ラーメンズをよりよく知りたいあなたへ

本日見たコントの簡単な解説と個人的感想

日本語学校アメリカン(6:54)
【コント】
杉田玄白→杉田ゲームパーク、平清盛→タイヤード清盛→疲れた清盛など、同音異義語による連想ゲームが次々とテンポよく展開されていく。

観客は次々と変化する言葉の意味に翻弄され、混乱と納得により笑いを起こす。
日本語学校シリーズは、ラーメンズの出世作と言われている。
爆笑オンエアバトルでアメリカンを発表してから、ライブでイタリア編、フランス編、アジア編、中国語編が展開されている。

第8回全国公演「椿」(2001年)で日本語学校アメリカンを演じた後、
第15回公演「ALICE」で大幅にリニューアルした『不思議な国のニポン』を発表。

「不思議な国のニポン」
https://youtu.be/enoUCj-WNCI

「日本語学校アメリカン」
https://youtu.be/jhhGWsO0KKM

【個人的解説】
「千葉滋賀佐賀」のフレーズを聞いたことはないだろうか。
あのフレーズも、爆笑オンエアバトルで披露された日本語学校シリーズである。歴史の単語や「あ！知ってる！」という単語をベースに作られているので世代間でも笑いの差が起こりにくい。
ラーメンズが目指す、普遍的な笑いのベースを作った外せないシリーズといえよう。
「【千葉!滋賀!佐賀!】 ラーメンズ」
https://youtu.be/4mdsFIFlvNQ


レストランそれぞれ(10:28)
【コント】
何もない舞台だからこそできる複数演じ分けのコント。
ラーメンズの二人は声優・俳優もこなす演技力の持ち主であり、
とことん何もない舞台装飾を最大限利用したセリフと振る舞いだけで空間を観客に想像させる落語的コントが複数ある。

このコントでは、男性二人組、レストランの店員、夫婦、の３組を２人で演じ分ける。

このような演じ分けのコントがお好きならば、
音のグラデーションで同時に複数の世界が進行していく「モーフィング」、
５０音語ポスターを作成する男たちがふざけ倒す「50on5」、
日本三大ホラーコントである「採集」をオススメする。

プーチンとマーチン(3:01)
【コント】
箸休め的な音遊びコント。
舞台を中心に活動するラーメンズのコント構成は、ピリッと緊張してみるコントと、プートンとマーチンのようなリズムで構成された
少し気を抜いて見られるコントがちょうどよく組まれている。

祖父が歌人である小林賢太郎は、音遊びや音楽に深く愛しており、
音ネタ・歌ネタはファンの中でも人気である。

金部、という本当にありそうでない金儲けのことを真剣に考えている部活のトークコント「金部」
古い旅館を軸にコントが展開されていく公演「CLASSIC」の「帝王閣ホテル応援歌」、縄跳びを使ったシュールコント「縄跳び部」など、
思わず口ずさみたくなるリズムが込められたコントをどうぞ。


風と桶に関する幾つかの考察(8:06)
コントでは異端である、一人が喋って一人が黙るコント。

爆笑オンエアバトルのデビュー作では、「現代片桐概論」というコントを発表し、500キロバトルを獲得した。
現代片桐概論は、片桐の生態について研究している教授の授業をそのまま切り取ったようなコントで、片桐はとことん舞台上で立ち尽くしているだけである。細かいパントマイムと演技でどこまでが非現実で現実なのかがわからなくなっていく。

少し脱線するが、ラーメンズの世界観は
「日常の中の非日常」でなく「非日常の中の日常」を描くと評される。

話を戻ると、一方が喋らず、一方が黙りつつけるコントは
「路上のギリジン」、「バニー部」、「スーパージョッキー」、「QA」など。
ラーメンズの二人は仲が良いのが有名で、このような一方が喋るコントは相方をいかに笑わせるかを競っていたりする。
アドリブを滅多にしないラーメンズのコントの中で、もっともアドリブ性が高いシリーズとも言える。



バニーボーイ(12:51)
【コント】
最も最バカと、DVDにも書かれたCLASSIC公演より。
ラーメンズは芸術知能犯などどかしこぶったような印象をもたれることが多いが、コントの幅は幅広く、バカを全開でやったコントも多い。

THEダメ人間を描いた「ダメ人間」、強がった手紙のゆくえの実情が明らかになる「エアメールの嘘」、とことん受信料を払いたくない「本人不在」など、しょーもない人間を描いたコントは肩の力を抜いてくれる。

同音異義語の交錯(17:16)

前半は説明で、後半に答え合わせをする、というラーメンズ特有のコント。
同音異義語の交錯　や、「銀河鉄道の夜のような夜」など。

特に第16回公演「TEXT」は、公演全体も繋がりが見事と評価高い。

まとめ

ラーメンズのコントは、思わず口ずさみたくなるリズムと言語感覚もそうだが、幅広いキャラクターとコントも魅力の一つ。
ご自身の推しキャラ・推しコントを見つける最初の一歩になるお手伝いができれば光栄極まりない。