それはまず私の私による私のための。

性愛について語り合う。スナックで。

…….でも、なんのために?


こんにちは。鎌田あかりと申します。

昨年秋から西荻窪のBREWBOOKS@_brewbooksという素敵な本屋さんで本屋スナックとして月に一回の頻度で「スナックあかり」を開いています。

普段お酒をまったく飲まないママ(私)が勢いと好奇心だけを支えにひとり部活のごとく開催する無謀なスナック。

お酒と関わりなく生きてきた人間がいきなりスナックをはじめることにも見えるように、私は思いついたり触発されたりしたらとりあえず首をつっこんでみる傾向を持つ人間です。

占星術に詳しい方がいらしたら、風のグランドトライン持ちだと申せば「ああ!」と納得されるのかもしれません。いつも何か好奇心をそそるものを探すかのように目には見えない大きな大きな風車が自分を取り巻いてぐるぐる回っている、そんな星回りのもとに生まれついています。


さて、それはともかく性愛です。

つい最近までそんなワードをキーボードで打ち込むことすらなかったような、私にとってはいささか刺激の強い語感を携えている言葉ではありますが、皆さんにとっては如何でしょうか。

特段自分を純情めかしたいわけではなく(何故ならもう私は充分に大人ですし、成人した子供もいます)ただ私にとってのこれまでの感覚をお伝えしたいから申すのですが、まぁ「性愛」などという言葉はまず日常会話では使いませんし、どこかで見かけたら一瞬目が泳ぐ、くらいの、そういう生活を送ってきたのですけれど、このほどその「性愛」とやらにキチンと向き合ってみようではないか、そう思うに至ったのです。

キチンと向き合う……つまりこれまではまったく向き合っていなかった。

なんならお母さんはそんなものなどなく処女懐胎でアナタを産んだのですよと子供にも匂わせんばかりの人としての“甘え”がどこかになかったか。そして私だけでなく私が接してきた世のお母さんというお母さん達(またお父さんというお父さん達も)もまた、そんなふりをして人生のある通過点においてやり過ごしの体を決め込んで煙に巻いて生きていないか。

子供たちに向かってというよりもまず自分自身に向かって。

私はそうでした。

自分の性愛、性欲、そうしたものに無頓着をきめこんでどこかそれが超然としてカッコいいもののように勘違いしていた気がします。


さて、今年に入ってすぐに濱野ちひろさんによる『聖なるズー』を読みました。開高健ノンフィクション賞受賞作の動物性愛をめぐり人間にとっての愛とは何か性とは何かをさぐる話題の本です。

著者ご自身の辛い体験を引き金に愛の実体を探す旅のお話なのですが、いち読者としてはまず動物(犬や馬など)と体を交える人がいるのか!という事実に驚きました。それを皮切りに色々な、今まで知らずにいたバラエティ豊かなひとびとの性愛のあり様がこの本には出てきます。

そのいちいちに、拒否感を持たずにただ目を見開いて頁を進めていけたのは

“愛ってなんだ?”

という切実で根源的な問いの眼差しのもとに書かれている本だからだと思うのですが、読み終えてしばらくするとそれはつまり私自身がいまとらわれている問いだからでもある、と気付いたのです。

具体的なことは省きますが、それは自身の経験から愛を(つまりパートナーシップです)こじらせてしまったことに端を発しています。

端を発してはいるのですが、そしてそれは精神的にも肉体的にも辛いものではありましたが、そのおかげで問いを得ることが出来た、とも思っています。

つまり、見ないフリを決め込んで死ぬまでやり過ごせてしまえるかもしれなかった愛、そして性愛が実際のところ私にとってなんであるのか、という。

私にとってはあくまで自分がそれをどう体感し納得し腑に落とすかが大事なことですが、先日この『聖なるズー』をめぐっての読書会に参加した折に8名もの男女が素面で(カフェオレに米粉のマフィンなぞを頬張りつつ!)性や愛についての忌憚ない意見を交わし合う、という時間を過ごすことがありまして。

外ですれ違うだけなら絶対そんなことを口にするようには見えないような紳士淑女の面々が普通に変態性(いい意味で言ってます)を発するさまを見て、なんだ!我々…というか私に足りなかったのは性についてオープンに話すことだったのか!と、目の前のモヤがパーッと晴れるような気持ちになったのです。


さて、少し長くなってきたのでそろそろ切り上げようと思うのですが、こうした経緯があり、何より自分にはこれまで性や愛を「ふつうに」語る場がなさ過ぎて自分の生のなかになくても良い檻を設けていたのだと知ることが出来たので、もしかしたら同じようにそれを語り合う場があれば知らず囚われていた呪縛から解かれるひともいるかもしれないと思いついた次第。

何より私は私のためにまずそうした土壌を育みたい。

そのための場として、まずは「スナックあかり」などを使ってひとびとと性愛について気負うことなく語り合える土壌が作れたら楽しかろう、と思っているのです。

変に隠さず、下手にこじらせず、下品に陥ることもなく露悪的になることもなく、私が(そしてアナタが)生きる時間をすこやかにそして出来れば甘やかに積み重ねていけるために。

(※次回スナック開催時から検討したいと思っています。世の中が落ち着いてきたら日程を決めたいと思っていますので、ご興味ある方は是非ご参加くださいませ。2020/3/1)



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鎌田あかり(モデル/クリニック受付事務)。ときどき本屋スナック「スナックあかり」のママ。
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