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もみの木

12月 街のイルミネーションはキラキラで、いろいろなところに趣向を凝らした大きな大きなクリスマスツリーも飾られて、この時期はワクワクした気分にさせられます。

ふと駅前のロータリーに飾られたクリスマスツリーを見て、昔々まだ自分が小さい時のクリスマスツリーを思い出したのでちょっと書いておこうと思います。

年齢的には幼稚園生の頃、まだ小学生になる前のことです。

我が家のクリスマスツリーは鉢植えのリアルもみの木でした。
鉢植えのもみの木ですから大きな木に比例して大きな重い植木鉢に植っているのです。
なぜ我が家がリアルもみの木だったのかというと、父が「クリスマスツリーは本物のもみの木に決まっているだろ?!」ってただそれだけの理由です。

ツリーのデコレーションは母がやっていました。
もちろん小さい私もキラキラしたオーナメントに触りたいし飾り付けをやりたい訳です。
ところがこれについては全く楽しかった思い出がないのです。
私が飾り付けそっちのけでオーナメントで遊びだすので怒られた記憶しかありません。
それに、いくつか飾り付けをしたものの もみの木の針葉が痛い。鉢の縁に手をつくと土に触ってしまって室内なのに手が汚れる。
毎年オーナメントの入った箱を開けた時の感動は一瞬で、あっという間に気持ちが萎えるのです。

小さい私にとってリアルもみの木のクリスマスツリーはそんなに魅力的ではありませんでした。
近くで見たり触ったりしたいのに葉っぱは痛しオーナメントを触ることもできないし、キラキラと気になる存在ではあるものの、全然楽しくなかったからです。
当時の小さい私はまだ遠くから眺めて楽しむ“だけ”というのは物足りなかったのだと思います。

近所のお友達の家のクリスマスツリーは“フェイク”もみの木でした。おもちゃ屋さんに売っているごく普通のクリスマスツリーです。それが本当に本当に本当に!!!羨ましかったです。
「家も〇〇ちゃん家みたいなクリスマスツリーがいい!」と何度もおねだりしたのを覚えています。

後にフェイクもみの木を買ってもらえたのは小学生になってからです。
引越しの際リアルもみの木を処分したので、やっと我が家にもおもちゃ屋さんで売られている普通のフェイクもみの木が迎えられたのです。

今思えばリアルもみの木の方が素敵なのに。
子どもの時の私の価値観バグってますね。


2023恵比寿ガーデンプレイスの
クリスマスツリー


そうそう、似たようなことで雛人形もそうでした。
ただ眺めるだけでは物足りない。
遊べないのに季節限定で気になる存在でした。

私には妹がいますので、ひな祭りの時期は部屋に七段飾りの雛人形が私のと妹ので2セット飾られるのです。
雛壇の裏側はどこか秘密基地みたいでそれも2セット並んでいるのでちょっと広い秘密基地となりダメだと言われても裏側へ。
これまた母に見つかると「危ないから!」と何度も怒られた記憶があります。
リアルもみの木同様あんまり楽しい記憶ではないです。


もし、小さい子が私のようにリアルもみの木がイヤだとか雛壇の裏側で秘密基地ごっこしたいという子がいたら、私は大いに共感できます。
そして、もちろん今は大人の言い分も理解している訳ですから、「あんまりいい記憶じゃなかった」っとならないようには配慮できると思います。
むしろその環境が楽しい思い出になるにはどうしたらよかったのか?というのも大人の立場で盛り上げてあげられる気がしますよ。(子どもは苦手なんですけどね笑)

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