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なぜか涙が止まらないときは、心が風邪をひいてるサインなのかもしれない

なぜか涙が出てきて止まらないあなたへ、この手紙を書いています。



こんにちは、はじめまして。あきめもと申します。

まずはじめに、このノートを見つけてくれてありがとうございます。


あなたも、かつての私と同じように、特別なにもしていないのに涙が止まらない。そんな状況にいてはるのかな、と勝手に思ってるのですがどうでしょうか。


私はしばらくのあいだ、主に一日を泣いて過ごしていました。


好きな炊き込みご飯を食べても、お風呂にはいってても、寝る前にでも、大好きな人に誉められたり、励まされたり、優しくされたときでも、なぜか泣けてくる、そんな状態でした。


あなたももしかしたらそんな状態にいらっしゃるのかもしれません。
もしかしたら、身近な人がそんな状態で、なんとかしたいと思っている心優しい人が読んでいらっしゃるのかもしれません。



この文章で一番伝えたいのは、涙が止まらないのは、あなたがいま、とてつもなく頑張っているから。

そして、60兆個の細胞が、あなた自身を守ろうとしているからということ。


止まれ、涙。どうして私はこんなにダメなんだ。なんて、自分をどうか責めないで。


わたしはいま泣いているあなたと過去の泣いてたわたしを誉めたい。


よくがんばったね、えらいよ。あなたはすごいよ、と。


*
はっきり言いますと、涙がとまらないのは、心が風邪をひいているからです。
あなた自身に問題があるわけではありません。


いま、あなたの心は弱っています。
とてもとても、弱っています。


普段は心が処理できるような小さな悲しみや刺激にたいしても、抵抗できないほど弱っているのです。


小さな悲しみはいずれ気持ちだけでなく、体を維持するための神経まで伝わっていきます。
すると、からだ全体にストレス物質が溢れていきます。
からだまでも、どんどん疲れて、力がなくなっていきます。

涙は、そのストレス物質を必死に外に出そうとする細胞たちのがんばりなんです。



あなたがいっぱいいっぱいになって壊れてしまわぬように、心とからだの毒を外に出そうとして泣いているんです。

泣くのは悪ではありません。
あなたがあなた自身を守っている行為なのです。


どうか、いまの状態でさらにがんばろうとしないで。涙を出せていることをどうか誉めてあげて。


*
体の風邪を引いたとき、どのように治しますか。
睡眠をとって、栄養をとって治しますよね。


心の風邪も同じです。
睡眠をたっぷりとって、栄養をとって、心のストレス(ウイルス)たちをやっつけられるようになるまでゆっくり休んでください。


わたしは3ヶ月ほどかけて、ゆっくり治していきました。



もしかしたら、同じ経験をへて、泣いているあなたかもしれない、そんなあなたの助けになるかもしれないとの思いから、わたしがなぜ心の風邪を引いたのか、そしてどのように回復していったのかを書いていきます。


*
おそらく、原因は就活です。
私はいま大学四年生。

就活は3年生の8月からはじめました

進路を決める覚悟なんてなく、本気になれないままダラダラと、表面だけ取り繕って会社説明会などにいって、みんなと同じようになんとか内定というゴールにむかって進んでいました。

とんだ甘ちゃんです。


就活にはやる気がないが、心底さっさと終わらせたかったので、ベンチャー企業を受けて、最終面接などで落ちまくる。



みんな、内定もらいました!と将来の居場所が決まっていくなか、3月の解禁日から一ヶ月たってもダメでした。落ちました。笑顔で祈られました。


小さな失恋のような経験を重ねていきながらも、自分の居場所を求めて、面接の場に臨んでいきました。
夢なんかないけど、生きていくために。




しかし、あるときから面接の二三日まえから胃が痛むなど、すこし体の変化がでてきていました。
しかし、まだ頑張ろうと前を向いていました。


ある日の面接で、自分なりに準備した言葉を伝えたあとに、面接官の方がにこやかに笑いながら「うん、僕が聞きたいことはそういうのじゃないんだ」とおっしゃいました。


なぜかその一言がきっかけで、就活関連や面接の場を連想させる言葉、ものを見るだけで涙が出てくるようになってしまったのです。


いま思えば、質問の意図をしっかり確認できていないままに応答してしまったのを素直に認めて、態勢を立て直すべきだったなぁとか、準備不足だったり、そもそもその会社への情熱が十分あったかなど、反省する点は多いにあります。


でも、当時の私は、「反省して次へむけて改善しようとする気持ち」よりも、「自分の言葉を相手に伝えることへの恐怖の気持ち」が勝ってしまいました。



自分の言葉が相手に必要としてるものじゃないとだめだ、
相手が望むような、喜ぶような言葉を出さなきゃ、
でも考えたところでまたあの台詞を言われてしまうかもしれない。


どんどん、どんどん会話が怖くなって、家族にも、恋人にも、会話をすることを避けるようになりました。


相手が「聞きたかったことはそんなじゃないんだけどなぁ」と思ってるかもしれない、と思うと自分から話題をふることも、会話のリアクションも、次第とできなくなっていったのです。




