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想い出の上書き

長い休みになると 昔の事を思い出します

家は商店で たいして儲かってる訳でも無いので
いつも暮れの 大晦日まで営業してました
それも夜中の0時まで 休みは正月三が日だけ

いつも大晦日は店番に駆り出されて しんどかった
なんせまだ子供 0時までなんて 眠くて眠くて
手がすくと 紅白をこっそり盗み見てましたね
当時は辛かったけど 今思えば懐かしい

近所に日本女子大の寮があったんですが
そこのお姉さんたちが あらエライわね お手伝い
なんて言って頭撫でてくれて なんだか凄く嬉しかった

眠くてぶっ倒れそうなのに このお姉さんたちは凄い
本気で素晴らしいと 想ったりしてました

よく考えると私 あの頃から暮れと正月 嫌いでしたね
何もする事が無くて ただぼーっとしてた3日間
学校の友達もみんな何処かへ出掛けちゃってましたし

店番こそなかったけど 何もない3日間でした
兄ちゃんがたまにトランプで遊んでくれて それだけが
唯一楽しい時間でした 後は何にもなかったなぁ~

自分に子供が出来た時には 絶対楽しい正月にするぞぉ
ぼんやりとだけど そんな事 いつも考えてましたね

で 本当に親になってからの正月は 凄かったです
ありとあらゆる事をやって ドタバタな正月でした
子供達は大きくなってから 楽しかったよぉ
そう言ってくれましたが 本当に楽しんでたのは
間違いない この私ですね 想い出が欲しかったのです

本当に楽しい暮れや正月を過ごして 子供の頃の想い出
想い出しても 涙がこぼれる事もなくなりました

辛かった事もみんな 優しい思い出に変わりました
子供達は私に感謝してると 言ってくれましたが
本当は私が 子供らに 感謝しているのです

想い出を 上書きしてくれてありがとう

過去を想う度 そんな事を いつも考えてました

季節感ずれずれのお話で申し訳ないです