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100%はない-「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい(チェリまほ)」EP12個人的感想-

実はこの最終回に私は少しのモヤモヤを抱えています。なのでこのnoteを書くのも正直迷いました。でもタイトル通り「100%全方向全員が満足するのは難しいし、個人がどういう感想を持とうが自由。そしてそれを発信するのも受け取るかどうか決めるのも自由。」だと思ったので、正直な感想を残したいと思います。

毎週1話のYouTube配信視聴数カウントも本日最終回。前回12/19時点で311万回再生だったのが、今週は326万回再生になっていました。再アップから2か月ちょっとで300万回再生とは素晴らしいです!

最新話のEP12はTVerネットもテレ東ニコニコ動画で配信中!(放送から1週間限定)全話配信はTSUTAYAプレミアム(有料)にて見ることができます。TSUTAYAプレミアムではスピンオフも配信中!

↓EP11の感想ブログはこちらから。

ドラマ、原作共にネタバレで語ります。ネガティブな感想も含まれますので、自衛をお願いいたします。

不完全燃焼の理由を自分なりに考えてみた

リアルタイムで観終わったばかりの私のツイートは「いやいや、これは審議ですぞ!!!」です。

終わった後ずーっと考えていました。あれ?私キスしてる2人を見たかったのかな…って。でも見返したらあのエレベーターの寸前キス、シーンとしては素敵なんです。おしゃれな終わり方してるな、と感心したくらい。正直な感想としてはもちろん「キッスせんのかぁーーーい!!!(見せんのかーい!)」ですよ。初期の頃はコロナもあるし、全編通してキスシーンはないかな?と思っていました。でもつげみなもやって、湊なんてスーツくんにも奪われていて…黒沢と安達だって寸止めキスが2回もあったので、最終回で回収しに来るかな?とも思っていました。そこで気づいた、私のもやりの原因。

・初めてが描かれない

・心の動きがわからないまま一番大事な結論へと飛んだ

キスシーン自体はフリでもエレベーターキスと同じ寸止めでも全然良かった。2人のキスシーンを入れた場所が気になる。

あれだけ初めてにこだわっていたのに、その初めてがほぼ描かれていない。デートもそうでしたが、黒沢は「初めて」を連呼。初めてだから心に残るように、そして初めてを大事にしたいそればかりを言っていました。そこまで「初めて」を気にするのもどうよ…と思っていましたが、それを強調する意味があるのかな?と。それが結局はデートも、キスも、その先でさえ、その初めての場に至る過程がまったく描かれていない。

「心に触れて心が動く」と何話かのタイトルにもしましたが、今まで心情の変化を丁寧にすくいあげて来ていたのに、肝心なものが置いてけぼりだなぁ…と。

私の中で、あの屋上で2人が心を通わせたシーンは「お互いの気持ちを確かめ合って今後一緒に過ごすことを確かめ合った」という場面であり、その先の「魔法を失う=安達からの想いがあって結ばれる」という過程とは感じられなかった。口で「魔法なくなってもいいの?」「いいよ」というのでは弱く感じられたんです。

原作を先に読んでいるのも原因の1つかもしれません。原作での初めてのキスは、安達が魔法のことを黒沢に話してそれを黒沢が受け入れてのファーストキス。初めて結ばれるときも「魔法で黒沢の心が読めないと不安」だと思っていた安達が、口に出して伝える大切さを感じ、それでも口で伝えるだけでは足りない、もっと触れたいと感じた結果そうなった…という流れがあってとても素敵でした。その安達と黒沢の心の動きがぜーんぶすっ飛ばされた感が…。

原作は4巻までしか出ていない状態で撮影が開始されたみたいですが、プロットは渡していたと原作者さんがおっしゃってました。プロットだけだったからこの大事な心の動きを落としてしまったのかな…原作で丁寧だった心のやり取りなかったのが残念です。結果、結論だけありきで駆け足で過ぎていった…そんな感じが否めませんでした。

30分でそれだけの内容詰め込むのは実際難しいとは思います。どうしても11話終わりをあの別れのシーンにしたかったんですかね…。20分であの後また想いを通じ合わせて魔法を失うところまでいかせるって…正直厳しいと感じました。正味20分強でしょ?別れのシーンを1話前の10話にしたらまた結果が違ったのでは…と思ったり思わなかったり。