*
そうして出すべきの言葉を頭のなかに溜めておくと、恐ろしいことに、言葉だけじゃなく自分の思考や性格、最終的に存在自体も怖くなっていきます。


「わたしはここにいていい存在なんだろうか」
となっていくんですね。


そこからは、ごはんを食べていても、お風呂にはいっていても、本を読んでいても、ふとしたときに涙が止まらない状態になっていきました。


*
当時の自分が泣きながらなにを考えていたのかはあまり覚えていませんが、一番覚えているのは「申し訳ない」「ごめんなさい」という気持ちでした。


こんな私と会話させてしまって申し訳ない。 
気を遣わせてしまった、申し訳ない

就活やらなきゃいけないのに、胃が痛んで説明会も受けれない体でごめんなさい。

みんながんばってるのに、スーツを着て戦っているのに、なかには面接官との会話を楽しんでいるひともいるのに、夢にむかって努力してる人も、もう選ばれた人もいるのに。


わたしにはなにもないや。
なんてだめなんだ。


生きててごめんなさい
生まれてきてごめんなさい
まだ死ねてなくてごめんなさい


今日も生きていてごめんなさい




*
ふとしたときには「死ぬ方法」を検索していました。

社会不適合のわたしは、21年のその先生きてても申し訳ない気持ちになるだけだ、と本気で思っていました。




「就活どう?」「就活おわった?」「あきちゃんならすぐ決まるよね」「行き先は?」と他の人から言われるたびに、まだなんです。できていないんです。まだわたしの居場所はないんです。人様から選ばれるほど、わたしの価値なんかないんです。という気持ちで心をいっぱいにしながら、「すみません、まだ内定ないんです。すごいなぁ、みんな進路が決まってるんだね。」と笑っていました。帰って泣きました。


このころは、食べれば座り込まねばいけないほどの胃痛を起こすことが多くて、小さなおにぎりをまた胃痛が起こるかもしれないと恐々しながら食べるのも疲れ、食べることにも興味が持てなくなっていました。

寝ようとしても、涙がでてきて、自分が不甲斐なくて、胃がいたくて、寝れない日が続いていました。


カウンセリングにいこうとするも、誰かに言葉を伝えることが怖くって行けませんでした。



*
ある日、リビングに家族の誰かが買ってきた雑誌が置いてあって、何気なくページをめくったのです。


雑誌には、"涙活(るいかつ)"という特集ページが組まれていて、涙の効用について紹介されていました。


涙にはストレス物質が含まれていて、笑うよりもデトックス効果があることが記事で紹介されていました。

涙は目に入ったゴミを排除する役目だけでなく、ストレスから心身を守る生命防衛を担っているのだと。

その文章を読んだとき、やっとわかったんです。この止まらない涙はわたしを必死に守ろうとしていたことを。


*
いまの自分はいっぱいいっぱいで、このまま無理しつづけると、多分死ぬんだと理解しました。

いまわたしは心の風邪をひいてるのだ、と心理カウンセラーの方から教えてもらいました。


やっと自分の心も体も限界であることを認めてゆっくり休んで、心の風邪を治すことを最優先に生活を始めました。


*
まずはこんこんと眠りました。
朝も昼も夜も関係なく、眠気を感じれば寝るという生活を送りました。

不安で飛び起きてしまったときは、ぐるぐるした気持ちをノートに書きなぐって、頭のなかを真っ白にしてから、また眠りました。

涙が出てきたら、我慢せずにとことん泣きました。そして涙が枯れきったらまた眠りました。

ひたすら寝てばかりいる私を、そのままにしてくれた家族にはほんとうに感謝しています。



一週間ほど寝続けて、ごはんのときもお風呂のときも涙が出てこなくなりました。
ごはんがおいしいと感じるような、日常を楽しむ余裕がすこし生まれるくらいに寝ることで回復してきたのだとおもいます。




このひたすら寝る期間中には、大好きな音楽も漫画もできるだけ触れないようにしていました。

好きな音楽を聞けば元気になると思い込んでいたけれども、それは間違いで、音楽を聞くことも体力も心のエネルギーも使うことなんですって。

できるだけ何も考えない、エネルギーを治すほうに費やすイメージで過ごしました。





*
普段の生活が送れるようになって、ごはんも美味しいね、と言えるようになったし、人との会話も楽しめるようになりました。


また別のノートで書きますが、自分がやりたいことを見つけて、人を巻き込んでいく活動を始めたりと、他人の目をあまり気にしないままに、過ごしています。


現在、将来やりたいことに必要な道として、ひとつの会社の選考を受けています。
涙が止まらなくなることはなくなりました。


ただし、ふいに、心の風邪がぶり返しそうなときもあります。
 先の文章で3ヶ月かけて、と書きましたが、このぶり返しと向き合ってきた期間のことです。

そのときは
・よく寝て
・心の声をノートに書き出す

この二つで心の風邪を治していました。


*

いまこの文章を読んでいらっしゃるあなた、どうか、涙が止まらないいまの状態を否定しないでください。


その涙はあなたを必死に守ろうとしている証拠であると同時に、心が風邪をひいているよ!というSOSかもしれません。


何かのきっかけで気が滅入ってしまう
ごはんがおいしいと感じられない 
寝つけない夜が多い
ポジティブな感情を出すことに抵抗感がでてきた

など、当てはまる時、まずは、どうかゆっくり寝てください。


心の風邪をひいてるかも、とその気づきでいまのあなたが楽になれるかもしれない。


この手紙を読んでくださったあなたのすこしでも助けになれたらと、祈っています。


あきめも





スキを押すと、2/3の確率で冬にうれしい生活雑学を披露します。のこりはあなたの存在をひたすら誉めます。