ていねいな料理と言葉

ていねいな言葉で料理する。
言葉は生きることの基本。言葉を大切にしないと、人生も大切にできないし、つまらないものになる。
食べることは、生きることの基本。毎日、朝、昼、晩、美味しく食べるものを作るのも、言葉と同じように大切にしないと、人生も大切にできないし、つまらないものになる。
言葉と料理。この二つを大事にする本を作れないものかなぁ。

私は翻訳家であり、料理も大好き。
食べたい料理のために、畑で野菜や香草を育てている。西洋野菜、京野菜、地元の野菜、全国共通の野菜。野菜作りは楽しい。
翻訳では、言葉の一つ一つや、そのつながりが気になりすぎて、効率の悪い仕事をしている。一つの言葉の意味やフレーズを調べて決めるだけでやけに時間がかかる。全くこんなスピードではまるで儲けにならない。でも、言葉にはこだわる。
最近のニュース番組のアナウンサーの言葉遣い、気象予報士の言葉遣い、新聞などの活字も、気になる言い回しや、てにおはがやけに気になる。受けに身にしか使われない言葉を脳動態で使う、など。とにかく耳にして目にして、そのたび心地が悪い。

料理番組の言葉遣いも気になる。

料理と、言葉と、時間をテーマにした料理本を作れないだろうか。
何でもかんでも「時短」ではなく、もっと手間暇をかけることの喜び、きちんとした言葉を使うことの心地よさが伝わるような料理本。
具体的には何もないけれど、誰かテコ入れしてくれないかなぁ。

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