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確率的思考

投資とは、
生産された財を消費してしまわないで、次なる生産に利用することである。
企業が得た資金を設備や機械に回していれば、
株取得によって得られるメリットは配当で戻る。
それに対して、
投機とは、
値動きを利用して稼ぐ。
安い時に買って、高い時に売る。
投資は消費を我慢して新たな生産に利用し、
そこから追加的に得られる価値を見返りとして獲得する経済行動である。
方や、投機は、株式の価格が市場参加者の評価の不一致から一定値に確定せず、
つねに揺らいでいる、その市場的性質を利用して、値上がりの可能性に賭ける博打だといえる。
よって、投資にとって大切な指標は平均であり、
投機にとって大切な指標は標準偏差である。
確率的思考では、
観測されなかった側の結果を軽視し、
対処を不要なものと考えて、
大失態を演じることがある。
バイアスから物事を即断せずに、
複眼的なものごとの発想から
確率論的な嗅覚をもって、
期待値が最大となる判断を下すことである。