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加賀屋君:スプラッシュ・マウンテン026

キャストをやっていてこの人には絶対かなわないな、とかこの人は本当に才能があるな、と感じる人が何人かいた。

では、才能がある人ってどんな人だ?と聞かれたら、僕は真っ先に彼を思い出す。
彼こそ、本物の天才である。


蒸気船に乗ってくる怪しい男の正体は、キャストだった

1991年の夏に時計を戻そう。

まだ僕がマークトウェイン号にいた頃。
勤務も3ヶ月ほど経過してかなり慣れてきた。普段あまり会わない土日キャストもほぼ全員顔を合わせることができた。

平日は割と空いているため、ゲスト対応ものんびりしたムードで行っていた。そもそも平日の昼間なんて、蒸気船に乗りにくる人もまばらだったのだが。

だから、その人が船着場の入口から入ってきた時、前にも乗りに来たことがある人だ、とすぐ気づいた。

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