私なりにモヤモヤしたことを分析してみましたが、これがすべてではないような気もします。最終回のモヤっと感はありましたが、ドラマ全編を通して考えると本当に素敵なドラマだったと思います!たくさんのメッセージが込められていて、全方位に優しいドラマでした。まだ予約してませんがBlu-Rayも買うと思います。このもやもやはここで成仏させて…。

もう少し12話感想を書いていきます。これからは素敵だと思ったことと「ん?」なことといつもの突っ込みを。

1話との対比

12話はかなり1話との対比を意識して撮影されたことが感じられました。冒頭のシーンの目覚ましで起きる安達、真むすびでおにぎりを買う安達、浦部さんに話しかけられる安達…すべて魔法を手に入れる前と同じ平平凡凡な毎日。でも安達の心情は全く違う。そこを上手く部屋の散らかり具合と真むすびの店員さんの心配そうな目、浦部さんの優しい言葉で表してました。

そこから自転車をこぎ出す1話の安達につながる…。大きな伏線はここで回収されていますね!

1話の冒頭で言ってた”魔法”とは、安達が手に入れた人の心が読める魔法のことかと思いましたが、”たくさんの人が自分の背中を押してくれる”ということに気づけたということが”魔法”なんですね。人の心を読める魔法を得て、自分を大切に思っている人の存在に気づく。安達が殻から抜け出して一歩前進して大切なものに気づく物語だったんだ、と言うことが分かりました。

安達の周りには素敵な人がいる

【藤崎さん】

藤崎さんが2人の空気を察知して助言してあげてたけど、その聞き方が押しつけがましくなくて素敵でしたね!黒沢に相談されたときの返し方もさらっとしてていい。ズカズカ人の領域に踏み込むでもなく、必要なときに的確なアドバイス。BLドラマは時に女性の描き方がひどい時があるので、この藤崎さんの描き方は最高でした!

あの安達の電話ですべてを悟って花火まで上げに行くってどんだけ!

【柘植】

湊からふんわり聞いた内容で何があったか察知して、何も言われなくても颯爽と現れる柘植。相手の心を読むだけではなく、自分の心を聞いてみろという名言を残して背中を押す。愛車(自転車)を貸して満足そうな柘植に笑顔になりました。お互い励まし合い背中を押し合う、最高の関係です。

【六角】

2人の関係を知らないので直接的には何もしていないけど、藤崎さんと一緒に何も聞かずにクリスマスの夜に花火上げてあげるいい奴。「自分のしたことで誰かが幸せな気持ちになれるなら」って、そういう発想になるのが六角のいいところ。私だったら「え?なんでなんで?」って聞きまくっちゃう(笑)

【浦部さん】

無神経先輩かと思いきや、要所要所で優しさを見せてくれる。安達が落ち込んでいることに気づいて、ピントはズレていたけど励まそうとしてくれる。このドラマのいいスパイスになってましたね!

自分には気にかけてくれる人がこんなにいるということに気づいただけでも、安達にしたら大きな収穫で進歩です。

やっぱり黒沢の愛は重め

屋上のシーンで黒沢がひざまずいたときから「あ…こりゃやべえぞ…」と思ってましたが、本当にヤバかったですね(笑)。私ここで指輪出してきたらかなり引いちゃってたかも…。万年筆で良かった。いや、”万年一緒に居よう”って意味では?ってみんなが言ってたし、やっぱり重いといえば重い! 黒沢の重さは感じられたけど、なんでこういう演出にしたんでしょうか。確かに最終回的だけど…少女漫画?

黒沢はやりそうなんですよね…やりそうなんですが、私がこういうことされるとちょっと「うぎゃーーー!!!!」ってなっちゃう汚れた大人なんです汗。2人は対等な関係でいて欲しかったんだよな…。うーーん、ここはもしかして萌えポイントでしたか?私は少数派かな…。

色々突っ込み集

①柘植はサンタクロース問題

赤い服を着て大事な言葉を伝えに来た柘植は、安達にとってのサンタクロースになりましたね!ドヤ顔で満足そうにしてたの、素敵でした!

②柘植のお家芸土下座問題

とりあえず土下座柘植大先生。キレイな土下座する!

