「深夜の電話」第32話 2 藤若亜子 2014年7月1日 21:25 1匹ずつ太い鉄格子の檻に入れられた猿は、いつも神経質で、極めつきに凶暴だった。格子に獅噛ついて暴れ、牙を剥いて吠え、格子の間から精一杯に腕を伸ばして掴みかかろうとし、少年に向かって糞を投げつけた。少年はそれを見るのも恐ろしく、檻の向かい側のコンクリートの壁に張り付くのだった。……続く ダウンロード copy 2 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート