見出し画像

FXとは

※これは、私が裁量トレーダーとして情報発信していた時のブログ(現在はありません。)の記事を、一部リライトして掲載したものです。
裁量トレードを始めたい方、自動売買を始めたい方、FXを始めて学ぶ方のための、基礎知識です。




FXって何?

 FXとは、Foreign Exchange の略で、外国為替証拠金取引の事です。FX証券会社に証拠金を預けて、それ以上の大きな金額の取引をする事が出来ます。

ドルやユーロなどの外国通貨を売買してその差益を得る事を目的とした金融商品です。

自分の”円”をFX証券会社に入金して、それで、”ドル”や”ユーロ”など他国の通貨を買って取引します。

買うだけじゃなくって、「売り」から取引を始める事も出来ますが、「売り」から入るという概念がこれまで経験したことのない方からすると、わかりにくいようですので、後述します。  



FXで稼ぐには?


FXで稼ぐには、為替差益で稼ぐ方法と各国の金利差(スワップポイント)で稼ぐ方法の2種類があります。
 

為替差益で稼ぐとは?

為替レートは日々変動し、円高になったり円安になったりしています。
例えば、1ドル100円でドルを購入し、1ドル150円でドルを売ります。この価格差で出した利益を為替差益と言います。
もちろん、為替差損も発生する可能性があります。



  

金利差(スワップポイント)で稼ぐとは?


次に金利差(スワップポイント)について。

金利差とは、各国の通貨の金利の差で、スワップポイントとも呼ばれます。
日本は低金利通貨なので、このような金利の低い通貨を売って、金利の高い通貨を買う事で、その金利の差額を受け取る事が出来ます。

例えば日本の金利が0.1%、豪ドルの金利が1.5%とすると、その差の1.4%が金利差益です。
逆に豪ドルの売りポジションを持ちこしている場合は、-1.4%の金利差損が発生します。

※金利の数値は例です。現在の金利については、お使いの証券会社にてご確認ください。


と言う事は、

トレードしなくても、高金利通貨を買って、保有しておけば稼げるのでは?

と考えたかたもいらっしゃると思います。
実際そのようなトレードの仕方もあります。


しかし、どんなやり方もそうですが、
考えなしにただ保有していて稼げるというものではありません。

万が一保有中に大暴落でもしたら、その含み損を抱える資金の余裕がなければ、強制ロスカットで、資金を失う事になります。
資金管理とポジション管理をしっかりやっていかないと、生き残れません。

どんなトレードスタイルでも、学ばなければいけないことが沢山あります。楽して稼げるなんてのはないので、しっかり必要なことは学んでいきましょう。
 
 


24時間動く為替市場


FXの為替市場は世界各国の昼の時間を連動させる事で、24時間取引が可能となっています。


しかし、単に24時間と捉えるのではなく、各国の市場に合わせて値動きの癖や特徴が違います。
市場の切り替わりの時間帯は、取引が薄くなり価格が一度落ち着いたり、市場が始まる時間に合わせて大きく動き出したりもします。
また、日本時間の6時(冬時間は7時)前後には、日処理と言って、日付変更の手続きが行われるため、各証券会社がメンテナンスの時間をとっています。
この時間をまたいでポジションを持っていると、保有通貨の金利差によるスワップポイントが発生します。

という事は、

日処理が始まる少し前にポジションを持って、日処理が終わったらポジションを手放せば、スワップポイントだけいただけもらえるのでは?


もちろん、それでスワップポイントはもらえます。

ただし、スワップポイントなんて為替差に比べたら微々たるもの。
自分が使っている証券会社がメンテナンス中でも相場は動いているので、万が一その時間帯で暴騰暴落するリスク、そこまでいかなくても値が動いて損するリスクもあるので、注意してくださいね。
 
 

レバレッジって何?

