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テーブルを広げること

テーブル理論というものがある。モノで溢れかえったテーブルを整理してもそのうちモノが増えてくるのでテーブルのサイズを倍にしてみたら、何故かモノの量も倍になってしまう。逆にテーブルのサイズを半分にしたらモノの量も半分になる、という話だ。西沢立衛さんが、この理論は容れ物(テーブル)と内容物(書類の山)の関係一般に当てはまるのではないか、つまり容れ物を増減させるとそれに合わせて内容物も増減するのではないか、という面白い考察をしている。
この理論を今のAWAに当てはめるなら、仕事とスタッフの関係になるかも知れない。どう言うことかというと、コロナが明けたこともあって仕事が増え、今年の春にスタッフを1人増やした。院卒とは言え新卒だしいきなり最前線でバリバリ実務をこなすのは難しいけれど、逆にこまごました事を彼女が巻き取ってくれるおかげで、他のスタッフは担当プロジェクトに集中でき、全体としては割と快適になったと思う。しばらくこの状態でやっていたのだけれど、最近になってだんだん容れ物(事務所の人数)に内容物(仕事の量)が追いついてきた感が出てきた気がする。

そこで、今年2回目の人材募集をすることにした。


建築家は伝統的に内容物(仕事の量)が増えても無理やり容れ物(事務所のスタッフ)に詰め込むスタイルで事務所を運営してきたのだけれど、2020年ごろを境にだんだんとそういう事は許されなくなってきている。僕も独立前は早く仕事を覚えたくて夜な夜な働いたけれど、同じ事をAWAのスタッフにはさせたくない。AWAを開設して以来、40〜45h/週ぐらいの労働時間でぼくがもらっていたぐらいの給料を払う、というのをベースにしてきた。

それから数年経って、そろそろ30代になるスタッフもいるし、これからは給与水準を上げていくのが次のフェーズだと思っている。それぞれの人が自分の得意なこと、例えばプロジェクトをたくさん受け持つ、部下・後輩を指導する、資格や受賞歴があるといったことなんかを、ベースの報酬やボーナスに反映させられる環境を整えていきたい。その方がみんなのモチベーションも上がるし、作品の数・質をますます充実させることにも繋がると思う。
設計事務所ならではの福利厚生も考えているので、おいおい公開していきます☺︎

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