「深夜の電話」第27話

尾上少年はようやく気付いた。この相手に律儀に付き合うことに何の意味も無いのだ。薬を処方して欲しいという用件は分かり切っているし、それに対して自分には何もできはしない。そして周りの大人達はこうした事態を無責任に容認している。受話器を耳から離し、軽い徒労感を感じて少年は天井を仰いだ。……続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?