永遠の0(戦後それぞれの物語)

久しぶりの一人の時間。。。
前から観てみたいと思ってた岡田准一主演の
映画の「永遠の0」を検索したら、
ドラマしかなくて、2時間×3話、観た。😆

この時期毎年、戦没者追悼イベントも多いが
祭り中だしお盆だし、夏休みだし色々だし
って言い訳をして、あまり気に留めて
いなかったというのが正直。
だって、暗いし悲しいし聴いてて辛いし。。。

物語の中では戦後60年の節目に・・・
ってなっているが、そこからさらに時間を
経て今年は戦後75年らしい。
戦後の子が75歳。

ドラマの物語の中では、お爺ちゃんだと
思っていた人が実は本当のお爺ちゃん
ではなく、本当のお爺ちゃんは凄腕の
零戦乗りだった。
そのお爺ちゃんのことを取材して歩くという
ところからの話。

今年76歳の義母の話と被る。
凄腕の零戦搭乗員だったというところは
違うが義母の実父は戦死していて、
実父と思っていた人は戦地から生きて
帰ってきた実父の弟だったという話。

義母と双子の妹がお腹にいた時に戦地へ
出かけたため、実父を知らず、実父も
戦地から帰って娘たちを抱くことは
なかったらしい。

私達の世代だとまだ、お爺ちゃんお婆ちゃん
が戦争を知っている世代でもあったが、
今の若者には曾祖父の話くらいになるのかな。

義母は10人兄弟の一番上の双子姉妹。
義母の実母は、もう40年ほど前に心臓病で
突然他界している。
その時、義母の継父はボソッと
「兄貴のところへ行けたかな」と
呟いて少し寂しげにしてきたとか。。。
そんな継父も12年前程前に亡くなった。

継父が存命中は10人の兄弟は仲良くお盆には
集まって和気藹々と会食したりして過ごして
いたが、継父が亡くなった途端、義母姉妹は
兄弟たちから
「お前たちは本当の兄弟ではない」
と爪弾きにされるようになった。
遺産問題が絡むとこれもよくある話だろうか。

義母は以降、
お盆に実家へ行くことはなくなった。
自分の息子家族がいるからいいんだと
いいながらも寂しそうだった。
継父はとても優しい人だったらしく、
まさか今になって仏前に線香すらあげられ
なくなるとは思わなかったようだった。

時が過ぎて今年、義父が亡くなった。
その事務手続きの中で、義母の戸籍謄本が
必要になり義母はその戸籍謄本をしみじみと
見ていた。
こんなにしみじみと戸籍謄本を見ることは
なかったかもしれない。と呟きながら
読んでいくうちに「あっ!」と声を上げた。
出生届の届出人の名前に義母の実父の
名前があった。
「お父さん。。。」義母の呟きが聞こえた。
生まれた時はすでに戦地に出征していたので、
届を出した人が実父の名前を届出人に
記名したのだろう。
それでもその記名を見て、実父が自分たちの
出生を喜んでくれていた、そんな気がして
嬉しかったそうだ。
そればかりではなく、わかったこと。
義母の実母と実父は婚姻しておらず、
戦死後の国からの恩給は実父の家族に
支払われて、義母の実母には一銭も入って
おらず、二人の娘を抱えて相当苦労されて
いたこと。
実母は早くに両親を亡くして身寄りのなく
いたこと。
それを案じて実父の弟である継父が、
自分の家とは絶縁する勢いで、その当時で
実母の元へ婿入りしたこと。
時折継父がポソポソと呟くように語っていた
話の全てにつじつまがあった。
そう言って義母は目を潤ませていた。

我が夫くんも、お爺ちゃんと思っていた人が
本当のお爺ちゃんではないことは知って
いたが小柄でも陽気で元気なお爺ちゃんが
大好きだったと言いながら2人のお爺ちゃんと
だいぶ昔に亡くなったお婆ちゃんの物語を
改めて話す中でしみじみとしていた。

必死に働いて、沢山の子供たちを育てて、
そんな日常の生活の中にも切ない恋?夫婦?
の物語がある。
いくつになっても、死後何年も経っても。。。

お爺ちゃんお婆ちゃんになっても
「大切な人」への思いは色褪せないのだろう。

人の数だけ色々な物語はある。
その物語を紡ぎながら世の中は受け継がれて
いくんだなと思った。

そんな戦後75年目の出来事。。。

ドラマの中で元兵士たちが語る言葉の
ひとつひとつに厚みがあり、
考えさせられるものだった。

同時に、現代を生きる若者が、今の困難な
時世を力強く伸びやかにしなやかに
乗り越えて行って欲しいと願った✨✨

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