FXを始めるにあたってしっかり理解していただきたいのが、レバレッジです。
レバレッジとは「テコの原理」のように、小さい金額で大きな金額の取引が出来る仕組みの事です。

FXの最大の魅力であり、使い方を間違えると危険な部分でもあると言えます。
しっかりと理解して上手に使う事で、レバレッジは強い味方になってくれます。が、使い方を間違えると破産まで一直線。
大事な部分なので、しっかりと説明していきます。
 

証券会社に入金したお金は取引証拠金

証券会社に入金したお金は取引の担保です。
この金額にレバレッジをかけて実際にトレードしていきます。
そこで利益が出れば、その利益金額分だけ証拠金残高に追加され、損失が出た場合は、証拠金残高から差し引かれます。
 

利益も大きくなるけど、損失も大きくなる

10万円の証拠金を入金して、レバレッジを10倍にすると、100万円分のポジションを持つことができます。
10倍の取引をしているので、利益も10倍になりますが、損失も10倍になります。
 
日本の証券会社だと今はレバレッジ25倍まで利用可能です。
10万円の証拠金で250万円分の取引が出来ます。
 
 
 

取引手数料


FXにかかる取引手数料は「0円!!」と、証券会社の案内で、見かけた事があるかと思いますが、ここには注意が必要です。

手数料は確かに「0円」ではあるのですが、「売り」と「買い」の価格に「スプレッド」という価格差がつけられています。

国内口座だと、ドル円の場合は、0.3pipsぐらいです。
ポジションをとった瞬間、上にも下にも動かなければ、0.3pips分の損失を抱えている状態になると言う事です。
つまり、この0.3pips分取り返さなくては、利益を出せないので、これが取引手数料の代わりにトレードする度、証券会社へ支払っていると言う事になります。


【見えないコストを甘く見てはいけない】

私は現在、自動売買での戦略開発者でもあります。
ソフトを使って検証をしてみると、”スプレッド”というコストがどれだけトレードのパフォーマンスに影響してくるか、たった1分の検証で、明確になります。

スプレッド0、年平均利回り60%
のロジックも
スプレッドが2になっただけで、年平均利回り40%まで落ちてしまいます。

これを、しっかりコストとして計算したうえでトレードをしていかなくては、長期的に利益を積み上げていくことは難しいと思います。


スプレッドについて詳しく説明します

スプレッドとは上記したように、「売り」と「買い」の価格差の事です。

のスマホアプリのレート部分の画像です。
 
「売り」の価格が「112.384」の時、「買い」の価格は「112.387」となっています。
画像中央に小さい〇で「0.3」とありますが、これが今のスプレッドです。
このスプレッドは、朝の日処理直後や、NY市場での指標発表で大きくレートが動き時などは、1.5pipsや3pipsと大きく差が開く事があります。
ですから、こういったタイミングでトレードすると、いつもよりも損切を多くとらなくてはいけない事になってしまうので、オススメできません。
 
 

証拠金維持率と強制ロスカット


FXでは、証拠金以上の損失が出ないように強制ロスカットという仕組みが用意されています。
保有しているポジションの含み損が大きくなりすぎた時に、強制的にポジションを決済されてしまうシステムです。
具体的には、各証券会社ごとに決められた証拠金維持率の水準を下回った時に決済されます。
 

証拠金維持率とは

30万円の証拠金を入金したとします。
1Lotあたりのポジション必要証拠金※を5万円
ポジションを5Lot(5万通貨)持ったとします。ポジション必要証拠金は5Lot×5万円=25万円。(この時点で利益も損失もなし)
※必要証拠金は各証券会社によって多少金額に差があります。今のレートだとドル円でおよそ5万円弱です。
 
この場合の証拠金維持率は、120%となります

買ったところから、5円の値下がりがありました。
すると、1Lotあたりのポジション損失額が-5万円になります。
5Lot保有しているので、この場合は-25万円の含み損を保有しているという状態です。
 
この時の証拠金維持率は、60%。



規定の証拠金維持率を下回ると、マージンコールと言って、「そろそろ証拠金ヤバいですよ~、証拠金を追加入金(追証)するか、ポジションを損切して整理してください~。」って通知が来ます。

さらにここからまた価格が下落して、規定の証拠金維持率を下回った場合、強制ロスカットが行われ、ポジションが決済されて、含み損が損失確定となり、証拠金から差し引かれます。

