする。この際、漂着界か選択した世界の混沌具からひとつを選択して本体としてもよい。このアイテムを装備しているキャラクターの攻撃の命中判定の達成値に+2、そのダメージに+[LV×〈意志〉レベル]する。あなたは【精神】点までのSPを所持できる。このSPはシーンの開始ごとに最大値まで回復する。あなたの〈専門知識:漂着界〉と選択した世界に対応した〈専門知識:●●〉は3レベルとなり、「種別:漂着界」か、選択した世界の混沌具を[LV]個まで取得できる。

思考殻は本来は人が操縦する車や航空機などが、操縦者なしに動く存在である。自ら考える殻なので思考殻である。
思考殻はその説明の通りであるため、人型ではないことも想定され、GMの判断で取得を却下できるようになっている。交渉のための判定の達成値が減少するのも、同じ理由である。
SPは最大値は高いが回復が遅いというタイプである。
装備部位がメイン*とメインのの武器、防具をメイン/サブとして装備できる効果により、その所持可能重量が許す限りの強力な装備をすることが可能である。
大型のメカやロボットのイメージである。

《意志持つ器:思考殻》 (いしもつうつわ:しこうかく)
種別:混沌(選択) 最大LV:5
タイミング:常時
判定:自動成功 対象:自身
射程:- 目標値:-
コスト:- MC:○
 あなたはその使用者なしに、自ら考え動くことが可能となった道具である。
 世界からひとつを選択する。あなたの持つアイテムひとつを選択して本体とする。この際、漂着界か選択した世界の混沌具からひとつを選択して本体としてもよい。あなたは[(LV+1)×【筋力】]点までのSPを所持できる。このSPはシナリオ開始時に最大値まで獲得し、以降はシーンの開始ごとに[(LV/2)+1]点ずつ獲得する。あなたの〈専門知識:漂着界〉と選択した世界の〈専門知識:●●〉は3レベルとなり、漂着界か選択した世界の種別を持つ混沌具を[LV]個まで取得できる。あなたは「装備部位:メイン*」、もしくは、「装備部位:メイン」のアイテムを[LV]個まで、「装備部位:メイン/サブ」として装備できる。あなたが行う交渉のための判定の達成値を-2する。GMはPCが人型であることが前提となる場合、この特技の取得を却下してもよい。

目覚めし器

目覚めし器は本体に応じて取得できるものが変化する特技である。

武器の場合はシンプルに攻撃力、行動値、ガード値、そして、レベルの上昇によって命中判定の達成値が上昇するようになっている。
レベル5でのリアクションの達成値上昇だけは本体の所持者に有効である。

《目覚めし器:武器》 (めざめしうつわ:ぶき)
種別:混沌(選択) 最大LV:5
タイミング:常時
判定:自動成功 対象:自身
射程:- 目標値:-
コスト:- MC:○
 あなたが何らかの武器であったことを示す特技。その力を取り戻すと、文字通りあらゆるもの、迫り来る脅威すらも退ける刃になると言われている。
 あなたの本体が武器の場合にのみ取得できる。あなたの本体の攻撃力に+[LV×2]し、そのガード値と行動修正に+[LV+1]する。
 この特技のレベルが3になると、あなたの本体の命中修正に+2する。レベルが5になると、1シーンに1回まで、あなたの本体を所持しているキャラクターがリアクションの判定を行った直後に、その達成値に+2できるようになる。

本体が防具の場合に取得できる特技である。
防具が全体的に強化される。
武器や防具でさまざまな項目が上昇していたのは、仲間との相性の問題によるものもあったが、実際には仲間には装備させない方向で調整するかもしれない。
『ADF』併用時に装備させられるので装備はなしにしそう。

《目覚めし器:防具》 (めざめしうつわ:ぼうぐ)
種別:混沌(選択) 最大LV:5
タイミング:常時
判定:自動成功 対象:自身
射程:- 目標値:-
コスト:- MC:○
 あなたの本体が身を守るための防具であることを示す特技。力が覚醒すると、守るという機能は刃だけでなくあらゆる脅威を退けるものとなる。
 あなたの本体が防具の場合にのみ取得できる。あなたの本体の〈体内〉を除く属性の防御力に+[LV×2]し、〈体内〉属性の防御力と移動修正に+[LV+1]する。
 この特技のレベルが3になると、あなたの本体の回避修正に+2する。レベルが5になると、1シーンに1回、判定の直前に使用することで、あなたの本体を所持しているキャラクターが行うリアクションの判定に宣言することで、その判定に+1Dできるようになる。