③自転車で駆け出したら夜だった問題

時間の経過がイマイチ不明だけど、アントンビルに着いたらどっぷり真っ暗だったから、一体何時間自転車こいでたの??って心配になったわ…。

④心の声で「好き」問題

モヤモヤばっかりではない、萌えももちろんありました。心の声が聞こえているということを分かっててあえて口に出さずに「好きだよ、安達」が最高!安達の魔法のことも受け入れているというのが伝わって素敵でした。

⑤今言うんかい!問題

先週のブログで書きましたが、「安達が魔法使いでもそうじゃなくても好き」というのを今言うのか!って思った。あの取り乱してる安達に言っても分からないと思ったのか、本人も混乱の中にいるからその言葉が出てこなかったのか…。あの時言ってたらどうなってたんでしょう。

⑥朝チュンTシャツ問題

「裸じゃないんだ!」って言ってる人が多くてびっくりなんですが、事後そのまま裸で寝るのがマジョリティなんですか…?私ベッドシーンの直後じゃなく朝チュンで裸の方がけっこう驚くんですけど、服着ないままの人が多いの?(笑)

⑦安達の耳が赤い問題

ベッドで黒沢に「メリークリスマス」って言われてリアルに恥ずかしがってませんでしたか?安達、耳真っ赤だったよ!かわよ…。

⑧ペア万年筆見せびらかし問題

この2人は会社でもほぼ隠す気ゼロなところが好き(笑)

⑨原因はあなた問題

「魔法使えなくなったのにぃ~」ってあおり沢さん、あなたのせいでしょ。(原作者さんが上げてた漫画で安達が突っ込んでたので共有しておきます。笑ったし萌えた!)原作あると脳内補完ができて最高ですね。

⑩キッスこなれてる問題

安達くん、この前まで初キッスまだって言ってたよね?あの最後のエレベーター…一体どの時期なのかしら。安達の自分からもキスしに行く姿…こなれてませんか…。(萌え死)

⑪会社でキスすな問題

隠す気ないの最上級、会社のエレベーターでキス。バカップルなのか強心臓の持ち主なのか…。誰か走って来て開けられちゃったらどうするの!

脚本家さんが始まりと終わりの場所を同じに…とエレベーターだったみたいですね。なるほど。

スピンオフも語らせてくれ

色々モヤモヤっとしていましたが、スピンオフはとっても面白かった!このラブコメ感がチェリまほの良さかもしれない。

【バレンタイン編】

わざわざファイルで隠して会社でチョコ渡すな(笑)。付き合っているんだから、2人でどっか行ってそこで渡せばいいのに…って思いながら笑ってました。原作の「辛い物苦手沢」がここで描写されてましたね。

【六角編】

重め&怖め&マウント沢さんと明るい六角を堪能できる、一番楽しめた短編です!黒沢っていつでも安達見てるんだね(笑)。

【つげみな編】

この2人の物語もまだまだ見たい!柘植のLINEが面白いし、湊の小さな嫉妬も可愛い。そしてちゃんと謝り合える2人が素敵。最後に萌え爆弾も落としていただけ、大変満足しました。いや…ここまでつげみなでやったんだからさぁ…←ここに戻る(笑)

副音声のわちゃわちゃ感も楽しかったので、この副音声がBlu-Rayに入らないのが残念でなりません…。配信はいつかなくなるかもしれないんでしょ?残る形を希望する人は多いと思いますよ。本編のリアクション動画とかも見たい!

感想ブログも完走できました!

最初は2話まとめてのブログ、5話からは毎週書いてきたチェリまほブログ。いつもはタイBLドラマの感想を書くのが主ですが、初めて日本のドラマの感想を書いてて、やっぱり言葉の細かいニュアンスがわかる分、書く内容も長くなったり深読みし過ぎたり…。すごく悩みながら毎週書いてました。

やはり見てる人が多いからか、チェリまほのブログはいつもの何倍も見てもらえたのが嬉しかったです!”いいね”を付けてくださった皆様、すごく励みになりました、ありがとうございました!

また日本のドラマでこれだけハマれるのが出てくるといいな。チェリまほブログは終わりますが、これからもタイBLドラマの感想を主に書いきますので、もし興味ありましたらまた読んでくださるとうれしいです。

※トップ画像は私が #産声チャレンジ して撮った写真です。冬の空は澄んでいてキレイですね!

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