規定の証拠金維持率が何%かは、証券会社によって違うので、お使いの証券会社さんの規定をご確認ください。


 

検証について


なぜか、多くの初心者本には書かれていませんが、トレードで大事なのは検証作業だと思います。
大事なことなのに、”簡単に稼げそうな手法”ばかりにフォーカスされて情報が広まっているので、どうしても”手法”(エントリーポイント)を手に入れたら稼げるような気持になって、すぐにリアルトレードしてしまう方が多いように感じます。

”手法”は、なんでもいいですが、それをリアルトレードで使うまえに、まずはそもそもきちんと機能するのか、どんな局面で機能するのか、そいういった事を自分で過去チャートを見ながら検証して確認していく必要があります。
 

また、初心者さんが勘違いしがちなポイントとして、1回1回のトレードで勝ちにいってしまうという事があります。

トレードというのは、1回1回のトレードは重要ではなく、『トータルでどう利益を残していくか』がとても大事です。
1年、1か月という枠でトレードを捉えるためにも、検証を通して、負けるトレードがあっても大丈夫なんだと言う事をまずは頭で確認してください。
 
 

【トータルで勝つという概念】

トレードというのは、負けながら利益を残すゲームなんですよね。
だけど、これまでトレード以外の部分で、「負けてもいい」むしろちゃんと負ける必要があるという考え方ってなかなかないと思うのです。

どうしたって、負けたら不安になります。
次も負けるんじゃないかと思います。
トレードの場合はお金が減るのでさらに不安になります。

ですから、負けながら増えていくという感覚を検証で理解しながら、リアルトレードで経験を積んでいきます。
ですが、日々の生活やお仕事が忙しい中で簡単なことではありません。

そういった方は、まずは、自動売買をやってみるという選択肢があります。
検証もボタン1つで10年分出てしまいます。
手作業だとそうはいきません。
私が取り組んでいる自動売買はこちらで紹介しています。
あわせて読んでみてください。
➡https://note.com/akko7/n/n10c9052f459d


資金管理


トレーダーにとって一番大事な仕事は資金を守る事です。
資金さえ守り抜けば、いつでも相場に挑戦し続ける事が出来ます。
利益を取りにいこうと思うと、つい熱くなってしまって、感情に支配されてしまいます。
ただルール通りのトレードを続けながら資金を守る事を徹底してください。
 

FXのトレード単位と証拠金

まず、FXのトレードの単位と必要な証拠金について説明します。
トレードの量は「通貨」もしくは「Lot(ロット)」という単位を使って表現します。
 
「Lot」については、大変ややこしいのですが、証券会社によって、1Lotが1万通貨のところもあれば、1000通貨のところもあります。
色んな証券会社を同時利用する場合など、数量の入力間違いには注意してください。
 
最小トレード通貨量はFX証券会社によって違いますが、ほとんどの証券会社は1000通貨もしくは、1万通貨からトレードが可能です。

トレードに必要な証拠金も証券会社によって違います。
また為替レートによっても日々変動します。

お使いの証券会社で確認をしてください。
  

資金管理ってどうやるの?


1回のトレードで設定する損切幅によって決めるのがいいと思います。
つまり、資金の何%までリスク(損切)をとって、どこまでのリターン(利確)を目指すのかと言う事です。

10万円の証拠金に対して、1回の損切が1万円だと資金の10%のリスクをとっている事になります。
 
バルサラの破産確率表というものがあります。
自分のトレードがどのあたりに当てはまるのかを把握してください、


 
 
最後までお付き合いくださってありがとうございました。

正直、時間が足りなくて、必要な情報の全てをまとめきれません。
定期的に追記していこうと思いますので、今後もときどき覗きにきていただけると更新されているかも知れません。

この記事は、裁量トレーダーとして、ブログを書いていた頃の記事をリライトしたものです。
ですので、裁量の方向けの内容に偏っているかと思いますが、自動売買をする方でも最低限必要な知識だと思います。

こういった基礎を知ったうえで、
その上に積み上げるものとして、”どういったスキルを積み上げていくことを選択するのか”だと思います。

何事も、基礎基本、基盤が大事です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?