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素敵な作品を生み出すアトリエのような台湾のデイサービスの見学にっき

レクリエーションなんて言葉は似合わない、すてきな作品に溢れたデイサービスを、台湾に発見。

台北からものすごいスピードの車に山道をゆられること1時間(苦笑)ランタンを飛ばせるスポットとしても知られる平溪(ピンシー)のデイサービスに到着。

その名も、「新北市銀髪倶楽部」。正式名称がこれで良いのか分かりませんが(笑)、写真は入り口に掲げてあった施設名であろう名前。“銀髪倶楽部”という漢字の並びに惹かれて思わず写真を撮ったのは日本人的な感覚なのかもしれません。運営法人はA KERNEL OF WHEAT FOUNDATION

見よ!私の人気っぷりを。笑

私が中に入った途端…なわけなく、私が日本人だと知ると、おばあちゃんたちみんなが立って近寄ってきてくださって、まるでアイドルになった気分で求められるがままに握手をしたのですが、90歳になるであろうおばあちゃんたちが片言の日本語でお話ししてくれるのです。

無条件に日本人であるということだけで歓迎してもらえるってすごいことだよな〜と嬉しくなりました。

センター長さんをはじめ、スタッフの皆さん歓迎して下さり、情報交換させていただきました。

気付けばフロアにいたスタッフさんが全員集まって私たちの話を聞いてくれ、ばあちゃんたちは放ったらかし。笑

いい意味でとても自由で話している途中に、さよなら〜なんて言いながら(多分)勝手に帰っていくばあちゃんも。日本だったら帰宅願望とか言われるのかなと思いながら、その自由さがとても良いなと思いました。

この辺りは日本の地方の問題と同じく、若者が都市部に流出し、独居の高齢者も多いんだとか。今年は台湾も地方創生元年として、力を入れているようです。

真面目な話の奥の席ではおばあちゃんたちが作品作りに励んでいました。見学の中、何より感動したのは、おばあちゃんたちの作品のクオリティ。

こちらはウェディングドレスを見たことないおばあちゃんたちが、作った作品。聞き間違いじゃなければ、5年くらいかかってこのクオリティに到達したんだとか。

きれいだな〜と見惚れていたこの絵はよく見ると、数字が振ってありました。

80歳以上の方は高等教育を受けてない方もいて、文字が読めなかったり、中には自分の名前が書けない方も。数字で色を判別して塗っていってできた作品です。買いたいレベル…

こちらの紙皿のアート作品は新作。遠くから見ると陶器のお皿が飾られているようで、とても素敵でした。

可愛すぎる猫の絵は原画を見ながらアレンジが加えられていて、その色使いや猫の表情が可愛くてかわいくて。

これは94歳のおばあちゃんが書いた作品。

まだまだ下手っぴでね〜なんて言ってたけど、かわいくてすごいすごい〜〜とはしゃいでいたら、なんとこの絵をくださいました。

額に入れておうちに飾ろうと思います。うれしいな〜。

実際にここのデイサービスでは作品の展覧会を開催しています。そのことがニュース記事にも。

94,95歳のばあちゃんが新しい作品制作に夢中になれる、一体どんな関わりをして生まれているのかは掴みきれませんでしたが、なんだか休ませない空間にはそのヒントがあるのかもしれません。

パイプ椅子やプラスチックの硬い椅子ばかり。長時間座らせない作戦かなとか一瞬思ったけど、意味不明な場所に椅子がたくさん置いてあったから多分何も意図されてないと思います。笑

見渡す限り1つだけあった柔らかそうなソファーはゲームをしている子供が一人で占領していました。笑

至るところに画材や作りかけの作品が置かれていて、そんな雑多な空間はデイサービスというよりは、図工室、アトリエという表現の方がしっくり来るような気がしました。

そのあと歩いてすぐのランタンを飛ばせるスポットに皆さん案内してくださって、お願いをたくさん書いてちゃっかりランタン飛ばしてきましたとさ。

側面には溢れんばかりの願い事を書きました。笑

これが最初で最期の出会いだよな〜と心の中で思いながら、何回もありがとうとさよならを伝えてお別れ。言葉が通じなくても、心では通じ合えたような気がしましたとさ。

おしまい。

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