盾の場合はガード値と命中修正が上昇するというシンプルな効果である。また、所持者も含めた防御力の上昇、回避の強化というように、本来盾には存在しない項目は所持者にも有効となっている。
レベル5になると、1ラウンドに1回、対象変更とリアクション強化を行うことができるようになっている。
元は防具と合わせようとしたが、字数の都合により断念して独立した。

《目覚めし器:盾》 (めざめしうつわ:たて)
種別:混沌(選択) 最大LV:5
タイミング:効果参照
判定:自動成功 対象:効果参照
射程:効果参照 目標値:-
コスト:4 MC:○
 あなたの本体が盾であることを示す特技。
 あなたの本体が「種別:盾」の武器の場合にのみ取得できる。常時、あなたのガード値に+[LV×2]し、命中修正に+[(LV+1)/2]すし、あなたの本体を所持しているキャラクターのすべての属性の防御力に+[LV+1]する。
 この特技のレベルが3になると、あなたの本体の所持者が〈回避〉で行うリアクションの達成値に+2する。レベルが5になると、1ラウンドに1回、あなたを対象に含まない攻撃に対するリアクションの直前にこの特技を使用することで、その攻撃の対象をあなたの本体の所持者から自身に変更し、その攻撃に対するあなたのリアクションの判定ダイスを+1個することができるようになる。

乗騎である。
動物のほうが少数であるため、どちらかというと乗機である。
追加で混沌具を装備できるのは、乗機に搭載してある武器を再現するためである。
擬人化や思考殻と組み合わせることでビジュアル面が充実していく。
使用するのはまた別であるが。

《目覚めし器:乗騎》 (めざめしうつわ:じょうき)
種別:混沌(選択) 最大LV:5
タイミング:常時
判定:自動成功 対象:自身
射程:- 目標値:-
コスト:- MC:○
 あなたの本体は何らかの乗り物であったことを示す特技。本来の力を取り戻すか、もしくは、新たに得るごとにその動きはより速く、鋭いものとなっていく。
 あなたの本体が乗騎の場合にのみ取得できる。あなたの本体の移動修正と行動修正に+[LV+1]する。さらに、あなたは漂着界か《意志持つ器:●●》で選択した世界の混沌具を[LV]個選択して取得する。
 この特技のレベルが3になると、あなたの本体の命中修正と回避修正が+[(LV+1)/2]される。

道具と言っているが、共通その1である。
判定強化だが、所持者にも使用できる。

《目覚めし器:道具》 (めざめしうつわ:どうぐ)
種別:混沌(選択) 最大LV:5
タイミング:判定の直前
判定:自動成功 対象:自身
射程:- 目標値:-
コスト:0 MC:○
 あなたの本体が道具であることを表す特技。過去の出来事のせいか、ちょっとした幸運をもたらすことがある。
 あなたの本体が使い捨て、もしくは使用可能回数が設定されているものの場合、そのアイテムは使用しても失われず、1シナリオに[LV+2]回まで、使用可能回数を消費せず、使用可能回数に関係なく使用できる。また、あなたの本体が使い捨て、もしくは使用可能回数が設定されているものではないものの場合、そのアイテムを持つキャラクターが行う判定の直前にこの特技を使用することで、そのダイスを+1個する。この特技は1シナリオに[LV×2]回まで使用できる。

共通その2である。
どれと組み合わせても何となくかっこいい感じになる。
効果が非常にシンプルで扱いやすい。

《目覚めし器:戦機》 (めざめしうつわ:せんき)
種別:混沌(選択) 最大LV:5
タイミング:常時
判定:自動成功 対象:自身
射程:- 目標値:-
コスト:- MC:○
 三度目の覚醒。かつての世界で、そして、漂着界で、そして、この世界で。この戦いの輪廻に終わりはあるのかはわからない。ただ、あなたには戦いの運命が待っている。
 あなたが行う命中判定とリアクションの判定の達成値に+[LV/2](端数切り上げ)し、あなたが行う攻撃のダメージに+[LV]Dする。1シナリオに1回まで、あなたが戦うことを決める誓いを立て、その演出を行った場合、あなたは天運を1点獲得する。

まとめ

ということで、漂着界の存在である。
選択取得特技二つの組み合わせで様々な形の存在を作ることができ、なおかつ、装備欄を変えるという特殊性を持ったスタイルとなっている。

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